福生寺(ふくしょうじ)は福島県大沼郡会津美里町にある天台宗の寺院[1][2]。山号は日用山[3]。本尊は阿弥陀如来[4]。
歴史
創建年代は不明だが[5]、近年の解体修復の際に室町時代の文安3年(1446年)の巡礼札が見つかっており、建立はそれ以前にさかのぼると考えられている[5]。
本尊の阿弥陀如来は客殿に安置されており[4]、十一面観音を安置する観音堂は会津三十三観音の26番札所・冨岡観音(とみおかかんのん)として信仰を集める[5]。観音堂は禅宗様の宝形造り三間堂で、1975年(昭和50年)3月25日に町指定重要文化財に[6]、1979年(昭和54年)2月3日に「福生寺観音堂」として国の重要文化財に指定された[7]。観音堂本尊の十一面観音坐像は寄木造で像高220.7センチあり[5]、三十三観音の中でもっとも大きく[8]、「木造十一面観音菩薩坐像」として町指定文化財となっている[9]。
境内には南側の道路に面して木造の山門があり[5]、寺院の墓地にはキリシタンの墓と言われる「後霊舎」がある[4]。
参考文献
- 『新編会津風土記』雄山閣、1975年。
- 小島一男編 編『会津三十三観音御詠歌』歴史春秋社、1978年。
- 宮崎十三八著 編『会津の観音巡礼』恒文社、1996年7月30日。ISBN 4-7704-0881-1。
- 全国霊場大事典 編纂室 編『全国霊場大事典:全国霊場巡礼・巡拝案内』六月書房、2000年11月1日。ISBN 4-7952-3343-8。
脚注
外部リンク