『漱石悶々 夏目漱石最後の恋 京都祇園の二十九日間』(そうせきもんもん なつめそうせきさいごのこい きょうとぎおんのにじゅうくにちかん)は、NHK BSプレミアムの「スーパープレミアム」のスペシャルドラマとして2016年12月10日の19:30 - 20:59(JST)に放送されたテレビドラマ。全1回。
夏目漱石没後100年に当たる2016年に制作され、漱石が生涯を閉じる前年に京都で過ごした29日間の「最後の恋」を、残された日記や書簡をもとに創作を加えつつ[注 1]ユーモアを交えて描く[1][2]。漱石役を豊川悦司、京都祇園の女将・磯田多佳役を宮沢りえが演じ、『ちかえもん』で向田邦子賞を受賞した藤本有紀が脚本を、『京都人の密かな愉しみ』でATP賞テレビグランプリを受賞した源孝志が演出を担当する[3][4]。
第33回ATP賞テレビグランプリ優秀賞(ドラマ部門)受賞作[5][6]。
あらすじ
『硝子戸の中』を書き終えた1915年(大正4年)3月、強度の神経衰弱と胃潰瘍に苦しむ漱石は、静養のため若い画家の友人・津田青楓の招きで京都へ向かう。木屋町の名旅館「北大嘉(きたのたいが)」に投宿した漱石は、「文芸芸妓」として名の知れた祇園のお茶屋「大友(だいとも)」の女将・磯田多佳と出会い強く惹かれていく。漱石は北野天満宮での梅見の約束を反故にされて落胆し、多佳を取り巻く若手実業家・加賀正太郎や老舗旅館の主人・岡本橘仙の存在に悶々と気を揉む日々を過ごす。「大友」での宴席で胃潰瘍を悪化させた漱石は多佳のもとで床に伏し、やがて回復すると、思いを伝えぬまま津田が呼び寄せた妻・鏡子とともに京都を去る。東京へ戻った漱石は、多佳との間に情熱あふれる書簡を交わす。
登場人物
- 夏目漱石〈48〉
- 演 - 豊川悦司
- 文豪。
- 磯田多佳〈36〉
- 演 - 宮沢りえ
- 京都祇園のお茶屋「大友(だいとも)」の女将。
- 津田青楓
- 演 - 林遣都
- 画家。漱石の友人。
- 加賀正太郎
- 演 - 青柳翔
- 大阪の実業家。
- 梅
- 演 - 犬山イヌコ
- 漱石付きの女中。
- 車夫
- 演 - 六平直政
- 人力車の車夫。
- 西川一草亭
- 演 - 村上新悟
- 華道家。青楓の兄。
- 君
- 演 - 尾上紫
- 元芸妓。漱石作品の熱狂的な読者。
- 金之助
- 演 - 鈴木杏
- 芸妓。漱石作品の熱狂的な読者。
- 岡本橘仙
- 演 - 白井晃
- 老舗旅館「萬屋」の主人。
- 夏目鏡子
- 演 - 秋山菜津子
- 漱石の妻。
スタッフ
- 脚本 - 藤本有紀
- 音楽 - 阿部海太郎
- 演出 - 源孝志(オッティモ)
- プロデューサー - 川崎直子
- 制作統括 - 豊田研吾(NHK制作局)、牧野望(NHKコンテンツ開発センター)、伊藤純(NHKエンタープライズ)、石﨑宏哉
- 制作 - NHKエンタープライズ
- 制作・著作 - NHK、オッティモ
受賞
脚注
注釈
- ^ エンドロールに「このドラマは日記や書簡等をもとに多少の妄想を加えたフィクションです。」と表記。
出典
外部リンク
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