東城町(とうじょうちょう)は、かつて広島県の北東部にあった町。鳥取・岡山両県と境を接していた。
平成の大合併が始まる以前の広島県の町村(67町6村)の中では最大の面積を持つ町でもあった。
平成の大合併では単独町制継続か合併かでもめたあげく、同じ比婆郡口和町・西城町・高野町・比和町、甲奴郡総領町とともに庄原市と合併する道を選択し、2005年3月31日にこの1市6町をもって改めて設置された庄原市に移行したため、同時に比婆郡も消滅した。
町名の由来
戦国時代にこの地域を治めた領主・宮氏(久代宮氏)は五本竹城(五品嶽城)と大富山城を築き、前者を東城、後者を西城と呼称したことにちなむ。
地理
河川
- 東城川- 一級河川高梁川水系成羽川ブロック河川整備計画表記は成羽川(東城川)。
- 帝釈川 - 高梁川水系。
- 粟田川 - 高梁川水系東城川の支流。
- 加谷川 - 高梁川水系東城川の支流。
- 田黒川 - 高梁川水系東城川の支流。
- 持丸川 - 高梁川水系東城川の支流。
- 戸宇川- 高梁川水系東城川の支流。
- 為重川- 高梁川水系東城川の支流。
- 小足谷川 - 高梁川水系東城川の支流。
山
- 道後山(標高1,271m)
- 猫山(標高1,195.4m)
- 古頃山(標高1,158.5m)
- 鳶ノ巣山(標高1,143.8m)
- 三国山(標高1,120m)
- 白滝山(標高1,053m)
- 多飯が辻山(標高1,040.3m)
- 飯山(標高1,009.3m)
- 耳木谷山(標高981m)
- 寺ヶ成山(標高922m)
- 虫原山(標高903m)
- 御神山(永明寺)(標高889m)
- 三光山(標高871m)
- 野田大山 / 井河内大山(標高832m)
- 朝倉山(標高780m)
沿革
- ※神石郡新坂村の残部は神石郡油木町(現:神石高原町)に編入。
- 2005年3月31日 - 庄原市(初代)と甲奴郡総領町、比婆郡全5町が対等合併し、改めて庄原市(2代)が成立する。これにより東城町は消滅し、同時に比婆郡も106年半の歴史を閉じる。
産業
- 主に農林業が中心で、特産物にはリンゴ、シイタケ、米等がある。また畜産業も行われ、和牛の飼育は古くから「比婆牛」のブランドで盛ん。今は従事者が高齢化している上に後継者不足のため、飼育している所は年々減少しているが、それでも養鶏業は県内1の規模を誇っている。また、この農業の延長で観光リンゴ園や朝市への出品も盛んである。
- 工業では日本有数の石灰岩地形を利用して石灰石製品製造が盛んである。また水が綺麗ということもあり、醸造業(酒・酢ともに盛ん)や豆腐製造業、削岩機の製造では世界シェアを誇る企業がある。東城工業団地が新しく造成されており、町の産業に振興している。
- この地方では古代からたたら製鉄工法による製鉄が行われ、昭和後期まで続いていたが時代の流れに逆らえずに倒産した。現在は、その跡地に金属加工工場が入っている。
- 前述したリンゴ園といった観光業をはじめ帝釈峡や町並み、桜並木などの観光資源も豊富なため、旅館の他にみやげ物屋や観光バス・タクシー会社も多い。
- 商店街はまちなみギャラリーやお通りなどの行事の時こそ賑わうものの、平日は閑散とし空き店舗が目立つ。これには町内にある2つの大型ショッピングスーパーマーケットがあることも影響している。そのような厳しい状況の中でも商店街共通のポイントカードの発行や抽選会の開催を行うなど、活性化を目指した活動が行われている。
大字(2005年3月30日当時のデータ)
- 粟田(あわた)
- 受原(うけはら)
- 内堀(うつぼり)
- 小串(おぐし)
- 小奴可(おぬか)
- 加谷(かたに)
- 川鳥(かわとり)
- 川西(かわにし)
- 川東(かわひがし)
- 久代(くしろ)
- 塩原(しおはら)
- 新福代(しんふくしろ)
- 新免(しんめん)
- 菅(すげ)
- 帝釈宇山(たいしゃくうやま)
- 帝釈始終(たいしゃくししゅう)
- 帝釈未渡(たいしゃくみど)
- 帝釈山中(たいしゃくやまなか)
- 田黒(たぐろ)
- 竹森(たけもり)
- 千鳥(ちどり)
- 戸宇(とう)
- 東城(とうじょう)
- 福代(ふくしろ)
- 三坂(みさか)
- 森(もり)
- 保田(やすだ)
教育
小学校
中学校
- 東城町立八幡中学校(平成19年度4月より休校)
- 東城町立小奴可中学校(平成21年度4月より休校)
- 庄原市立東城中学校
高等学校
交通
鉄道
道路
- 高速道路
- 一般国道
- 主要地方道
- 一般県道
名所・旧跡
東城町出身の有名人
関連項目
外部リンク