北串山村(きたくしやまむら)は、長崎県の島原半島にあった村。南高来郡に属した。1955年(昭和30年)に北隣[1]の小浜町と合併し、改めて発足した小浜町の一部となった。
現在の雲仙市小浜町の南部にあたる。
地理
島原半島の南西部に位置し、海岸線を千々石湾(橘湾)に接する。
- 河川:金浜川、飛子川(境川)、浦河内川、陰平川、菜切川
- 溜池:諏訪池(上池・中池・新池)
沿革
近世初頭は串山村1村であったが、承応元年に北串山村と南串山村の2村に分けられた[2]。
人口
1893年出版の『長崎県南高来郡町村要覧 下編』によると、戸数757戸、人口4129人[3]。
経済
産業
- 農業
『大日本篤農家名鑑』によれば北串山村の篤農家は「松藤總衛、眞島馬蔵、甲斐七郎、隈部新十郎、吉原角馬、松島九郎、木下十蔵」などである[4]。
- 商工業
清酒醸造1戸、樟脳3所、荷受問屋1戸、米穀仲買1人、居商26戸[3]。
地名
名を行政区域とする。北串山村は1889年の町村制施行時に単独で自治体として発足したため、大字は無し。
なお、北串山村では名の名称を十干に置き換えて表記する[5]。
- 『長崎県南高来郡町村要覧 下編』北串山村の頁では地内の名数を3名とし、木場名は金浜名に、大亀名は山畑名にそれぞれ統合された旨の記載があるが、村内での行政上の区分けとみられる。※地名参考[6]。
- 丙 / 大亀名[3]
- 丁 / 山畑名
- 戊 / 飛子名
出身・ゆかりのある人物
- 松永東(弁護士、政治家) - 衆議院議長、文部大臣などを歴任。弁護士、衆議院議員松永光の養父である。
脚注
参考文献
- 『長崎県南高来郡町村要覧 下編』長崎県南高来郡、1893年。
- 大日本篤農家名鑑編纂所編『大日本篤農家名鑑』大日本篤農家名鑑編纂所、1910年。
- 『角川日本地名大辞典 42 長崎県』。
関連項目