三谷 太一郎(みたに たいちろう、1936年9月29日 - )は、日本の政治学者(日本政治外交史)。勲等は文化勲章。東京大学名誉教授、日本学士院会員、文化功労者。
東京大学法学部教授、東京大学法学部学部長、東京大学大学院法学政治学研究科研究科長、成蹊大学法学部教授などを歴任した。
来歴
岡山県岡山市生まれ。父の三谷堅志は弁護士。東京大学法学部で岡義武に師事、助手、助教授、教授を務め、法学部の学部長や法学政治学研究科の研究科長などを歴任した。定年退任後は、成蹊大学法学部の教授や特別任用教授などを務めた。専門は日本政治外交史、特に大正デモクラシー期の日本政治史研究で知られる。門下生に北岡伸一、五百旗頭薫などがいる。日本学士院では第一部第二分科に所属する。宮内庁参与も務めた。
略歴
- 1955年 千葉県立千葉第一高等学校卒業
- 1960年 東京大学法学部政治学科卒業
- 1960年 東京大学法学部助手
- 1963年 東京大学法学部助教授
- 1973年 東京大学法学部教授
- 1994年 東京大学法学部長・大学院法学政治学研究科長(-1996年)
- 1997年 成蹊大学法学部教授、東京大学名誉教授
- 2002年 成蹊大学特別任用教授
- 2005年 成蹊大学を退職
この間、コロンビア大学東アジア研究所(1969-70年)、ハーヴァード大学東アジア研究所(1970-71年)、オックスフォード大学セント・アントニーズ校(1980年)、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS・1980年)の各校で在外研究。
学外における役職
- 1983年 文部省大学設置審議会委員(-1988年)
- 1993年 日本政治学会理事長(-1995年)
- 1994年 日本学術会議第16・17期会員(-2000年)
- 2002年 日本学士院会員
- 2002年 日韓歴史共同研究委員会日本側座長(第1期)
- 2002年 司法改革国民会議運営委員
- 2006年 宮内庁参与(天皇家の相談役)
- 21世紀臨調特別顧問
賞歴
栄典
著作
単著
- 『日本政党政治の形成――原敬の政治指導の展開』(東京大学出版会「東大社会科学研究叢書」、1967年/増訂版、1995年)
- 『大正デモクラシー論――吉野作造の時代とその後』(中央公論社、1974年)
- 『新版 大正デモクラシー論――吉野作造の時代』(東京大学出版会、1995年/第3版、2013年)
- 『近代日本の司法権と政党――陪審制成立の政治史』(塙書房〈塙選書〉、1980年)
- 『二つの戦後――権力と知識人』(筑摩書房、1988年)
- 『近代日本の戦争と政治』(岩波書店、1997年/岩波人文書セレクション、2010年)
- 『政治制度としての陪審制――近代日本の司法権と政治』(東京大学出版会、2001年、増補版2013年)
- 『ウォール・ストリートと極東――政治における国際金融資本』(東京大学出版会、2009年)
- 『学問は現実にいかに関わるか』(東京大学出版会、2013年)
- 『人は時代といかに向き合うか』(東京大学出版会、2014年)
- 『戦後民主主義をどう生きるか』(東京大学出版会、2016年)
- 『日本の近代とは何であったか――問題史的考察』(岩波新書、2017年)
共著
- (坂野潤治)『日本の近現代史述(上) 歴史をつくるもの』(中央公論新社、2006年)
- 『古典の扉 第2集』(中公クラシックス 別巻、2005年)
- ※「森鷗外の歴史認識―江戸時代観と同時代観」を所収、共著者は他に5名。
- 『近代と現代の間 三谷太一郎対談集』(東京大学出版会、2018年)
編著
- 『日本の名著48 吉野作造』(責任編集、中央公論社、1972年、中公バックス、1984年)
- 『言論は日本を動かす (1) 近代を考える』(講談社、1986年)
- 『言論は日本を動かす (5) 社会を教育する』(講談社、1986年)
- 尾佐竹猛『大津事件 ロシア皇太子大津遭難』(校注・解説、岩波文庫、1991年)
共編著
脚注
注釈
出典
外部リンク