リチャード・ドーソン(Richard Dawson)は、イングランドのニューカッスル・アポン・タイン出身のフォーク音楽の音楽家[1]。彼の2014年のアルバム『Nothing Important』は、Weird World からリリースされ、批評家たちの注目を集めた[2][3][4]。
ドーソンは、ニューカッスルで育ち、子どものころから歌うことに興味をもち、アメリカ合衆国の歌手たち、例えば、フェイス・ノー・モアのマイク・パットンなどを真似て歌っていた[5]。10年ほど、レコード販売店で働いた後、プロの音楽家として活動し始めた。彼は、高価ではないナイロン弦のアコースティック・ギターを買い[2]、誤ってこれを壊してしまった。このギターを修理に出したところ、戻ってきた楽器がユニークは音を出すことに、彼は気づき、今ではメインの楽器として使うようになっている[1]。
ドーソンが、ブルース音楽に取り組むアプローチは、キャプテン・ビーフハートのイングランド版だと表現されてきた[1][4]。ドーソン自身は、イスラム神秘主義(スーフィズム)に捧げられた音楽であるカッワーリーや[5]、ケニヤのフォーク・ギタリストであるヘンリー・マコビ (Henry Makobi)[1]、フォーク・ミュージシャンのマイク・ウォーターソン(英語版)[6]などから影響を受けたと述べている。アルバム『The Glass Trunk』(2013年)と『Nothing Important』(2014年)では、ドーソンが「何か親族であるかのような精神 (somewhat of a kindred spirit)」を感じるというハープ奏者のロドリ・デイヴィス(英語版)が共演した[5][6]。ドーソンとデイヴィス (Dawson and Davies) は、2013年には共作アルバム『Dawson-Davies: Hen Ogledd』をリリースし[7]、ドーソンはまた、ソロでの作品を「Eyeballs(アイボールズ)」という名義でも発表してきた[6]。
『Nothing Important』以降、ドーソンは、フェンダーのギターを、オレンジのアンプに直列につないで演奏している[5]。彼はまた、iOSのアプリ「ThumbJam」による合成音を使ったり、ごく基本的な知識しかないままにサクソフォーンを演奏したりしている[5]。
ドーソンの歌詞は、死への言及など暗い内容を扱っている。例えば、アルバム『The Glass Trunk』の制作に際し、彼はタイン・アンド・ウィアのアーカイブに関するデータベースを使って、「死」を検索し、殺人事件や傷害事件を報じた古い新聞記事からインスピレーションを得ている[2][8]。アルバム『Nothing Important』に収録された「The Vile Stuff」という曲は、様々な出来事を連続して語る内容となっているが、その中には、子どもの頃、学校の遠足で出かけた先でココナッツの殻を割ろうとして、ドライバーで手に穴を開けてしまった、という話も含まれている[4]。
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