軌道エレベータ と宇宙ステーション は大量輸送システムとして構想された巨大構造物。
メガスケールエンジニアリング (英:Megascale engineering)またはマクロエンジニアリング (英:macro-engineering) [ 1] は、巨大な規模での構造物を想定した工学分野である。これらの構造は少なくとも1000km/1メガメートル 級の規模を持つ。このような大規模構造はメガストラクチャー と呼ばれる。
概要
メガスケールエンジニアリングは、大規模構造に加えて、惑星全体を人間 が居住できる環境に変換すること、つまりテラフォーミング または惑星工学として知られるプロセスを含むものとして定義される。 地表の変化、惑星軌道の変化、エネルギーバランスを変更することを目的とした軌道の構造も含まれる。
メガスケールエンジニアリングより更に巨大な規模のものにアストロエンジニアリング(天文規模工学)がある。これは恒星のエネルギーを最大限利用する構造の ダイソン球 、 [ 2] 恒星の周りを一周するリング構造リングワールド 、木製の軌道サイズの巨大円盤オルダーソン円盤 、恒星の周りを何度も周回可能な巨大チューブ構造トポポリス など、恒星 規模以上の巨大構造[ 3] へのメガスケールエンジニアリングの拡張である。
ダイソン球殻(シェル) 、ダイソンスウォーム 、マトリョーシカ・ブレイン などのいくつかのメガストラクチャーでは、 宇宙太陽発電衛星 で恒星のエネルギーを電力に換える。 惑星工学や星間輸送を行うためにも 宇宙太陽光発電衛星 とそれに付随する宇宙物流 インフラストラクチャ の構築が必要である。
メガスケールエンジニアリングはSF 作品で重要な役割を果たすことがよくある。 宇宙空間 の微小重力環境は、これらの構造物を作る上でいくつかの潜在的な利点を提供する。構造物への負荷を最小限に抑えること、 小惑星 など大量の原材料を利用できること、 太陽 からの十分なエネルギー供給を得られる。 ただし、現在の人類の技術はこれらの利点を活用できるほど進歩していない。
かなりの数のメガストラクチャーが工学上の理論やアイデアとして紙上で設計されている。ただし既存のメガストラクチャーのリストは、メガストラクチャーを正確に構成するもので分類することによって複雑になる。 厳密な定義では、現在の地球圏ではこの文脈でのメガストラクチャーは存在しない(真剣に検討されているプロジェクトは宇宙エレベーター などがある)。 より寛大な定義では、 万里の長城 (2万km)などがメガストラクチャーとしてカウントされる。
提案されているすべてのメガストラクチャーのうち、地球 の軌道エレベーター [ 4] 、ロフストロム・ループ 、火星または月の宇宙エレベーターのコンセプトなどが、従来の工学 技術で構築でき現在の材料工学 の範囲内にあるとされている。カーボンナノチューブ はより技術的に困難な地球の軌道エレベータ に必要な引っ張り強度 を持っている可能性があるが、ナノチューブの作成は実験室段階であり、適切なケーブルスケールテクノロジーはまだまったく示されていない。
宇宙エレベーターよりも大規模な構造物の建造には、おそらく新しい工学技術、新素材、新しいテクノロジー の組み合わせが必要である。 このような大規模な建設プロジェクトでは、適切な大規模な「建設作業員」を用意するために自己複製 機械の使用が必要になる場合がある。 ナノテクノロジー の使用は、自己複製アセンブラーと、そのようなプロジェクトに必要な特殊な材料 の両方を提供する可能性があるが。ナノテクノロジーは現時点では投資的探索工学の別の分野である。
関連項目
参照資料
主要記事 技術 関連概念 競技会 人名 組織
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