ポンパノビーチ (英 : Pompano Beach )は、アメリカ合衆国 フロリダ州 南部ブロワード郡 の都市。人口は11万2046人(2020年)。大西洋 に面しており、フォートローダーデール の北に位置している。近くにあるヒルズボロ入り江は大西洋沿岸内水路 の一部となっている。
現在は市の改革を目指してこれまで放置されていた海浜の再開発の真っ最中である[ 2] 。CNN の雑誌「マネー」やダウ・ジョーンズ 社の新聞「ウォールストリート・ジャーナル 」に拠れば、国内でもトップクラスのバケーション地として不動産市場でも上位に位置付けられている。市内にあるポンパノビーチ空港はグッドイヤー 軟式飛行船 の「スピリット・オブ・イノベーション号」の母港である。
歴史と最近の出来事
ポンパノビーチの名前はフロリダ州の大西洋岸近くで見つけられた魚「ポンパノ」 (Trachinotus carolinus )から付けられた。
少なくとも1880年代半ばからこの地域には開拓者が散開して住んでいたが、最初の文書に残る住人はジョージ・バトラーとフランク・シーンであり、その家族が鉄道従業員として1896年にこの地に到着した[ 3] 。最初の列車は1896年2月22日にこの小さなポンパノ開拓地に到着した[ 3] 。シーンが地域の測量を行い食事に使った魚の名前を書きとめて、そのポンパノという名前を地域社会に付けたと言われている。鉄道が延伸されたことで海岸より西の地域の発展に繋がった。1906年、ポンパノは新設されたパームビーチ郡では最南端の居住地となった[ 3] 。この年、海浜にヒルズボロ灯台が建設された[ 3] 。
1908年7月3日、当時のデイド郡(現在のマイアミ・デイド郡 )の中に新しい自治体としてポンパノ町が編入された[ 2] 。ジョン・R・ミゼルが初代町長になった[ 2] [ 3] 。1915年、ヒルズボロ運河の北の境界としてブロワード郡が新設された。ポンパノが属する郡としては9年間のうちに3つ目のものになった[ 2] 。1920年代にフロリダで土地ブームが起きたときにポンパノも著しく成長した。
第二次世界大戦 による人口の急増に続いて、1947年にポンパノは海浜に新しく形成された自治体と合併して、ポンパノビーチ市となった[ 4] [ 2] 。1950年、市の人口は5,682人だった。フロリダ州南東部の大半の都市と同様に、アメリカ合衆国北部 から多くの人々が移転してきたのでポンパノビーチは20世紀後半に大きく成長した。少なからぬ季節住人もこの地域で冬を過ごした。
2004年、初の公式ポンパノ市長としてジョン・レイソンが選出された。2008年には自治体化100周年を祝った[ 5] 。
近年、都心の荒廃の一例としてあった市の海浜近くの衰退した地域を活性させる動きが契機となり、数十億ドルの建設ブームが続いている。地域社会再開発局が設立され、東大西洋/海浜回廊や古い中心街、さらにハモンドビル/マーティン・ルーサー・キング回廊の再開発を担当している[ 2] 。
地理と気候
ヒルズボロ入江
ポンパノビーチは北緯26度14分5秒 西経80度7分32秒 / 北緯26.23472度 西経80.12556度 / 26.23472; -80.12556 に位置する[ 6] 。
アメリカ合衆国国勢調査局 による報告では、市域全面積は22.15平方マイル (57 km²) で、このうち陸地が20.55平方マイル (53 km²) であり、水域は1.55平方マイル (4 km²)、水域率は7.22%である。
ポンパノビーチは大西洋岸に沿ったブロワード郡の北東部にある。州道A1Aとテラマー・ドライブの交差点からヒルズボロ入江まで海浜が約3マイル (5 km) 伸びている。隣接する自治体としては、北東にヒルズボロビーチとライトハウスポイント、北にディアフィールドビーチ、西にココナッツクリーク、南西にマーゲイトとノースローダーデール、南にフォートローダーデール 、南東にローダーデール・バイ・ザ・シーがある。
ヒルズボロ灯台
人口動態
以下は2006年 の推計データである。
基礎データ
人口: 78,191人
世帯数: 35,197世帯
家族数: 18,443家族
人口密度 : 1,469.1人/km2 (3,804.4人/mi2 )
住居数: 44,496軒
住居密度: 836.0軒/km2 (2,165.0/mi2 )
人種別人口構成
年齢別人口構成
18歳未満: 17.7%
18-24歳: 7.4%
25-44歳: 29.1%
45-64歳: 22.5%
65歳以上: 23.4%
年齢の中央値: 42歳
性比(女性100人あたり男性の人口)
世帯と家族 (対世帯数)
18歳未満の子供がいる: 17.4%)
結婚・同居している夫婦: 37.4%
未婚・離婚・死別女性が世帯主: 10.9%
非家族世帯: 47.6%
単身世帯: 38.6%
65歳以上の老人1人暮らし: 17.1%
平均構成人数
収入
収入と家計
収入の中央値
世帯: 36,073 米ドル
家族: 44,195米ドル
性別
男性: 31,162米ドル
女性: 26,870米ドル
人口1人あたり収入: 23,938米ドル
貧困線 以下
対人口: 17.0%
対家族数: 13.1%
18歳未満: 30.1%
65歳以上: 9.4%
ポンパノビーチにある邸宅
ポンパノビーチが他の地域を併合する前の2000年時点でハイチ 出身の人口構成比は5.90%と全米で第33位だった[ 8] 。ブラジル 出身者は1.10%で全米第25位だった[ 9] (カリフォルニア州コルテマデラやニュージャージー州デルランと同率)。
2000年時点で英語 を第1言語として話す人口構成比は76.38%、スペイン語 は9.34%、ハイチ語 6.16%、フランス語 2.35%、ポルトガル語 1.52%、ドイツ語 0.97%、イタリア語 0.88%となっていた[ 10] 。
メディア
ポンパノビーチはマイアミ・フォートローダーデール・ハリウッド メディア市場に属している。この市場はラジオでは全米で第12位[ 11] 、テレビでは第17位の規模である[ 12] 。主要日刊紙は「サウスフロリダ・サンセンティネル」と「ザ・マイアミ・ヘラルド」であり、スペイン語では「エル・センティネル」と「エル・ヌエボ・ヘラルド」である。「ポンパノ・ペリカン」という週刊新聞もある。
著名な出身者と住人
姉妹都市
脚注
^ “Quickfacts.census.gov ”. 6 Nov 2023 閲覧。
^ a b c d e f “Our History ”. Pompano Beach Historical Society. 2010年7月4日 閲覧。
^ a b c d e “History of Pompano Beach, FL ”. City of Pompano Beach. 2010年7月4日 閲覧。
^ William D. Halsey, ed. (1976). "Pompano Beach". Collier's Encyclopedia . Vol. 19. Macmillan Educational Corporation. p. 232.
^ “Pompano Beach Centennial Celebration ”. Pompano Beach Centennial Celebration Committee. 2010年7月4日 閲覧。
^ US Gazetteer files: 2010, 2000, and 1990 , United States Census Bureau , (2011-02-12), http://www.census.gov/geo/www/gazetteer/gazette.html 2011年4月23日 閲覧。
^ “Demographics of Pompano Beach, FL ”. MuniNetGuide.com. 2007年11月15日 閲覧。
^ “Ancestry Map of Haitian Communities ”. Epodunk.com. 2007年10月28日 閲覧。
^ “Ancestry Map of Haitian Communities ”. Epodunk.com. 2007年12月5日 閲覧。
^ “MLA Data Center results for Pompano Beach, FL ”. Modern Language Association. 2007年9月24日 閲覧。
^ “Top 50 Radio Markets Ranked By Metro 12+ Population, Spring 2005 ”. Northwestern University Media Management Center. 2007年8月7日時点のオリジナル よりアーカイブ。2007年9月24日 閲覧。
^ “Top 50 TV markets ranked by households ”. Northwestern University Media Management Center. 2007年8月7日時点のオリジナル よりアーカイブ。2007年9月24日 閲覧。
外部リンク