ベアトリス・デ・ボルボン・イ・バッテンベルグ (Beatriz de Borbón y Battenberg , 1909年 6月22日 - 2002年 11月22日 )は、スペイン の王族、スペイン王女(Infanta de España ) 。
生涯
幼少期のベアトリス(1912年頃)
スペイン王アルフォンソ13世 と王妃であるバッテンベルク公女ヴィクトリア・ユージェニー の間の第3子、長女として生まれた。全名はベアトリス・イサベル・フェデリーカ・アルフォンサ・エウヘニア・クリスティーナ・マリア・テレサ・ビエンベニダ・ラディスラア(Beatriz Isabel Federica Alfonsa Eugenia Christina Maria Teresa Bienvenida Ladisláa )。母はバッテンベルク公子ハインリヒ・モーリッツ とイギリス王女ベアトリス の娘である。
ベアトリスは又従弟にあたるガリエラ公アルバロ と恋愛関係にあったが、二人はどちらもイギリスのヴィクトリア 女王の曾孫で、血友病 の保因者である可能性があったため、結婚は忌避された。ベアトリスとアルバロは1931年に交際を解消した。同じ年の4月14日、アルフォンソ13世が退位してスペインの王制が倒れ、スペイン第2共和国 が成立すると、スペイン王家は亡命生活を余儀なくされた。王家は最初パリ に逃れ、一時的にフォンテーヌブロー に滞在した。両親の結婚生活は不幸で、父王は何度も不倫を重ねてはあちこちに婚外子 をもうけていた。1933年に両親はついに別居、アルフォンソ13世は2人の娘ベアトリスとマリア・クリスティーナ を連れてローマに移った。
チヴィテッラ=チェシ公アレッサンドロ(1930年)
1935年1月14日にローマにおいて、第5代チヴィテッラ=チェシ公アレッサンドロ・トルロニア (英語版 ) (1911年 - 1986年)と結婚した。結婚式の後、夫妻は教皇ピウス11世 から祝福を受けた。夫アレッサンドロはアメリカ人女優ブルック・シールズ の大伯父である。また、ベアトリス夫妻の次女オリンピアの娘シビラ・ウェイレル (フランス語版 ) は、ルクセンブルク大公ジャン の末息子である大公子ギヨーム (フランス語版 ) と結婚した。
ベアトリスは2002年、ローマの自邸パラッツォ・トルロニアで没した。
子女
ベアトリスは夫との間に4人の子供をもうけた。
サンドラ(1936年 - 2014年) - 1958年、トンマーゾ・レクイロ・ディ・アッサバ伯爵と結婚
マルコ (英語版 ) (1937年 - 2014年) - 第6代チヴィテッラ=チェシ公
マリーノ(1939年 - 1995年)
オリンピア(1943年 - ) - 1965年、フランスの資産家ポール=アニック・ウェイレルと結婚
トルロニア家の紋章
参考文献
Arnold McNaughton: The Book of Kings: A Royal Genealogy , London (1973)