ハープ、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための五重奏曲(仏: Quintette pour harpe, flûte, violon, alto et violoncelle)は、ジャン・クラが1928年に作曲した室内楽曲である。ハープ奏者のピエール・ジャメ(英語版)が加入していたパリ器楽五重奏団(Quintette instrumental de Paris)の依頼で作曲された。
なお、ハープの代わりにピアノを、フルートの代わりにヴァイオリンを使用してピアノ五重奏(ピアノおよび弦楽四重奏)でも演奏可能である[2](1923年に作曲されたピアノ五重奏曲(Quintette pour piano et quatuor à cordes)は別作品である)。
作品
背景
パリ器楽五重奏団はハープ、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの5人で編成されており、楽器構成はこれに基づいている[3]。クラは、1925年に『ハープのための2つの即興曲』(Deux Impromptus pour harpe)を、1927年にフルートとハープのための『二重奏による組曲』(Suite en duo)を、いずれも同団体メンバーであるジャメとフルート奏者のルネ・ル・ロワ(英語版)のために作曲していた[4]。本作はジャメおよび同団体によって委嘱された3作品のひとつである。
^ abCras, Jean (1930). Quintette pour harpe, flute, violon, alto et violoncelle ou piano et quatuor à cordes. Éditions Maurice Senart
^ abFleury, Michel. DU CARRÉ À LA CHAMBRE, in CD booklet “CRAS, J.: String Trio / 2 Impromptus / Suite en duo / Quintette (Hurel, Langlamet, Graffin, Silva, Demarquette)”, Timpani : 1C1179, 2011.