スーペルリーガ・アメリカーナ・デ・ラグビー(西: Superliga Americana de Rugby、略称: SLAR)は、アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビア、チリ、パラグアイ、ブラジルのプロチームが参加していたラグビーユニオンの競技会である。ラグビーユニオンにおける南米最高峰リーグであった。2023シーズンから北米にフランチャイズを拡大することでスーペル・ラグビー・アメリカス(SRA)に継承された。
概要
2020年に創設された南アメリカで唯一のラグビーユニオンのプロリーグで、ワールドラグビーにおける地域協会(regional associations)の1つであるスダメリカラグビーが主催・運営していた[1]。アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビア、チリ、パラグアイ、ブラジルの6ヵ国から1チームずつ、計6チームが参加。下位リーグとの間における昇降格制度は導入されていなかった。
SLARのシーズンは、レギュラーシーズンと優勝決定プレーオフから構成される。レギュラーシーズンでは、6チームによる2回戦総当たり(各チーム10試合)を行い、上位4チームがノックアウト方式の優勝決定プレーオフ(準決勝)に進出する。準決勝では、1位チームは4位チームと、2位チームは3位チームとそれぞれ対戦する。勝利した2チームが決勝に進出し、優勝を懸けて対戦する。
歴史
スーペルリーガ・アメリカーナ・デ・ラグビー(SLAR)の構想は2019年4月に発表され、同年11月29日に正式に発足した[2][3]。
大会初年度となる2020シーズンは、2020年3月4日に開幕し、5月29日に終了予定であった[4]。参加チームは、セイボス(アルゼンチン)、ペニャロール・ラグビー(ウルグアイ)、セルクナム(チリ)、オリンピア・ライオンス(パラグアイ)、コリンチャンス・ラグビー(ブラジル)の5チーム。カフェテロス・プロ(コロンビア)は2021シーズンからの正式参加で、2020シーズンはレギュラーシーズン終了後に、最下位(5位)チームとプレーオフを戦うのみの予定であった[2]。しかし、COVID-19パンデミックの影響により第2節の途中まで日程消化したところでシーズン打ち切りとなったため[5]、コリンチャンス・ラグビー[注 1]とカフェテロス・プロは、2020シーズンは試合を経験することができなかった。
2021シーズンは6チームが参加した。セイボスが解散し、代わりにアルゼンチンからはハグアレスXVが参戦した[6]。前シーズンに試合を行うことができなかったコブラス・ブラジウXV(コリンチャンス・ラグビーから改称)とカフェテロス・プロもシーズン開幕から参加した。ハグアレスXVがレギュラーシーズンを10戦全勝で終えると、続く優勝決定プレーオフも制し、SLARの初代王者に輝いた[7]。
2022シーズンも前シーズンと同じ6チームで争われた。第3節ではハグアレスXVがセルクナムに敗戦を喫し、SLAR参戦以来続いていた連勝記録が途絶えた[8]。優勝決定プレーオフでは、ペニャロール・ラグビーが決勝でセルクナムを破り初優勝を遂げた[9]。
2022年10月、次シーズンからスーペルリーガ・アメリカーナ・デ・ラグビー(SLAR)がスーペル・ラグビー・アメリカス(SRA)に改組され、北米にフランチャイズを拡大することが発表された。これに伴い、アルゼンチン、アメリカ、カナダからの新規チーム参入と、コロンビアのカフェテロス・プロのリーグ脱退が表明された[10]。
参加チーム
- 2022シーズン現在[11]
過去の参加チーム
歴代優勝チーム
チーム別優勝回数
脚注
注釈
- ^ a b 2020シーズン当初から参加(当時のチーム名はコリンチャンス・ラグビー)していたが、第2節に組まれていた初戦が回ってくる直前に、COVID-19パンデミックの影響によりシーズン打ち切りとなったため、実際のデビューは2021シーズンに持ち越しとなった。
- ^ 2020シーズンのレギュラーシーズン終了後、最下位(5位)チームとのプレーオフでデビュー予定であったが、COVID-19パンデミックの影響により早々にシーズン打ち切りとなったため実現しなかった。
出典
関連項目
外部リンク