『サヨナライツカ』は、辻仁成の恋愛小説。世界文化社が発行する男性向けファッション雑誌『MEN'S EX』で1999年4月号から2000年5月号まで「黄金の寝室」のタイトルで連載され、加筆・訂正して同社から2001年に刊行された[1]。
「好青年」と周囲から呼ばれ婚約者もいる豊が、謎の美女沓子とタイ・バンコクで出会い、互いに惹かれ合い逢瀬を重ね、そして別れ、25年後に劇的な再会をするまでを描く。
累計発行数は2016年3月時点で単行本と文庫本あわせて計約100万部[2]。
あらすじ
登場人物
書籍情報
映画
概要
2002年11月に、行定勲の監督、坂本龍一の音楽、ワダエミの衣装、中山美穂と大沢たかおの主演で、フジテレビ製作、全国東宝系にて映画が公開される予定だったが、クランクイン直前になり監督の行定が降板し[4]、一度は白紙状態となった[5]。
その後2008年に、中山美穂主演という形は変えずに映画化されることが発表された。監督は韓国人のイ・ジェハン(李宰漢)が務め、2010年1月23日全国約180スクリーンにて公開された。配給はアスミック・エース。公開2日間で興行収入約1億3000万円を記録し、公開1カ月で観客動員数100万人、興行収入10億円を突破。このヒットにより中山美穂が居住先のパリから急遽帰国し「大ヒット御礼!日本横断 凱旋舞台挨拶」を東京、名古屋、大阪、福岡の4都市8劇場で実施、東京・丸の内TOEI2での最終回ではサプライズで西島秀俊も登壇した。2010年6月25日にはアミューズソフトエンタテインメントよりDVD及びBlu-rayソフトが発売されオリコンDVD総合チャートで9位、同映画チャートでは1位を獲得した。
キャスト
中心人物
- 東垣内豊
- 演 - 西島秀俊
- 本作の主人公[6]。「好青年」という設定。
- 仲間達と酒を飲んでいた時に真中と初めて出会い、それが真中との付き合いの始まりとなる。
- 光子と婚約中の身でありながら真中との逢瀬を続けるが、完全に溺れているわけではなく別れようとするそぶりも見せる。
- 真中沓子
- 演 - 中山美穂(主演)
- 本作のヒロイン。豊が仲間達と酒を飲んでいる途中に初めて出会い、当時は豊の仕事仲間と付き合っていたが、後に豊と付き合い始める。
その他の人物
- 尋末光子
- 演 - 石田ゆり子
- 豊の婚約者。「サヨナライツカ」という詩を書いており後に完成させる。
- 桜田善次郎
- 演 - 加藤雅也
- 豊が働いている職場の社長。
- 木下恒久
- 演 - マギー
- 豊の同僚。真中の元カレ。後に、真中と付き合っている男が豊だと知り、豊と殴り合いになった。
- 山田夫人
- 演 - 川島なお美
- 安西順子
- 演 - 松原智恵子
- 安西康道
- 演 - 須永慶
- 葛西
- 演 - 平岳大
- 東垣内健
- 演 - 日高光啓(AAA)
- 東垣内剛
- 演 - 西島隆弘(AAA)
- 健の彼女
- 演 - 伊藤ゆみ
- 秘書
- 演 - 蒲生麻由
- 木村
- 演 - 岡田卓也
- お騒がせおばさん
- 演 - 中島陽子
- 看護婦
- 演 - ジャスミン
- 木下夫人
- 演 - 梅沢昌代
スタッフ
ソフト化
2010年6月25日発売。発売元はアスミック / フジテレビジョン、販売元はアミューズソフトエンタテインメント。
- サヨナライツカ 初回限定生産版DVD(2枚組、初回生産分終了後は本編DVDのみの通常版に切り替え)
- ディスク1:本編DVD
- ディスク2:特典DVD
- メイキング
- プロモーション映像集
- フォトスライドショー
- イベント映像集(来日記者会見、完成披露試写会、ジャパンプレミア、初日舞台挨拶、凱旋舞台挨拶)
- 封入特典
- サヨナライツカ ブルーレイ(1枚組)
漫画
- 愛したことを思い出す 続・サヨナライツカ(原作・辻仁成/週刊「女性自身」・漫画/海埜ゆうこ)
脚注
関連項目
- ZAMZA - アルバム「月族 tsukizoku」に含まれる楽曲「ITSUKA」で、原作に出てくる詩「サヨナライツカ」を辻仁成が朗読をしている。
外部リンク