コンラッド・アンカー (英語 : Conrad Anker 、1962年 11月27日 - )はアメリカ合衆国 出身のロッククライマー 、登山家 、作家 。ヒマラヤ山脈 の高峰や南極大陸 での登山で知られる。
ザ・ノース・フェイス のクライミングチームのリーダーである。1999年エヴェレストにて、英国の伝説的登山家ジョージ・マロリー の遺体を捜索するプロジェクトの一員として、その遺体を発見した[ 2] 。
モンタナ州 ボーズマン 在住
[ 3] 。
著名な登攀と遠征
1987年 - アメリカ合衆国アラスカ州 アラスカ山脈 キチャトナ山群グーニー峰南東壁。セス・'S.T.'・ショウ、ロバート・イングル、ジェームス・ガレットとともに初登。5月8日登頂[ 4] 。
1989年 - アメリカ合衆国アラスカ州アラスカ山脈ハンター山北西壁。セス・'S.T.'・ショウとともに初登。7月3日登頂[ 5] 。
1990年 - アメリカ合衆国ユタ州 ザイオン国立公園 ストレックド・ウォールRodeo Queen。マグス・スタンプとともに初登[ 6] 。
1992年 - アメリカ合衆国アラスカ州キチャトナ山群ミドル・トリプル・ピーク 東バットレス。セス・'S.T.'・ショウとともに第二登[ 7] 。
1992年 - アメリカ合衆国ユタ州ザイオン国立公園レッド・アーチ・マウンテン「Shunes Buttress」。デイブ・ジョーンズとともにフリー初登[ 8] 。
1994年 - パタゴニア トーレ・エガー南東壁「Badlands」(YDS VI 5.10 A3 WI4+, 1000m)。ジェイ・スミス、スティーブ・ガーバーディングとともに12月12日初登[ 9] 。
1997年 - 南極大陸 エルスワース山脈 Peak Loretan「The Northwest Face」(V 5.8, 2100m)。1月15日-16日単独登攀[ 10] 。
1997年 - 南極大陸ドロンニング・モード・ランド Rakekniven峰。アレックス・ロウ、ジョン・クラカワー とともに初登。ナショナルジオグラフィック 1998年2月号の巻頭記事に特集された[ 11] 。
1997年 - パキスタン カラコルム山脈 ラトック II峰「Tsering Mosong」。アレックス・フーバー、トーマス・フーバー、トニー・ガッシュとともに初登[ 12] 。
1997年 - アメリカ合衆国カリフォルニア州 ヨセミテ国立公園 エル・キャピタン 「Continental Drift」。スティーブ・ガーバーディング、ケビン・ソーとともに初登[ 13] 。
1999年 - ネパール ・チベット エベレスト 「マロリー ・アーヴィン 調査遠征」
1999年 - チベットシシャパンマ アメリカン・スキー・エクスペディション。登攀パートナーアレックス・ロウとカメラマンデイビッド・ブリッジズが巻き込まれて死亡した巨大雪崩に遭遇するも、生き延びる。
2001年 - 南極大陸エルスワース山脈ヴィンソン・マシフ 東壁。ジョン・クラカワーとともに初登。2003年2月、アメリカPBS の番組Novaに取り上げられた。
2005年 - ネパールクーンブ地方チョラチェ南西稜。5月12日、ケビン・ソー、ジョン・グリバー、クリス・エリクソン、アビー・ワトキンスとともに登頂[ 14] 。
2007年 - レオ・ホールディング、ジミー・チン、ケビン・ソーが参加した遠征隊Altitude Everest Expedition 2007 を指揮し、マロリーのエベレストでの最後の足跡を辿った。2度目のエベレスト登頂。
2011年 - メルー峰 「シャークス・フィン」。ジミー・チン、レナン・オズタークとともに初登[ 15] 。5月、マッキンリー山 にて雪に埋もれた遺体を発見し通報。一時、植村直己 ではないかと捜索が行われたが、発見には至らなかった[ 16] 。
2012年 - ナショナルジオグラフィック、ザ・ノース・フェイス、モンタナ州立大学、マヨクリニックが参加した遠征隊「Everest Education Expedition」を指揮し、自身3度目のエベレスト登頂(今回は無酸素)。コリー・リチャーズ、サム・エリアス、クリス・エリクソン、エミリー・ハリントン、フィリップ・ヘンダーソン、マーク・ジェンキンス、デイビッド・ラージソンPh.D、ヒラリー・オニールが参加。Mayoチームのメンバーは、ブルース・ジョンソン、ランドン・バセット、デレク・キャンベル、アマイン・イサ。ベースキャンプでの支援隊のメンバーは、アンディー・バードン、トラビス・コーサウツ、アンジン・ヘンダーソン、マックス、ロウ[ 17] 。
他にも、ヨセミテ国立公園 、ザイオン国立公園 、バフィン島 、エルスワース山脈 で著名な登攀を行っている。
著作
Anker, Conrad (1988). “Gumbies on Gurney”. American Alpine Journal (NYC, NY, USA: American Alpine Club) 30 (62): 69–75. ISBN 0-930410-33-5 .
Anker, Conrad (1990). “Hunter's Northwest Face”. American Alpine Journal (American Alpine Club) 42 (64): 36–38. ISBN 0-930410-43-2 .
Anker, Conrad (1998). “With You in Spirit”. American Alpine Journal (American Alpine Club) 40 (72): 140–145. ISBN 0-930410-78-5 .
Anker, Conrad; David Roberts (2001) [1999]. The Lost Explorer: Finding Mallory on Mt. Everest . New York, NY, USA: Simon and Schuster / Touchstone. ISBN 0-684-87151-3
映画
「Shackleton's Antarctic Adventure」(2001年)
「Light of the Himalaya」(2006年)。マイケル・ブラウンによるドキュメンタリー映画。9度の受賞歴がある。デビッド・ディアンジェロプロデュース、Rush HDとザ・ノース・フェイスとの共同制作。
「The Endless Knot」(2007年)。マイケル・ブラウン監督、デビッド・ディアンジェロプロデュースによるラッシュHD、ザ・ノース・フェイス協力のHDTVドキュメンタリー映画。
「The Wildest Dream」(2010年)。IMAX。アンソニー・ゲフィン監督。アルティチュード・フィルムズ制作。米国にてナショナル・ジオグラフィック・エンターテイメント配給。
「MERU/メルー 」(2015年)。シャークス・フィンルート登攀を追ったドキュメンタリー映画。
出典
^ "Conrad Anker" . Desert Island Discs . 9 June 2013. BBC Radio 4 . 2014年1月18日閲覧 。
^ NOVA Online|Lost on Everest|The Day Mallory Was Found
^ Anker, Conrad (March 14, 2011). “Conrad Anker: Sustainability a Driving Force in Today's Business World” . Bozeman Daily Chronicle . http://www.bozemandailychronicle.com/opinions/chronicle_columnists/conrad_anker/article_023eaf32-4c1e-11e0-a8d4-001cc4c03286.html July 21, 2011 閲覧。 see note at bottom
^ Anker, Conrad (1988). “Gumbies on Gurney”. American Alpine Journal (NYC, NY, USA: American Alpine Club) 30 (62): 69–75. ISBN 0-930410-33-5 .
^ Anker, Conrad (1990). “Hunter's Northwest Face”. American Alpine Journal (American Alpine Club) 42 (64): 36–38. ISBN 0-930410-43-2 .
^ “First Ascent Info ”. Bigwall dot Com. 6 February 2008 閲覧。
^ Anker, Conrad; David Roberts (2000). The Lost Explorer: Finding Mallory on Mount Everest . Simon and Schuster. p. 100. ISBN 0-7432-0192-2
^ Bjornstad, Eric (1996). Desert Rock: Rock Climbs in the National Parks . Evergreen, CO, USA: Chockstone press. p. 67. ISBN 0-934641-92-7
^ “Cerro y Agujas del Cordon Torre ”. Climbing in Patagonia. 27 May 2009 閲覧。
^ Anker, Conrad (1998). “With You in Spirit”. American Alpine Journal (American Alpine Club) 40 (72): 140–145. ISBN 0-930410-78-5 .
^ Krakauer, Jon ; Wiltsie, Gordon (February 1998). “On the Edge of Antarctica: Queen Maud Land” . National Geographic Magazine : 46–69. http://publicationsindex.nationalgeographic.com/cgi-bin/Pwebrecon.cgi?SC=Title&SEQ=20090528131418&PID=G2_cx2dI8aKATMXm-DAw_rCWjvTI&SA=On+the+Edge+of+Antarctica:+Queen+Maud+Land 28 May 2009 閲覧。 .
^ Huber, Alex; Thomas Huber (1998). The American Alpine Journal . American Alpine Club. pp. 34–42. ISBN 0-930410-78-5
^ Schneider, Steve (1998). The American Alpine Journal . American Alpine Club. p. 187. ISBN 0-930410-78-5
^ “The Himalayan Cataract Project team Summits Cholatste ”. MountEverest.net . ExplorersWeb (12 May 2005). 1 September 2009 閲覧。
^ Coley, Mariah. “Shark's Fin Full Report ”. 8 October 2012 閲覧。
^ 川口穣 (2019年2月15日). “「ナオミ・ウエムラではないのか?」2011年に目撃された遺体… 35年経った今でも植村直己さんの存在感が絶大な理由 〈AERA〉 ”. AERA dot. (アエラドット) . 2021年8月30日 閲覧。
^ Potts, Maryanne. “Beyond The Edge ”. 11 March 2016 閲覧。