カードダス ドラゴンボールシリーズ『カードダス ドラゴンボールシリーズ』は、バンダイのトレーディングカード『カードダス』の一つで、『ドラゴンボール』をモチーフにして製作・販売されたシリーズ。本項では当時の派生シリーズについても併せて解説する。 概要販売形態は全国の玩具店などに設置された、コインを投入してレバーを捻り購入する自動販売機カードダスマシンで販売されたものが多かった。自動販売機も当初は20円で1枚購入する「カードダス20」だけだったが、1991年より100円で5枚1組購入できる「カードダス100」でも販売された。1988年からの約10年で累計20億枚を販売した[1]。 台湾、香港、韓国、タイ、シンガポールのアジア圏、オランダ、フランス、スペインのヨーロッパ圏、アメリカにおいても各国の言葉で書かれた海外版が販売され、香港の文化傅信有限公司(ぶんかでんしんゆうげんこんす)刊「EX-am」など香港などにおける雑誌でも特集記事が掲載された[2]。ヨーロッパ圏においては、フランスではブースターパックで、1993年頃にはスペインで自販機での販売が行われた[2]。 21世紀に入ってからのトレーディングカードとしての『ドラゴンボール』の役割は、2003年6月より第10弾まで販売され、第7弾でデザインが変更された ドラゴンボールカードゲーム、2006年9月より第13弾にあたるシリーズまで販売され、第1弾ではデザインが異なっていたバーコードありのカードは第2弾で共通デザインとなり、第7弾まではデータカードダス ドラゴンボールZ2と共通の仕様だったが、第8弾にあたる「壮絶パワー!!究極を超えた戦士!!」からバーコードありのカードは通常のカードと異なり『DRAGONBALL Z 爆烈IMPACT』と共通のデザインとなった『超(スーパー)カードゲーム』、「データカードダス ドラゴンボールZシリーズ」、『ドラゴンボールヒーローズ』、『ミラクルバトルカードダス ドラゴンボール改』などに受け継がれることになった。 2018年に30周年を記念して、ミニチュアサイズの自販機とベストセレクションセットが発売された。 本弾1988年11月から1997年6月までに第30弾まで発売され、本弾とスーパーバトルを融合させた内容の1997年9月に発売された「特別弾」が実質的な最終弾となった。ドラゴンボールカードダスの中で最初に誕生したシリーズであり、中心的なシリーズとして特別弾まで含め1335種類と最も多くの種類を発売した。ドラゴンボール90、ドラゴンボール91、カードダスハーフ、ドラゴンボールCOMPLETE BOXのみの新規カードや、限定カードなどを含めた100種類も含めると、その数は1435種類にのぼる。内容は、『ドラゴンボール』、『ドラゴンボールZ』、『ドラゴンボールGT』、劇場版など、アニメシリーズを題材としている。プリズムカードやゴールドカード、箔押しエッチングカードなどのレアカードも用意されていた。裏面中央は、必殺技を使っているカードの場合は「必」など、表面に合わせたマークが書かれている。裏面の端には星と漢数字があり、引き分けの際やスカウターの指示などで使用。第3弾からは仕様が異なり、特殊効果のカードが加わったほかBPの数値も急上昇した。17弾以降は、スカウター欄が裏面に移っている。特別弾の裏面に書かれたカードナンバーは、1から81までの特別弾用通しナンバーと、本弾のトータルナンバー、スーパーバトルのトータルナンバーの3種類が記載されている。 なお、ジャンボカードダス「ドラゴンボールZNo.500記念カード」の裏面には、発行枚数について、第1弾1,400万枚、第2弾3,700万枚、第3弾4,000万枚、第4弾3,200万枚、第5弾4,700万枚、第6弾5,700万枚、第7弾6,100万枚、第8弾7,700万枚、第9弾7,800万枚、第10弾7,600万枚、第11弾7,800万枚、第12弾4,500万枚と書かれていた。 ドラゴンボール90、911990年9月には第1弾と第2弾が「ドラゴンボール90」としてリメイクされ、6種類の新規カードが追加され全90種類の商品として発売された。第6弾から第9弾のカードとレイアウトが同じになり、スカウター欄が新たに追加され、BPの数値もリメイク前とは異なっている。また、1991年5月には第3弾と第4弾が「ドラゴンボール91」としてリメイクされ、7種類の新規カードが追加され全91種類の商品として発売された。 カードダスハーフ本弾と比較して半分の大きさになっているミニカードダスで、1992年から1993年にかけて発売された。2枚1組になっており、台紙から剥がして使用する。残った台紙の裏面には、アニメの戦いを解説した内容の「天下一バトル」、ドラゴンボールの情報が書かれた「究極版!DB超データ」、公式ルールが書かれた「ゲームルール紹介」が記載されていた。「パート1」は第1弾と第2弾、「パート2」は第3弾と第4弾、「パート3」は第5弾と第6弾、「パート4」は第7弾と第8弾をリメイクしたものとなっている。また、ハーフでは新たに35種類のカードが追加されている。 限定カード一般販売されたカードダス以外では、以下のものがある。
復刻版
ルールゲーム用の数値として第9弾まではBP(バトルポイント)が、第10弾からはDP(デストロイド・パワー)が採用されており、BPやDP、裏面に書かれたスカウター欄の数値を使って対戦する。第5弾からはスカウター欄が掲載されるようになった。スカウター欄は、通常見えにくくなっているが、当時発売された「バトルスカウター」で見ることにより隠し数値や隠し文字を見ることができるもの。 各自6枚ずつ配り、残りのカードを裏面を上にしたうえで山積みにして中央に置く。手持ちのカードから1枚選び一斉にBPやDPが書かれたカードを出す。このとき、カードによっては何枚かセットで場に出せるカードもある。BPやDPの数値が大きさで勝敗を決め、数値が同じだった場合は裏に書かれた星の数で決める。負けても待ったをかけ、BPが3倍になるカードなどの「特別ルールカード」を加えて同じカードで再勝負することもできる。開始時に「スカウターバトル」と宣言していた場合、さらにスカウター欄を適用して同じカードで再勝負することができる。対戦が終わったら勝者は、場に出ているカードを取ることができ、場に出ているカードを集めて自分の横に山にして置く。ただし星の数も同じだった場合など勝負が付かなかった場合は、それぞれのカードを山にして場に置き、次の勝者のものとなる。原則として、復活などの特別ルールカードを使用した場合を除きカードが使えるのは1度きり。勝負がついたら、中央の山から手札が6枚になる枚数だけ取って新たに勝負する。これを中央の山が無くなるかゲームオーバーカードが出されるまで続ける。勝ち取ったカードが多い者が最終的勝者となる。対戦中にBPやDPの書かれたカードが無くなった場合も続行不可能で負けとなる。1弾と2弾のカードは、このルールを使用できないため、1弾は攻守に分かれたBP同士で、2弾は攻、守に書かれた数値で対戦する。 スーパーバトル1991年11月から1997年5月までに第20弾まで発売され、本弾とスーパーバトルを融合させた内容の1997年9月に発売された「特別弾」が実質的な最終弾となった。特別弾まで含め966種類が発売された。カードのほとんどが、キャラクターの技が書かれた内容になっている。また、原作やアニメでは名前が無かった技のカードにも独自の技名が書かれている。プリズムカードのほか、変身やパワーアップするキャラクターの技を再現したWプリズム、隠れプリズムなどのレアカードも用意されていた。裏面の中央にはキャラクターの善、悪を現す文字が書かれている。第12弾は裏の中心に書かれている文字が「特」になっており、打と気は金文字、怒と必は黒文字になっている。また、No.500のカードは金色のプリズムカードになっており、裏の「特」という文字も赤文字になっている。複数のカードを並べると1枚の絵になるカードもある。カードの枠も、ほぼ3弾ごとに異なった色になっている。後に第1、2弾復刻版も販売された。 ルールトランプのスピードをアレンジしたような内容で、対戦には13段階あるパワーレベルの数値を使用する。それぞれ、場に5枚のカードを裏返して伏せ、手元に3枚用意する。端から1枚ずつめくり、パワーレベルの数値が高い者の勝利となり、同じ場合は引き分けとなる。Wシールをめくると、MAXと書かれた「MAXカード」が出現するカードがあり、MAXカードは相手に無条件で勝てる。レベル1でも横の解説欄に技が書かれているものは、特定の条件でレベルがアップしたり、特定の相手に勝利したり引き分けたりできるなど、特殊効果を使用できる。 ただし、裏面の右上にはZ、敵、惑、凶という4つ、第12弾からは打、気、怒、必の4つが加わった8つの流派からなる箔マークが書かれており、負けたカードに書かれた箔マークと同じ箔マーク(流派)のカードが手元にがあれば「プラスアップ」ルールで1枚だけ加勢することができ、2枚を合計した数値で再勝負できる。さらに、表面のゲージ右端に青地に黒文字で「裏」と書かれていたり裏面の下に小さく書かれた文字が「裏」という文字なら、勝負に負けても裏にあるZマークの色で再勝負することができる。金は赤に、赤は黒に、黒は金に勝つ。 第5弾と第6弾でのみあった「ゲージアップカード」には上下それぞれに、Z、敵などの箔マークと、その横に赤い三角マークに白字で書かれた数字が書かれているが、一般のバトルカードにおけるパワーレベルの下に書かれている1から5までの数字の、下地が黄緑になっている番号と、ゲージアップカードの数字が一致すればMAXカード以外には無条件で勝利することができる。ただし使用するには条件があり、例えば上に「Z」の箔マークと「3」という数字が書かれ、下に「敵」の箔マークと「1」が書かれたゲージアップカードの場合、「Z」の箔マークでゲージ「3」か、「敵」の箔マークでゲージが「1」のカードが負けた場合のみ有効となる。 これらのルールで勝負を5回繰り返し、最終的には対戦で獲得したカード枚数と残ったカードの枚数で勝敗が決まる。 ジャンボカードダス劇場などで配られたカード。大きさは通常の3倍ほどある。裏面は、本弾やスーパーバトル、ビジュアルアドベンチャーにおける各弾ごとの全リスト。カードによって、本弾仕様のものと、スーパーバトルにおけるMAXカード仕様のものがある。東映アニメフェア90年夏で配布されたカードの「特製スカウター超決戦ゲーム」が原点となっている。東映アニメフェアにおいて、91春、91夏で本弾の内容になったカードが配布され、92春、92夏、93春、93夏、94春、94夏、95春には、本弾仕様と、スーパーバトルにおけるMAXカード仕様の2種類が配布された。また、95夏では半分のサイズになったセミジャンボカードダスが配布されており、内容はスーパーバトルにおけるMAXカード仕様のものであった。大きさの異なるもの、販売用や限定カードなども含めた合計は138種類。 販売用
2003年4月に全8種類の第1弾、2003年8月に全6種類の第2弾が発売されたステッカーシールタイプのジャンボカードダス。表面は複数種類のシールとして剥がして使用できるようになっており、裏面は原作か描き下ろしのカラーイラストになっている。 限定カード
スーパーバーコードウォーズ ドラゴンボール1992年12月から1993年11月までの間、パート4まで計168種類が発売された。スーパーバーコードウォーズ付属の62枚を含めると計230種類になる。バーコードを読み込むスーパーバーコードウォーズ対応カードダス。カードダス自動販売機用専用として5枚一組として販売された。裏面には、「CDキャラクターデータ」「BDバトルデータ」などが記載されている。神龍カードなどの特殊能力カードもある。 また、スーパーバーコードウォーズ本体に付属している62枚のカードは本弾20弾のバージョン違いになっており、カードに振ってある通し番号が違う。付属の人形コマ4体も、悟空、悟飯、ベジータ、トランクスとなっている。 1992年12月発売のファミリーコンピュータ用データック対応ソフト『ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会』でもバーコードカードを読み込ませることでHP(体力)・BP(攻撃力)・DP(防御力)に反映させるシステムになっており、キャラクターカード24枚、アイテムカード15枚、無記入カード1枚が同梱されていた。 ルール3つのモードがあるスーパーバーコードウォーズで「GAME2」のモードを使用して行う。それぞれカードを同数用意し山積みにして、上から5枚ずつ取り手札にして、残ったカードを上から1枚ずつ取り、スーパーバーコードウォーズに裏面のバーコードを読み込ませる。カード裏面には上下2つのバーコードがあり、各ステータス用データとなる金の矢印が書かれた上のバーコードを最初に読み込む。画面に数値が表示されたら、攻撃力・特殊攻撃用データとなる赤い矢印が書かれた下のバーコードを読み込ませる。互いに攻撃ボタンと防御ボタンを押し、双方選択し終えたらバトルキーを押して対戦。どちらかのHPが0になるまで繰り返す。途中で出札が無くなったら、新たに山積みされた中のカードから補充する。 キャラクターズコレクション1994年4月から8月までの間、パート2まで計84種類が販売された。スーパーバーコードウォーズ対応カードダスをスーパーバーコードウォーズが無くても対戦できるように改良したもので、バーコードの代わりにレベルポイントのレベルゲージが採用されており、裏面の配色が変更になった。 ルール互いに最低6枚以上のカードを同数用意する。山積みにしたカードを上から6枚ずつ取り札として、同時に1枚場に出す。このとき特殊能力カードだけは、一緒に出すことができる。裏面にある「合計レベルポイント」が書かれたレベルゲージの数値で対戦する。「BDバトルデータ」には合計レベルポイント、HP、AP、DPが書かれているが、合計レベルポイントが同じ場合はHP、HPも同じならAPが大きい方が勝者。3本勝負で勝敗を決する。 ビジュアルアドベンチャー1991年6月から1995年10月までの間に計336種類が販売された。1992年9月の第5集と、1993年6月のビジュアルアドベンチャースペシャルで一旦幕を下ろすが、1995年4月のビジュアルアドベンチャー95で復活し、第1集から1995年10月のビジュアルアドベンチャー95EXまでの計8弾が発売された。原作のカラー原画や、鳥山明監修のもとでモノクロ原画をカラー化したものをセル画で再現してカードにしたもので対戦用の数値や情報などは一切記載されていない。スペシャルは第1集から第5集までのベストセレクションに新たなカードを加えたものとなっており、表面を剥がしてシールとして使える。裏面には解説が付いた。カードダスWとして4枚1セットとして販売され、従来のカードダスより厚みが薄かったため紙製の台紙と一緒になっていた。レアカードはプリズムカードとなっているが、スペシャルだけはメッキのように光る仕様になっている。裏にはキャラクターの顔が並んでおり、ピッコロ大魔王編までのカードは青、サイヤ人編以降は赤になっている。ビジュアルアドベンチャー95からの裏面は、人造人間編が緑、魔人ブウ編が黄色になっている。 また、『DRAGON BALL大全集別巻 ドラゴンボールカードダス パーフェクトファイル PART2』にも、ビジュアルアドベンチャーのカードが1枚付属している。 カードダスステーションカードダスを収納するためのファイル。1991年10月から発売されたシステムファイルからは、通常のサイズだけでなくジャンボカードダスまでのサイズを収録可能となり、別売りされていたファイルを買い足せば収納枚数を増やすこともできた。「システムファイル ドラゴンボールZ」は1991年10月発売の「1」から1995年11月発売の「13」まで発売されており、「システムファイル ドラゴンボールGT」は1996年3月に「1」が、1996年6月に「2」が発売された。
ベストセレクションセット2018年に30周年を迎えた「カードダス」の自販機がミニチュアサイズで発売された。1枚20円でカードを売っていた「カードダス20」の販売機を、高さ18センチで完全再現した本アイテム。当時と同じく、20円を入れることでハンドルのロックが解除され、カードの払い出しができる。カードダスミニ自販機の登場にあわせて、ミニ自販機にセットできる『ドラゴンボール』のベストセレクションセットも登場している。
収納用品カードダスステーション以外でバンダイから発売された、カードを収納できる商品。ミニミニカードダスは通常のカードを収納することはできないが、類似品として記載する。
関連書籍
イベント
その他
脚注
関連項目Information related to カードダス ドラゴンボールシリーズ |