エンゼルフードケーキ、エンジェルフードケーキ[1][2](英語: angel food cake)は、スポンジケーキの一種。
シフォンケーキの原型とされる[2][3][4]。
概要
膨張剤を使用せず、卵白を泡立てて作るケーキであり[1]、ふわっと真っ白に焼き上げる[2]。シフォンケーキ型を用いて中央に穴が空いた形に焼き上げる[2](むろん、レシピ開発の時系列を考慮するとエンゼルフードケーキの型 (Angel Food Cake Pan)を使ってシフォンケーキが作られていることになるのだが。)。
1839年発行のレシピ本『The Kentucky Housewife』(レティス・ブライアン(英語版)著)に「ホワイトスポンジケーキ」の名称で掲載されている[1]。
卵白を泡立てる作業が困難であったため、1920年代にエンゼルフードケーキと同様にしっとりと柔らかく、ずっと簡単に失敗なく作れるシフォンケーキが知られるようになると、エンゼルフードケーキは存在感を失っていった[1]。
作る際の注意点
- メレンゲ作り[5]
- 卵白は冷蔵庫で十分に冷やし、泡立てる際には砂糖を少しずつ入れながら丁寧に泡立てる。
- しっかりとしたメレンゲが、エンゼルフードケーキの厚みと弾力、ふんわりとした焼き上がりにつながる。
- 大きい型で焼く[4]
- 小さい型で焼くと外側の焼き目の割合が大きくなって、中のふわふわした部分が少なくなる。
- 深い型で焼く[4]
- エンゼルフードケーキの生地は柔らかいのが特徴でしぼみやすいやめ、浅い型で焼くと短時間で団子状になりやすい。
名称について
名前の由来は諸説あるが、食感が軽く「天使の食べ物のようだから」というのが有力となっている[5][6]。
この他の説としては以下のようなものがある。
アメリカ合衆国では、シフォンケーキのことをエンゼルフードケーキと呼んでいる人も多い[4]。
日本での展開
全卵を用いるシフォンケーキと比べて、油やバターを使用せず[6]、卵白だけで作るエンゼルケーキのほうがヘルシーであるとの観点から、日本では2015年ごろより話題となった[4][5][7]。
文化のなかのエンゼルフードケーキ
- 漫画『ピーナッツ』
- スヌーピーが結成した「ビーグル・スカウト」(筆頭は黄色い鳥のウッドストック(英語版))のメンバーであるハリエット(Harriet、ウッドストック同様の黄色い鳥でビーグル・スカウト唯一の雌)の好物で、探検の際にはエンゼルフードケーキをよく持って行く[8]
ギャラリー
-
エンゼルフードケーキの型
-
焼く前
-
焼きあがって型から出したエンゼルフードケーキ
-
デコレーションしたエンゼルフードケーキ
-
カットしたエンゼルフードケーキ
出典
関連
- デビルズフードケーキ - エンゼルフードケーキと対照的に黒い見た目とハイカロリーなケーキで、引き合いに出されることも多い。
外部リンク