イソシアン酸メチル
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識別情報
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CAS登録番号
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624-83-9
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PubChem
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12228
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ChemSpider
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11727
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UNII
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C588JJ4BV9
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ChEBI
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6290
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InChI=1S/C2H3NO/c1-3-2-4/h1H3 Key: HAMGRBXTJNITHG-UHFFFAOYSA-N
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特性
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化学式
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C2H3NO
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モル質量
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57.051 g/mol
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外観
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無色の液体
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匂い
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刺激臭[1]
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密度
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0.9230 g/cm3 at 27 °C
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融点
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−45 °C [2]
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沸点
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38.3 ~ 41 °C [2]
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水への溶解度
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10% (15°C)[1]
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蒸気圧
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57.7 kPa
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構造
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双極子モーメント
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2.8 D
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熱化学
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標準生成熱 ΔfHo
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−92.0 kJ·mol−1[2]
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標準燃焼熱 ΔcHo
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-1.1275E+06 J/mol[3]
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危険性
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GHSピクトグラム
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Hフレーズ
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H225, H300, H311, H315, H317, H318, H330, H334, H335, H361d
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Pフレーズ
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P201, P202, P210, P233, P240, P241, P242, P243, P260, P261, P264, P270, P271, P272
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NFPA 704
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引火点
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−7 °C (19 °F; 266 K)
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発火点
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534 °C (993 °F; 807 K)
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爆発限界
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5.3–26%[2]
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許容曝露限界
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TWA 0.02 ppm (0.05 mg/m3) [皮膚][1]
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半数致死量 LD50
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120 mg/kg (経口, マウス) 51.5 mg/kg (傾向, ラット)[4]
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半数致死濃度 LC50
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6.1 ppm (ラット, 6時間) 12.2 ppm (マウス, 6時間) 5.4 ppm (モルモット, 6時間) 21 ppm (ラット, 2時間)[4]
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関連する物質
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関連物質
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イソチオシアン酸メチル
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特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
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イソシアン酸メチル(イソシアンさんメチル、methyl isocyanate)は化学式 C2H3NO で表される、最も構造が単純なイソシアネートであり、各原子は H3C−N=C=O のようにつながっている。イソシアナトメタン、メチルカルビルアミン、 MIC とも呼ばれる。イソシアン酸のメチルエステルとして1888年に発見された。
用途
カルバリル、カルボフラン、メソミル、アルジカルブといったカルバメート系農薬の合成中間体である。ゴムや接着剤の生産にも使われる。
危険性
非常に毒性が高く、0.4 ppm 程度を吸引、経口摂取、または接触した場合、咳、胸部疾患、呼吸困難、喘息などの症状があらわれ、あるいは眼・鼻・喉・皮膚に損傷を受ける。21 ppm 以上の高濃度にさらされた場合、数時間後に肺水腫、肺気腫、肺出血、気管支炎などが起こる可能性があり、死に至る場合もある。イソシアン酸メチルのにおいが感じられるのは許容濃度の3倍以上からである。
1984年12月にインドで発生したボパール化学工場事故では、約4万キログラム (kg, 40トン (t))のイソシアン酸メチルが住宅街に流出し、15,000人以上が死亡した。ソニーエナジー・デバイスの当時の社名「ソニーエバレディ」変更の契機ともなった。
出典
関連項目
外部リンク