『アヴァロン・サンセット』(Avalon Sunset)は、北アイルランドのミュージシャン、ヴァン・モリソンが1989年に発表した19作目のスタジオ・アルバム。後にロッド・スチュワートがカヴァー・ヒットさせる「ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー」が収録されている。
背景
「ホエンエヴァー・ゴッド・シャインズ」はモリソンとクリフ・リチャードのデュエット曲で、両名はテレビ番組『トップ・オブ・ザ・ポップス』でもこの曲を共演した[8]。また、ジョージィ・フェイムもスペシャル・ゲストとしてレコーディングに招かれており[9]、以後フェイムは1990年代を通じて、モリソンの多数のアルバムにゲスト参加し続けていく[10]。
アルバム・タイトルは、「ホエン・ウィル・アイ・エヴァー・ラーン」の歌詞の一節から取られた[11]。
反響・評価
オランダのアルバム・チャートでは2週にわたって8位を記録し、『セント・ドミニクの予言』(1972年)以来17年ぶりに同国でのトップ10入りを果たした[1]。スウェーデンでは1989年6月28日付のアルバム・チャートで10位を記録し、3年ぶりのトップ10入りを果たす[2]。イギリスでは本作が14週全英アルバムチャート入りして最高13位を記録し[4]、全英シングルチャートでは「ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー」が74位、続く「ホエンエヴァー・ゴッド・シャインズ」が20位に達した[12]。アメリカでは本作がBillboard 200で91位に達し、「ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー」は『ビルボード』のアダルト・コンテンポラリー・チャートで12位を記録した[7]。
Jason Ankenyはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「『アヴァロン・サンセット』は一貫して強力なLPというわけではないが、熟達した職人の作品であり、豊かなオーケストレーションと雰囲気に富んだ音作りによって、抗しがたいエレガントな魔力がもたらされた、非常にスピリチュアルなレコードである」と評している[13]。また、1989年7月24日付の『ピープル』誌のレビューでは「このアイルランド人の魂の渇望が、新たな高みに達している一方、音楽的には驚くほど甘美で、しばしば豊潤かつ親しみやすい」と評されている[14]。
収録曲
特記なき楽曲はヴァン・モリソン作。
- ホエンエヴァー・ゴッド・シャインズ - "Whenever God Shines His Light" – 4:54
- コンタクティング・マイ・エイジェル - "Contacting My Angel" – 4:58
- アイド・ラヴ・トゥ・ライト・アナザー・ソング - "I'd Love to Write Another Song" – 2:54
- ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー - "Have I Told You Lately" – 4:20
- コニー・アイランド - "Coney Island" – 2:03
- ジョーイ・ボーイ - "I'm Tired Joey Boy" – 2:31
- ホエン・ウィル・アイ・エヴァー・ラーン - "When Will I Ever Learn to Live in God" – 5:38
- オレンジフィールド - "Orangefield" – 3:52
- デアリング・ナイト - "Daring Night" – 6:13
- ジーズ・アー・ザ・デイズ - "These Are the Days" – 5:11
2008年リマスターCDボーナス・トラック
- ホエンエヴァー・ゴッド・シャインズ(別テイク) - "Whenever God Shines His Light (Alternate Take)" – 3:51
- 聖者が町にやって来る - "When the Saints Go Marching In" (Traditional) – 6:01
参加ミュージシャン
脚注・出典
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スタジオ・アルバム | |
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ライヴ・アルバム | |
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コンピレーション・アルバム | |
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主な楽曲 | |
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関連項目 | |
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