1996年4月10日にブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージックのマジェスティック・シアターにてテレビシリーズのMTV Unpluggedのために収録され、コンサートはジョー・ペロタによる監督のもと、1996年5月28日にMTVで初放送された。このMTV Unpluggedはアリス・イン・チェインズにとって2年半ぶりのコンサートであり、バンドの大ヒット曲や一般にあまり知られていない曲のアコースティックバージョンが演奏された。「The Killer Is Me」はこのコンサート中に初めて披露された新曲である。この時の「Over Now」(もともとは1995年に発表したセルフタイトルのアルバムであるAlice In Chainsに収められている)は後にシングルとして発売された。
この公演はステイリーがアリス・イン・チェインズのボーカリストとして出演した最終の内の一つであり、「Rooster」、「Down in a Hole」、「Heaven Beside You」および「Would?」を含むチャートの上位になったシングル曲をフィーチャーしており、そして新曲となる「The Killer Is Me」が披露された[5]。また、セカンド・ギタリストとしてスコット・オルソンを加えた5人編成のバンドとしてアリス・イン・チェインズが登場した初めての回であった[1]。
ジェリー・カントレルは開演前に食べたホットドッグで食あたりを起こし、非常に体調が悪かった[6][7]。マイク・アイネズのベースに書かれていた"Friends Don't Let Friends Get Friends Haircuts..."のフレーズは、観客として会場に来ており最近髪を短く切ったメタリカのメンバー達に向けたものである[8]。アイネズとドラマーのショーン・キニーはメタリカに謝意を示し、「Sludge Factory」が始まる直前に彼らのヒット曲である「Enter Sandman」のイントロを演奏している。そしてカントレルは「Angry Chair」の演奏前にメタリカの曲である「Battery」のイントロを弾いて敬意を表した。(その曲はアメリカのバラエティー番組であるHee Hawの曲の「Gloom, Despair, and Agony on Me」に繋がっていった。)当該箇所はCDでは省略されているもののビデオとDVDには収録されている。CD版では、ステイリーが「Over Now」の演奏終了後に「これで(コンサートは)終了だ。」と言った際に観客席からブーイングが響いてきた時の音声が含まれている(おそらくコンサートが終了してしまうことに対するもの)。ステイリーはブーイングをした観客に向かって"Hey, fuck you, man!"と叫び、観客から笑いが起こった[9]。
アリス・イン・チェインズは、「Love, Hate, Love」および「We Die Young」をセットリストに入れることを検討していたが、時間が限られていたため最終的には演奏しないことを決めたとカントレルが語っている。そのうえ、「Got Me Wrong」と 「Sludge Factory」のような数曲においてミスが幾度も起こったため再演奏しなければならず、結果的に収録を終えるまでおよそ3時間を要した[6]。
DVDにて最後の曲のタイトルが「Killer Is Me」と画面に映し出されている。この曲はCDの曲目リストでも「Killer Is Me」と表記されているが、DVDの楽曲リスト(チャプターリスト)には「The Killer Is Me」と書かれている。この曲はボックスセットの「ミュージック・バンク」にも収められているが、曲名は「The Killer Is Me」となっている[14]。