アンドロメダ座51番星 (アンドロメダざごじゅういちばんせい、51 And)はアンドロメダ座 の4等星である。
概要
オレンジ色の巨星 で、太陽系 からの距離は約177光年 。
この星は、「プトレマイオス の星表」や「ティコ の星表」などでは、もともとアンドロメダ座 に属するものとされており、ペルセウス座φ星 とともにアンドロメダー の右足とされていた。ところが、ヨハン・バイエル によって、ペルセウス座φ星ともども隣接するペルセウス の持つ剣とされ、ペルセウス座 υ(ウプシロン)星とされた。この星がアンドロメダ座では5番目に明るいのにもかかわらず、アンドロメダ座としてのバイエル符号 を持たないのはそのためである。
その後、ヨハネス・ヘヴェリウス によってペルセウス座からアンドロメダ座に戻され、ジョン・フラムスティード もこれを踏襲して 51 Andromedae とした。その後もフリードリヒ・ヴィルヘルム・アルゲランダー やエデュアルド・ハイス はペルセウス座の星としていたが、国際天文学連合 により1930年に88星座の境界線が定められた際にアンドロメダ座に所属するものと確定した。
名称
学名は51 Andromedae (略称は51 And) 。バイエルの『ウラノメトリア 』やヨハン・ボーデ の『ウラノグラフィア 』にはネンブス [ 1] (Nembus) という固有名が見られる[ 8] [ 9] 。バイエルは、Nembus を「剣や鎌のようなもの」としているが、アラビア語 やラテン語 にも nembus という言葉はなく、語源は不明である[ 10] 。2017年 9月5日 、国際天文学連合 の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、アンドロメダ座51番星の固有名として、Nembus を正式に承認した[ 2] 。
脚注
注釈
^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記
出典
^ a b パトリック・ムーア 著、中村士 訳『ギネスワールド 天文と宇宙』講談社 、1982年。ISBN 4061800515 。 NCID BN04516022 。
^ a b “IAU Catalog of Star Names ”. 国際天文学連合 (2017年10月23日). 2017年11月3日 閲覧。
^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s “ups Per ”. SIMBAD . 2018年7月16日 閲覧。
^ Nordgren, Tyler E. et al. (1999). “Stellar Angular Diameters of Late-Type Giants and Supergiants Measured with the Navy Prototype Optical Interferometer”. The Astronomical Journal 118 (6): 3032-3038. Bibcode : 1999AJ....118.3032N . doi :10.1086/301114 . ISSN 00046256 .
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^ Cardini, D. (2005). “Mg II chromospheric radiative loss rates in cool active and quiet stars”. Astronomy & Astrophysics 430 (1): 303-311. arXiv :astro-ph/0409683 . Bibcode : 2005A&A...430..303C . doi :10.1051/0004-6361:20041440 . ISSN 0004-6361 .
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^ Richard Hinckley Allen (1899). Star Names - Their Lore and Meaning . https://penelope.uchicago.edu/Thayer/E/Gazetteer/Topics/astronomy/_Texts/secondary/ALLSTA/Perseus*.html 2014年8月16日 閲覧。