『くりぽと すくすく☆魔法少女塾』(くりぽと すくすくまほうしょうじょじゅく)は、小幡休彌による日本のライトノベルである。イラストは八重樫南が担当している。GA文庫(ソフトバンククリエイティブ)より、2009年10月から2010年7月にかけて刊行された。
あらすじ
主人公である芦名春覚は学校では成績優秀の真面目で堅物な高校生である。しかしその正体は、奈良時代から続く呪禁道の家系に育ち、お祓いやお札を販売等のアルバイトを勤しむ呪禁師である。そんな彼が父親に命令されて、魔法少女専門の進学塾『プリムグラム魔法塾』でアルバイト講師として働くことになるのだが、受け持つ生徒は一筋縄ではいかない落ちこぼれの問題児ばかりだった。
舞台
東京都豊島区池袋周辺を舞台にしている。「銀星会ビルヂング」という12階建てのビルの13階[1]に『プリムグラム魔法塾』は存在し、そこの最下級クラスである『ファム組』が主な舞台となっている。
登場人物
- 芦名 春覚(あしな しゅんがく)
- 物語の主人公で17歳の高校2年生。塾でのアダ名は『ガクちゃん』。厳格な父親に厳しく躾けられた為、自他共に認める生真面目な堅物である。父親に内緒で家を出て独立する為の資金稼ぎをしていたところ父親にばれてしまい、『プリムグラム魔法塾』で小学生の女の子相手に助講師をすることになった。
- 星神 りりす(ほしがみ りりす)
- プリムグラム魔法塾に通う小学4年生。サッキュバスと人間のハーフであるカンピオンの美少女。『獣化変身者(ウェルシペリス)』だがカラスとジャッカルにしか変身できない。ツンデレ気質で、最悪の出会い方をした春覚を塾から追い出そうとして様々な意地悪を試みる。しかしそれが原因で最悪の事態を招いてしまい、結果的に春覚に助けられた事で、春覚を自分のものにしようと積極的にアプローチを試みるようになる。根は寂しがりやの甘えん坊である。
- 羅門 風歌(らもん ふうか)
- プリムグラム魔法塾に通う小学4年生。りりすとは幼稚園から一緒の幼馴染である。魔女学の高等科目である『空中浮遊術(アエトロバシー)』の名人だが、それ以外はからっきしダメ。一人称は「俺」で見た目も男の子っぽい為、よく男の子に間違われる。
- 深森 亜月(みもり あづき)
- プリムグラム魔法塾に通う小学5年生。実家は花屋を営んでおり、花や草木を育てるのが趣味。『植物育成(パリンゲネシー)』が得意分野である。かなり耳年真で、妄想が激しい。
- 辻丸 愛音(つじまる あのん)
- プリムグラム魔法塾に通う小学3年生。「辻斬りの辻に、丸儲けの丸、愛なんていらねえよ夏、の愛に、音楽の音で、辻丸愛音!」という独特の自己紹介で春覚を引かせた。使い魔であるバホ師匠を常に抱いている。泣くとポルターガイストを発生させることができる。3巻で『影と語る者(シオマンサー)』の能力に目覚め、幽霊達を自在に操れるようになった。
- 夜城 摂(やしろ せつ)
- プリムグラム魔法塾に通う小学4年生。『星体投射(アストラルプロジェクション)』と呼ばれる幽体離脱が得意で、常に小4女子とは思えない渋いチョイスの漫画を読んでいるマイペースな少女。身近にある道具だけで釣り道具を一式拵え入れ食いさせることができる釣り名人である。
- 龍堂 菊花(りゅうどう きくか)
- プリムグラム魔法塾に通う小学4年生。りりすに負けず劣らずの美少女で、現役アイドルとしても活躍している。りりすや風花とは幼稚園からの幼馴染である。塾のエリートクラスである『ゲド組』に所属している優等生で超お嬢様である。高飛車な性格だが、本質は寂しがりやである。2人のメイドさんがいる。
- 宝積 玲(ほうしゃく あきら)
- プリムグラム魔法塾ファム組主任講師で春覚の上司。元々は超エリート魔女だったが、飲んだくれの不良講師。本来すべき授業を助講師の春覚に押し付け飲んだくれている。4巻で30歳になった。
- 御園 柚乃(みその ゆの)
- プリムグラム魔法塾のアルバイト助講師。17歳。小柄な美少女だが可愛い女の子が大好き。
- バホ師匠(ばほししょう)
- 愛音の使い魔。豚と山羊を足して2で割った様なぬいぐるみの姿をしている。知識はすごいが戦闘力が全く無く、主人のピンチを助けることはできない。口が悪く、いつも春覚をバカにしている。語尾に必ず「バホ」を付けて話す。
既刊一覧
- GA文庫刊(ソフトバンククリエイティブ発行) 全4巻完結
脚注
- ^ ビル自体は表向きは12階建てとなっており、魔法塾の関係者以外の人間が簡単に入ることが出来ない様になっている。13階に上がるためにはエレベーターの中で特殊な動作を行なう必要がある。