PZL I-22 イリダ
PZL I-22 M93K
PZL I-22 イリダ(PZL I-22 Iryda又はPZL M93 Iryda, PZL M96 Iryda)は、ポーランドのPZLで設計、試作された双発複座のジェット軍用練習機である。
開発
1976年にTS-11 イスクラを代替するポーランド空軍向けの新しいジェット練習機の開発が航空研究所(Instytut Lotnictwa)で始まった。設計はPZL ミーレック(PZL Mielec)社、後のWSK=ミーレック(WSK-Mielec)社で行われた。最初の試作機は1985年3月3日に初飛行したが、前量産型機がフラッターテストの最中に性能限界に達したことで墜落。結局、開発計画は最終的に1990年代に技術的問題と資金不足のために中止され、その後もポーランド空軍のジェット練習機は長らくTS-11が使われ続けた。
設計
機体は高翼配置の双発機で、主翼下方にエンジンを搭載した。座席はタンデム複座で、前後の座席の位置をずらすことで、前席は勿論のこと後席も良好な視界を得ている。軽い後退翼の主翼にはパイロンがあり、武装を搭載することで軽攻撃機としての運用も可能になっていた。また、量産機では西側製エンジンの搭載も考慮されていた。
運用
- ポーランド
- ポーランド空軍: 8機を運用 (1992年 - 1996年)
要目(M93K)
Instytut Lotnictwa [1]
- 乗員:2名
- 全長:13.22 m (43.36 ft)
- 全幅:9.60 m (31.49 ft)
- 全高:4.30 m (14.10 ft)
- 翼面積:19.92 m² (214.31 ft²)
- 空虚重量:4,600 kg (10,143 lb)
- 運用重量:6,650 kg (14,663 lb)
- 最大離陸重量:7,500 kg (16537.5 lb)
- 有効積載重量:1,800 kg (3,969 lb)
- 推力重量比:2.5
- エンジン:2 × PZL K-15 ターボジェット、14.7 kN (3307.5 lbf)
- 最大速度:940 km/h (0.82マッハ, 584 mph)
- 巡航高度:13,700 m (44,936 feet)
- 航続距離:1,200 km (746 miles)
- 上昇率:41 m/s (134.5 ft/s)
関連項目
出典
- ^ Instytut Lotnictwa (2006年7月12日). “Samolot szkolno-bojowy I-22 Iryda”. Nasze osiągniecia. 2006年7月12日閲覧。