カーチス NC-4 飛行艇
飛行の行程
NC-4 は、カーチス (Curtiss Aeroplane and Motor Company )がアメリカ海軍 のため開発および生産した計10機の飛行艇 、カーチスNC 中の1機[ 注 1] である。 1919年 5月に、途中何度か着水しながら19日をかけて大西洋 を横断し、最初の大西洋横断飛行 に成功した。
第一次世界大戦 中に連合軍の船舶がドイツの潜水艦 に脅かされたことから計画は始まった。 自力でアメリカからヨーロッパに飛行できる機体が求められ、それがこのカーチスNCである。 当時としては超大型機で、就寝区画や無線設備もあった。 戦争終了までに完成しなかったが、アメリカ海軍は大西洋横断飛行を行うことを決定した。
1919年 5月8日 、NC-4は、2機の飛行艇NC-1、NC-3とともに飛行を開始した。ニューヨークのロングアイランドを出発し、ニューファンドランドに到着、5月16日アゾレス島 に15時間後に到着した。悪天候のためNC-1とNC-3はここで断念したが、NC-4は補給ののち離水し5月27日にポルトガルのリスボン に到着した。
NC-4の搭乗員は、指揮官および航法士アルバート・リード 中尉、 操縦士ウォルター・ヒントン、エルマー・ストーン、 機関士ジェームス・ブリース、ユーゲン・ロード、 通信士ハーバート・ロッドの6名であった。
1929年2月9日、搭乗員には議会名誉黄金勲章 が授与された。
仕様
出典: [ 1]
諸元
乗員: 6
全長: 20.8 m (68 ft 5½ in)
全高: 7.40m (24 ft 5⅛ in)
翼幅 : 38.40 m(126 ft)
翼面積: 221 m2 (2,380 ft2 )
空虚重量 : 7,260 kg (15,874 lb)
運用時重量: 12,700 kg (28,000 lb)
最大離陸重量 : 12,422 kg (27,386 lb)
動力: リバティ L-12 水冷レシプロV12、300 kW (400 hp) × 4
性能
超過禁止速度: km/h (kt)
最大速度: 152 km/h (84 kt)
巡航速度: 100 km/h (54 kt)
航続距離: 2,352 km (1,278 海里)
実用上昇限度: 1,370 m (4,500 fT)
翼面荷重 : 56.3 kg/m2 (11.5 lb/ft2 )
馬力荷重 (プロペラ): 0.1 kW/kg (0.06 hp/lb)
武装
脚注
注釈
^ 機種名はNCで、その4機目ということ。 NCは Navy Curtiss(海軍カーチス)の略。 大破してスペアパーツとなったNC-2、横断飛行開始時に水没したNC-1を除き、残り7機も1920年代初頭まで活躍した。
出典
^ Smith, Richard K. (1973). First Across: The U.S. Navy's Transatlantic Fight of 1919 . Annapolis, Maryland: Naval Institute Press. ISBN 978-0-87021-184-3
外部リンク