NYで当時TARANTULAがアルバイトをしていた日本食レストランに、時折テイクアウトのオーダーをしに来店するAbiという物腰の柔らかい客がいた。顔見知りになった頃ふとした会話の最中に「君はNYで何をしているの?」と聞かれ、「I rhyme(rapperの意)」と答えると、「そうだったのか、実は僕の息子もラッパーで役者もしているんだ。Mos Defという名前なんだけど知ってる?」※ちなみにabiとはアラビア語でfatherを意味し、umiはmother。Mos Defの代表曲の一つである「UMI Says」はここから取られたものと思われる。それがキッカケで、当時Hi-Timezが制作していた楽曲のデモテープをAbiに渡す事となり、後日スタジオに呼び出されるとそこにはMos Def, Common, Shawn J. Period(producer), Black Shawn(Rawkus Records A&R)など錚々たる顔ぶれが集まっており、Mos Defファミリーが設立を企てていたMCA傘下のGood Tree Recordsからのリリースを打診される。結果実現には至らなかったものの、この経験がよりHi-TimezとしてNYで活動していく上での大きなモチベーションとなったとされている。