GRB 101225Aは、協定世界時2010年12月25日18時37分45秒[3]にスウィフトによって最初に発見が報告された[1]。ガンマ線バーストは通常数ミリ秒から数秒、長くても数分しかガンマ線の放出が継続しない天文現象である[6][7][8]。しかしGRB 101225Aは、ガンマ線の放出が約28分と、異常に長い継続時間を記録した。これは、スウィフトが捉えたガンマ線バーストの中で最も長いものであった[3]。この長い時間の間に、ハッブル宇宙望遠鏡や地上の天文台はGRB 101225Aの残光を観測することが出来た[1][2]。一方で、より長い継続時間を持つX線のバーストは、わずか2日間しか継続しなかった[7]。
GRB 101225Aはその後徐々に暗くなっていったが、10日後から再び明るくなり、40日後に最大の明るさに達した[2]。これはガンマ線バーストよりもIc型超新星爆発に近い現象である[2][3][9]。このような現象は前例としてGRB 980425とSN 1998bwがある[3]。また、残光の観測では、放射のほとんどが光速の99%以上に加速されていたが、これは磁界によって加速された荷電粒子のものに類似していた。また、様々な波長の電磁波の量は、従来のガンマ線バーストとは異なるものであった[2]。
仮説
GRB 101225Aは前例の無い特殊な現象だったために、従来のような2秒以上のバースト[2]は大質量星の爆発によるもの[8][9]というのは原因として考えにくかった。GRB 101225Aの赤方偏移 (z) は測定する事ができなかったため[1]、地球からの距離は不明であるが、観測結果から下記の2つの説が提案されている。いずれも中性子星が原因としてある[1]。また、この2つの説は同時にネイチャーに掲載されている[6]。