Blond Ambition Tour (ブロンド・アンビション・ツアー)は、アメリカ合衆国 の歌手マドンナ が、1990年 に行ったコンサートツアー 。欧米や日本を約4か月間かけてまわり、27都市で57公演を行った。その演出は特に宗教的な論争を巻き起こし、ローリング・ストーン 誌は「精巧に作り上げられたセクシャルで挑発的な狂想曲」と呼んだ一方で「1990年 で最高のコンサートツアー」との評価もしている。
概要
パフォーマンスするマドンナ(右)
「Blond Ambition Tour」は、1990年 4月13日 の東京 公演よりスタートした。主に、性とカトリックという2大テーマを据えており、イタリア ではローマ法王 がコンサートのボイコットを訴えたために2日間予定されていたローマ 公演が1日キャンセルになった。しかしながら、興行収入6,500万ドル以上を稼ぐなど、世界的には大きな成功修め、マドンナがポップ・アイコン としての地位を確立するのに大きな役割を果たした。また、ショーの構成でも特にセクシャルな部分は大きな論争を呼び、トロント では自慰行為を模するシーンなど、あまりに過激なシーンは猥褻であるとの理由から、警察に告訴を含めた処分を検討すると公演前に警告されていたが、結局マドンナはプログラムを変更せずにショーを決行し、トロント側による告訴などは行われなかった[ 1] 。
衣装はフランス のファッションデザイナー 、ジャン=ポール・ゴルチエ が担当し、コーン型のブラジャーなどは現在でも賛否が分かれるところである。振付師 はヴィンセント・パターソン (Vincent Paterson )。監督のアレック・ケシシアン(Alek Keshishian )は、ツアー中のマドンナ一行の様子を250時間以上もフィルムに収め、後にドキュメンタリー映画 「イン・ベッド・ウィズ・マドンナ 」として発表した。
また、マドンナの喉の調子が悪化したため、63公演のうちの6公演が中止なり、12万枚以上のチケットが払い戻しになるという事態になった。
ショーの構成は主に4つの場面にわけられ、ドイツ のサイレント映画「メトロポリス 」をテーマにした第一部、宗教的な演出と自慰行為を模したダンスで大きな話題となった第二部、マドンナが出演しツアー中に公開された映画 「Dick Tracy」をテーマにした第三部、マドンナの代表曲「Material Girl 」に由来する自身のイメージをパロディー化した第四部からなる。また、アンコールでは「Holiday 」と「Keep It Together」が披露された。
ツアー前半の日本公演と北米 公演では、マドンナは自身のショートカットの髪にブロンドのエクステンション をつけてポニーテール にしていたが、ヘッドセットマイクにエクステンションが引っ掛かってしまうため、ヨーロッパ公演ではエクステンションを付けずにソバージュのような髪型になっている。
なお、横浜スタジアム のライブ は日本テレビ 系で放送。完全収録版の「Blond Ambition Japan Tour 90」も、VHS とLD でリリース されている。
セットリスト
エクスプレス・ユアセルフ (Express Yourself)
オープン・ユア・ハート (Open Your Heart)
コモーション (Causing a Commotion)
パーティーは何処に (Where's the Party)
ライク・ア・ヴァージン (Like a Virgin)
ライク・ア・プレイヤー (Like a Prayer)
リヴ・トゥ・テル (Live to Tell) / オー・ファーザー (Oh Father)
パパ・ドント・プリーチ (Papa Don't Preach)
スーナー・オア・レイター (Sooner or Later)
ハンキー・パンキー (Hanky Panky)
ナウ・アイム・フォロイング・ユー (Now I'm Following You)
マテリアル・ガール (Material Girl)
チェリッシュ (Cherish)
イントゥ・ザ・グルーヴ (Into the Groove)
ヴォーグ (Vogue)
ホリデイ (Holiday)
ファミリー・アフェア (Family Affair) / キープ・イット・トゥゲザー (Keep It Together)
ツアー日程
出典
シングル
1980年代
1990年代
90年 91年 92年 93年 94年 95年 96年 97年 98年 99年
2000年代
00年 01年 02年 03年 05年 06年 07年 08年 09年
2010年代
2020年代
スタジオ・アルバム ベスト・アルバム サウンドトラック リミックス・アルバム ライヴ・アルバム ライブ・ビデオ ヴィデオ・クリップ集 コンサートツアー 出演映画 楽曲 関連人物 関連項目
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