『BLUE』(ブルー)は、山本直樹による日本の短編漫画、および同作を収録した単行本のタイトル。作中の性描写が問題となり、東京都により不健全図書の指定を受け、版元回収となったことで話題になった。
概要
1991年、小学館の『ビッグコミックスピリッツ1991年新春増刊号』[1][2]に掲載され、同年光文社が山本直樹の他の短編作品とともに単行本化したが、作中の性描写が問題となり、1992年3月に東京都の青少年保護育成条例により不健全図書の指定を受け[3]、版元回収になる。
1992年10月、弓立社により、成人向けコミックとして出版された。弓立社版は、光文社版では隠されている局部の描写もそのままになっている[4]。2001年には双葉社、2006年には太田出版より、同内容の単行本が出版された。
ストーリー
高校の学園祭の日に学校の屋上に上った灰野は、そこにある天文部の部室で優等生の九谷エリに出くわす。エリは灰野に「BLUE」という薬を勧め、セックスに誘う。2人は頻繁に屋上で体の関係を結ぶようになり、次第に灰野はエリに恋愛感情を抱き始める。
「BLUE」とは、彼らがセックスのさい服用した興奮剤。主人公が高校を卒業し、部室でセックスにふけった日々が夢のように思われた、というところからタイトルになった。
単行本『BLUE』には表題作の他に6編の短編が収録されているが、いずれも内容は互いに無関係な独立した短編である。
収録作品
- 頁数には扉絵を含む。初出の列は発表順にソートされる。
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タイトル |
頁数 |
初出
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1 |
BLUE |
41 |
1991-00-00/ビッグコミックスピリッツ 1991年新春増刊号[1]
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2 |
ヒポクリストマトリーファズ |
23 |
1990-11-19/ビッグコミックスピリッツ 1990年11月19日号[1]
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3 |
なんだってんだ7days |
40 |
1990-01-10/ビッグコミックスピリッツ 1990年1月10日号[1]
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4 |
197X |
28 |
1991-02-18/コミックビー! 1991年2月18日号[1]
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5 |
はけしいおおさま/激しい王様 |
30 |
1991-06-17/コミックビー! 1991年6月17日号[1]
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6 |
きほうのとも/希望の友 |
17 |
1991-07-17/コミックビー! 1991年7月17日号[1]
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7 |
ずびずば |
16 |
1991-08-16/コミックビー! 1991年8月16日号[1]
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オリジナルビデオ
- BLUE ある女子校生たちの物語(1994年)
- BLUE(2006年)
- BLUE 197X (2006年)
- BLUE ヒポクリストマトリーファズ(2007年)
出典
- ^ a b c d e f g h 山本直樹『BLUE』弓立社、1992年10月30日、202頁。ISBN 4896672658。 巻末初出一覧。
- ^ 高橋しんのデビュー作が載った号
- ^ 「日録 コミック規制をめぐる動き」『誌外戦』コミック表現の自由を守る会編、創出版、1993年、p.147
- ^ 「日録 コミック規制をめぐる動き」『誌外戦』コミック表現の自由を守る会編、創出版、1993年、p.152