2023 BUとは、2023年1月27日00:29(UT)頃に地球の中心から 9,967 ± 1 km (6,193.21 ± 0.62 mi) 離れた距離を通過した地球近傍小惑星である[3]。地球の半径は 6,378 km (3,963 mi) であるため、南アメリカの南端の上空を地球の表面から 3,589 ± 1 km (2,230.10 ± 0.62 mi) 離れて通過すると予想されていた[6]。2,000 km (1,200 mi) の地球低軌道より高く、36,000 km (22,000 mi) の静止軌道より低い高度を通過した。この小惑星は直径が約3~8メートルである[4]。これは、2020 VT4、2020 QG、2021 UA1に続いて、地球に接近し衝突しなかった小惑星の中で4番目に近い接近である。
軌道
2023 BUは、地球に最接近してから4時間後の2023年1月27日に近日点(太陽へ最接近する位置)に到達した[7]。2023 BUは、最接近の約5日前の2023年1月21日23:53(UT)に、クリミア半島のナウチニ(英語版)でアマチュア天文家のゲナディ・ボリソフ(英語版)によって最初に撮影された[2]。
2023年1月27日00:29(UT)に発生した2023 BUの地球への最接近[3]
最接近日時
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地球からの距離 (au)
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太陽からの距離 (au)
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地球に 対する 速度 (km/s)
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太陽に 対する 速度 (km/s)
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不確実 領域 (3シグマ)
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参照
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2023-01-27 00:29 |
0.000067 au (10,000 km; 0.026 LD) |
0.985天文単位 (147.4×10^6 km; 383 LD) |
9.3 |
35.2 |
± <1 km |
Horizons
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2023年の地球接近の重力効果により、2023 BUの公転周期が359日から推定425日に変化した[8]。これにより、近日点や遠日点の距離も以前より太陽から遠くなったとみられる。地球との相対速度が9.3キロメートル毎秒 (21,000 mph)と比較的低いのは、軌道離心率が低く、軌道が地球に似ているためである。
軌道要素
パラメータ
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元期
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公転周期 (p)
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遠日点 (Q)
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近日点 (q)
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軌道長半径 (a)
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軌道離心率 (e)
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軌道傾斜角 (i)
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単位
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(日)
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au
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(°)
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接近前
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2022-10-25[8]
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358.9 |
1.05 |
0.926 |
0.988 |
0.063 |
2.35°
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接近後
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2023-02-25[3]
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425.4 |
1.23 |
0.984 |
1.11 |
0.111 |
3.75°
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衝突の予測
2023年の地球接近中、地球への衝突のリスクはなかった。2023 BUが直径8メートルのより大きな推定サイズであると仮定すると、もし大気圏に突入した場合、そのまま地上に到達することはなく、地上から約30キロメートルの高さで分裂し、生命への脅威は最小限に抑えられると予測される[9]。
直径 8メートル (26 ft) の小惑星による衝突は、平均して5年ごとに発生している。直径 4メートル (13 ft) の小惑星による衝突は、平均して年に1回発生する[9]。2023 BUが2110年1月20日に地球に衝突する確率は710,000分の1である[10]。
地球表面から3500~3600キロメートルの距離を通過したときの2023 BUの最接近不確実性
JPL SBDB ソリューション
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観測弧
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最接近日時
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不確実領域 (3シグマ)[注釈 1]
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JPL 1 |
1日(観測数25) |
2023-01-26 21:17 ± 02:22[11] |
± 2,600 km[12]
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JPL 2 |
2日(観測数30) |
2023-01-27 00:17 ± 01:05[13] |
± 1,700 km[14]
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JPL 3 |
3日(観測数42) |
2023-01-27 00:28 ± 00:10[15] |
± 262 km[16]
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JPL 4 |
3日(観測数39) |
2023-01-27 00:26 ± 00:10[17] |
± 260 km[18]
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JPL 5 |
4日(観測数65) |
2023-01-27 00:28 ± 00:02[19] |
± 29 km[20]
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JPL 6 |
4日(観測数61) |
2023-01-27 00:28 ± 00:02[21] |
± 27 km[22]
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JPL 9 |
5日(観測数121) |
2023-01-27 00:29 ± <00:01 |
± 5 km[23]
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JPL 11 |
5日(観測数143) |
2023-01-27 00:29 ± <00:01[24] |
± 2 km[25][注釈 2]
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JPL 12 |
6日(観測数166) |
2023-01-27 00:29 ± <00:01[4] |
± 0.3 km[26]
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JPL 13 |
6日(観測数191) |
2023-01-27 00:29 ± <00:01 |
± 0.2 km[27]
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JPL 14 |
6日(観測数194) |
2023-01-27 00:29 ± <00:01 |
± 0.19 km[28]
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脚注
注釈
- ^ JPL SBDBの最接近時間は秒単位で計算されるが、Horizons時間は最も近い分で計算されるため、不確実領域が拡大する。
- ^ JPL#11 Soln.date: 2023-Jan-26_15:02:34 PSTは、最接近時「2023-Jan-26 16:29 PST」のactive solutionであった。
出典
関連項目
外部リンク