1995 FIFA女子ワールドカップ

1995 FIFA女子ワールドカップ
大会概要
開催国  スウェーデン
日程 1995年6月5日 - 6月18日
チーム数 12 (6連盟)
大会結果
優勝  ノルウェー (1回目)
準優勝  ドイツ
3位  アメリカ合衆国
4位  中華人民共和国
大会統計
試合数 26試合
ゴール数 99点
(1試合平均 3.81点)
総入場者数 112,213人
(1試合平均 4,316人)
得点王 ノルウェーの旗 アン・クリスティン・アーロネス(6点)
最優秀選手 ノルウェーの旗 ヘーゲ・リーセ
 < 19911999

1995 FIFA女子世界選手権: 1995 FIFA Women's World Championship)は、1995年6月5日から6月18日にかけて、スウェーデンで開催された第2回目のFIFA女子世界選手権である(註:開催時の正式な大会名は「FIFA女子世界選手権」だが、すでにこの頃から通称として「ワールドカップ」とも呼ばれていたので、記事名は「1995 FIFA女子ワールドカップ」とする)。

出場国

大陸連盟 出場
枠数
予選大会
予選順位
出場国・地域 出場回数
UEFA 1+4 開催国  スウェーデン 2大会連続2回目
UEFA欧州女子選手権 優勝  ドイツ 2大会連続2回目
ベスト4  イングランド 初出場
ベスト4  ノルウェー 2大会連続2回目
5位  デンマーク 2大会連続2回目
AFC 2 アジア競技大会 優勝  中華人民共和国 2大会連続2回目
準優勝  日本 2大会連続2回目
CAF 1 アフリカ女子選手権 優勝  ナイジェリア 2大会連続2回目
CONCACAF 2 CONCACAF女子選手権 優勝  アメリカ合衆国 2大会連続2回目
準優勝  カナダ 初出場
CONMEBOL 1 スダメリカーノ・フェメニーノ 優勝  ブラジル 2大会連続2回目
OFC 1 OFC女子ネイションズカップ 優勝  オーストラリア 初出場

本大会

概要

前回と同様、4チームの3グループにわかれてのグループリーグを行い、各組上位2チームと3位チームの中で成績が上位の2チームの計8チームによる決勝トーナメントが行われた。なお、イングランドを除く決勝トーナメント進出の7チームおよびブラジルには、翌1996年に行われたアトランタオリンピックの出場権が与えられた(イングランドはオリンピックへの出場資格がないため)[1]

スウェーデンで行われたこの大会において、FIFAは実験的ルールとして両チームに前後半とも1回ずつ給水と選手への指示のための「タイムアウト」を採用した。[2]しかし、実際にはあまり活用されず、正式なルールにはならなかった。一方、FIFA主催の大会としては初めてマルチボールシステムが試行され、こちらは良い評価を得て引き続き採用されるようになった。

グループBでは、ノルウェーが圧倒的な強さを見せつけ、他のグループでもドイツアメリカ中国スウェーデンといった強豪が順当に勝ち残った。

決勝トーナメントでは、準々決勝で日本イングランドデンマーク、そして地元スウェーデンが敗退。特にスウェーデンは大会史上初のPK戦での敗退となった。

ドイツと中国、アメリカとノルウェーの対戦となった準決勝ではノルウェーとドイツがともに接戦を制し、決勝戦ではノルウェーが2対0でドイツを敗って優勝した。

澤穂希が日本代表として初出場した女子W杯大会である[3]

1次リーグ 日本対ブラジル戦[3]

1次リーグ グループA 第2試合において、ブラジル代表FWプレチーニャの前半7分の得点で1点リードされた前半13分に、DF大部由美からのパスをFW野田朱美が頭で合わせてゴール。1対1の同点とした。これは女子W杯史上における日本の初得点である。さらに前半終了直前の45分、センターからのクリアボールに野田が反応し、飛び出したGKに抱きつかれながら頭でゴールに押し込んで2点目を上げた。そのまま試合は2対1で終了し、日本の女子W杯史上初の勝利を飾った。

会場一覧

1995 FIFA女子ワールドカップ (スウェーデン)
イェヴレ ヘルシンボリ カールスタード ヴェステロース ソルナ
ストレムヴァッレン英語版 オリンピア (ヘルシンボリ)英語版 ティングヴァッラIP英語版 アーロスヴァッレン英語版 ロースンダ
収容人数: 6,703人 収容人数: 17,200人 収容人数: 10,000人 収容人数: 10,000人 収容人数: 36,800人

結果

グループリーグ

グループ A

チーム
1  ドイツ 3 2 0 1 9 4 +5 6
2  スウェーデン 3 2 0 1 5 3 +2 6
3  日本 3 1 0 2 2 4 −2 3
4  ブラジル 3 1 0 2 3 8 −5 3











グループ B

チーム
1  ノルウェー 3 3 0 0 17 0 +17 9
2  イングランド 3 2 0 1 6 6 0 6
3  カナダ 3 0 1 2 5 13 −8 1
4  ナイジェリア 3 0 1 2 5 14 −9 1











グループ C

チーム
1  アメリカ合衆国 3 2 1 0 9 4 +5 7
2  中華人民共和国 3 2 1 0 10 6 +4 7
3  デンマーク 3 1 0 2 6 5 +1 3
4  オーストラリア 3 0 0 3 3 13 −10 0











各組3位チーム

チーム
C  デンマーク 3 1 0 2 6 5 +1 3
A  日本 3 1 0 2 2 4 −2 3
B  カナダ 3 0 1 2 5 13 −8 1

決勝トーナメント

 
準々決勝準決勝決勝
 
          
 
6月13日 20:15 ヴェステロース
 
 
 ドイツ3
 
6月15日 20:15 ヘルシンボリ
 
 イングランド0
 
 ドイツ1
 
6月13日 20:15 ヘルシンボリ
 
 中華人民共和国0
 
 スウェーデン1 (3)
 
6月18日 18:00 ソルナ
 
 中華人民共和国 (PK)1 (4)
 
 ドイツ0
 
6月13日 17:15 イェブレ
 
 ノルウェー2
 
 アメリカ合衆国4
 
6月15日 17:15 ヴェステロース
 
 日本0
 
 アメリカ合衆国0
 
6月13日 17:15 カールスタード
 
 ノルウェー1 3位決定戦
 
 ノルウェー3
 
6月17日 16:00 イェブレ
 
 デンマーク1
 
 中華人民共和国0
 
 
 アメリカ合衆国2
 

準々決勝






準決勝




3位決定戦



決勝



優勝国

 1995 FIFA女子ワールドカップ優勝国 

ノルウェー
初優勝

順位

国・地域名 成績
1  ノルウェー 優勝 6 6 0 0 18 23 1 +22
2  ドイツ 準優勝 4 0 2 12 13 6 +7
3  アメリカ合衆国 3位 4 1 1 13 15 5 +10
4  中華人民共和国 4位 2 2 2 8 11 10 +1
5  スウェーデン ベスト8 4 2 1 1 7 6 4 +2
6  イングランド 2 0 2 6 6 9 -3
7  デンマーク 1 0 3 3 7 8 -1
8  日本 1 0 3 3 2 8 -6
9  ブラジル グループリーグ敗退 3 1 0 2 3 3 8 -5
10  カナダ 0 1 2 1 5 13 -8
11  ナイジェリア 0 1 2 1 5 14 -9
12  オーストラリア 0 0 3 0 3 13 -10
  • PK戦で決着がついた試合は記録上引き分けとなる

得点ランキング

順位 選手名 得点数
1 ノルウェーの旗 アン・クリスティン・アーロネス 6
2 ノルウェーの旗 ヘーゲ・リーセ 5

表彰

受賞者、受賞国は以下の通り。

大会最優秀選手 得点王 フェアプレー賞
ゴールデンボール ノルウェーの旗 ヘーゲ・リーセ ゴールデンシューズ ノルウェーの旗 アン・クリスティン・アーロネス 6得点  スウェーデン
シルバーボール ノルウェーの旗 グロ・エスペセト シルバーシューズ ノルウェーの旗 ヘーゲ・リーセ 5得点
ブロンズボール ノルウェーの旗 アン・クリスティン・アーロネス ブロンズシューズ 中華人民共和国の旗 施桂紅 3得点

脚注

  1. ^ Women's Olympic Football Tournament Atlanta 1996 国際サッカー連盟、2011年5月16日閲覧。
  2. ^ サッカーの話をしよう 大住良之オフィシャルアーカイブサイト (1995年6月20日). “No.106 タイムアウトを実際に見て”. 2012年4月21日閲覧。
  3. ^ a b 日本放送協会『女子 1995年 1次リーグ ブラジル-日本 - FIFAワールドカップ 伝説の試合ノーカットhttps://www.nhk.jp/p/fifanocut/ts/L3R8G119QZ/episode/te/9QJL1ZMQ55/2024年5月8日閲覧 

外部リンク