1,3-ジブロモプロパン
別称
Trimethylenebromide[ 2] Trimethylene dibromide[ 3]
識別情報
CAS登録番号
109-64-8
PubChem
8001
ChemSpider
7710
UNII
YQR3048IX9
EC番号
203-690-3
国連/北米番号
1993
MeSH
1,3-dibromopropane
RTECS 番号
TX8575000
バイルシュタイン
635662
InChI=1S/C3H6Br2/c4-2-1-3-5/h1-3H2
Key: VEFLKXRACNJHOV-UHFFFAOYSA-N
特性
化学式
C3 H6 Br2
モル質量
201.89 g mol−1
外観
無色液体
密度
1.989 g mL−1
融点
-34 °C , 238.95 K, -30 °F
沸点
167 °C , 440 K, 332 °F
kH
11 μmol Pa−1 kg−1
屈折率 (n D )
1.524
熱化学
標準定圧モル比熱 , C p o
163.7 J K mol−1
危険性
GHSピクトグラム
GHSシグナルワード
WARNING
Hフレーズ
H226 , H302 , H315 , H411
Pフレーズ
P273
引火点
56 °C (133 °F; 329 K)
半数致死量 LD50
315 mg kg−1 (経口、ラット)
関連する物質
関連するアルカン
関連物質
ミトブロニトール
特記なき場合、データは常温 (25 °C )・常圧 (100 kPa) におけるものである。
1,3-ジブロモプロパン (1,3-Dibromopropane)は、化学式(CH2 )3 Br2 の有機臭素化合物 である。無色の液体で、甘い匂いを持つ。有機合成 で用いられ、C-Nカップリング反応等により、C3 -架橋化合物を作る。
フロイント反応 として知られる、1881年に行われた最初のシクロプロパン 合成に用いられたのが1,3-ジブロモプロパンである[ 4] 。
合成
臭化アリル と臭化水素 の間のフリーラジカル付加反応 により、1,3-ジブロモプロパンが合成される[ 5] 。
代謝
1981年に1,3-ジブロモプロパンの代謝 が試験された[ 6] 。この試験は、ラット にこの物質を経口摂取させ、24時間後の結果を収集したものである。尿、糞、呼気が集められ、尿の検査結果から、N-アセチル-S-(1-ブロモ-3-プロピル)-システイン が代謝物として形成されることと、ラットの肝臓 のグルタチオン 含量が低下することが発見された。この結果により、1,3-ジブロモプロパンは摂取後にグルタチオンと反応して1-ブロモ-3-プロピル-S-グルタチオン を形成し、最終的に尿中の代謝物になると推定された。さらに、糞の中に放射能 がほぼ観測されず、血中の放射能濃度が維持されていることから、硫黄含有代謝物が胆道 から排出され、腸肝循環 することが証明された。
出典