鶴岡市立荘内病院(つるおかしりつしょうないびょういん)は、山形県鶴岡市に位置する医療機関。鶴岡市病院事業の設置等に関する条例(平成17年10月1日条例第152号)に基づき鶴岡市が設置する公立の病院である。酒田市の日本海総合病院とともに庄内二次医療圏を支えている。地域医療支援病院の承認を受けるほか、地域周産期母子医療センター、エイズ治療拠点病院、医師の卒後臨床研修指定病院などの指定を受ける。
概要
1913年6月、東・西田川郡組合立荘内病院として当時の鶴岡町に開院する。1922年の郡制の廃止に伴い鶴岡町に運営が移管され、1924年に町の市制施行によって市立病院となる。
昭和に入り、戦況が悪化した際には病院の運営もままならなくなったが、日本医科大学が鶴岡に疎開することとなったため、同大に運営を委託。1947年秋まで日本医科大学付属荘内病院として運営された[1]。
日本医科大が東京に帰還後には、新潟大学医学部から支援を得て病院が運営され、1950年3月には市立荘内看護専門学校の前身となる甲種看護婦養成所も開設している[1]。
2003年7月1日、総事業費約250億円を投じ建設した地上10階建ての新病院において診察を開始した。新病院の屋上にはヘリポートを設置したほか、新生児医療センター等も新たに設けた[2]。またIT化を推進するため電子カルテを中心とする統合医療システムを導入したほか、地元医師会との連携も進めた[3]。
呼吸器科および循環器科に医師を派遣している新潟大が、専門医不足などの理由で、2019年4月を以って、医師派遣の休止を通知したことを受け(循環器科は2020年4月で休止)、山形大医学部と関連病院などでつくる蔵王協議会(会長:嘉山孝正山大医学部参与)は、2019年2月20日、荘内病院の要望に応え、2科へ医師を派遣するなど支援を行うと発表した。支援には日本海総合病院も加わる。この方針によって、4月からは、山形大が非常勤の専門医を週1回程度、呼吸器科に派遣し、外来で診察してトリアージ(治療優先順位決定)などを担い、重篤な場合は日本海総合病院が対応に当たる。また、循環器科は医師派遣休止で2020年4月から1人体制となる恐れがあったが、山形大から専門医1人を含む常勤医師2人を派遣して対応するとしている[4][5]。
沿革
- 1913年6月 -「東・西田川郡組合立荘内病院」開院。外来診療開始。
- 1924年10月 -「鶴岡市立荘内病院」と改称する。
- 1945年
- 4月 - 日本医科大学医学部1-3学年が鶴岡に疎開。
- 7月 - 日本医科大に運営を委託。「日本医科大学付属荘内病院」と改称する。
- 1947年11月15日 - 運営が市に戻り、再び「鶴岡市立荘内病院」となる。
- 1957年7月 - 総合病院に指定される。
- 1982年10月 - 食療科優良集団給食施設として厚生大臣より表彰される。
- 1997年4月 - 不妊治療としての「体外受精」が産婦人科で開始される。
- 2003年7月 - 24診療科、病床数520床体制で、新病院が開院する。
- 2007年1月 - 病院機能評価認定 (ver4.0)。
診療科など
- 医療職員
2016年4月1日現在[1]。
- 医師 68名
- 歯科医師 3名
- 医療技術員 103名
- 看護職員 499名
- 全25科
- 院内施設
歴代院長
- 初代:野口秀一郎
- 2代:中目哲男
- 3代:和合平之助
- 4代:石井十寸穂
- 5代:筒井省二
- 6代:館山忠雄
- 7代:赤木勝雄
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- 8代:斎藤淏
- 9代:家田三郎
- 10代:渡部廣明
- 11代:高橋権三郎
- 12代:若林芳夫
- 13代:太田秋郎
- 14代:岡村俊一
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- 15代:鈴木伸男
- 16代:奥村浩
- 17代:松原要一
- 18代:三科武
- 19代:鈴木聡
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交通アクセス
出典
外部リンク