『鴛鴦刀』(えんおうとう)は、金庸の武俠小説。長編を得意とする金庸には珍しく短篇小説である。
概要
1961年、『明報』に掲載された。日本語版では、短編集『越女剣』に収録されている。
清の乾隆年間、手に入れたものは「天下無敵」になれるという鴛鴦刀をめぐり争う俠客たちの物語。ラストには意外なオチが用意されている。
登場人物
- 蕭中慧(しょうちゅうけい)
- 蕭半和の娘で、父が欲しがっている鴛鴦刀を入手しようとして江湖を旅している。作中、袁冠南とともに二人一組で使う「夫妻刀法」を習得する。
- 袁冠南(えんかんなん)
- 書生風の青年。基本的には素手で戦うが、筆と墨を武器にすることもある。蕭中慧とともに「夫妻刀法」を習得する。
- 卓天雄 (たくてんゆう)
- 年老いた盲人に見えるが、実は武芸の達人。北宋建国の功臣、呼延賛に起源を持つ「呼延十八鞭法」の使い手。
- 蕭半和(しょうはんわ)
- 蕭中慧の父親。江湖で高名な大俠客。
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