頭頂間溝
頭頂間溝(とうちょうかんこう、英:Intraparietal sulcus、略:IPS)は、頭頂葉にある脳溝。頭頂葉の外側面を斜めと水平に走るの2つの要素から成る。頭頂間溝は霊長類の1細胞神経生理学的手法[1][2]とヒトの脳機能イメージング[3]の両方を用いた研究により、機能的に異なる下位領域を含んでいることが示されている。その主な機能は、感覚と運動の協調 (眼球運動や到達運動の方向制御) や視覚的注意である。
頭頂間溝は、他の機能にも役割を持っていると考えられている。そのような機能として、記号的な数字の情報の処理[4]や、視覚空間的ワーキングメモリ[5]や、他人の意思表示の解釈[6]などがある。
参考画像
参考文献
- ^ Colby, C.E., & Goldberg, M.E. (1999). Space and attention in parietal cortex. Annual Review of Neuroscience, 22, 319-349.
- ^ Andersen, R.A. (1989). Visual and eye movement functions of the posterior parietal cortex. Annual Review of Neuroscience, 12, 377-403.
- ^ Culham, J.C. & Kanwisher, N.G. (2001) Neuroimaging of cognitive functions in human parietal cortex. Current Opinion in Neurobiology, 11, 157-63.
- ^ Cantlon J, Brannon E, Carter E, Pelphrey K (2006). “Functional imaging of numerical processing in adults and 4-y-old children.”. PLoS Biol 4 (5): e125. doi:10.1371/journal.pbio.0040125. PMID 16594732. link
- ^ Todd JJ & Marois, R (2004). Capacity limit of visual short-term memory in human posterior parietal cortex. Nature, 428, 751-754
- ^ Grafton, Hamilton (2006). “Dartmouth Study Finds How The Brain Interprets The Intent Of Others.”. Science Daily. http://www.sciencedaily.com/releases/2006/02/060216191651.htm.
外部リンク
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前頭葉 |
上前頭回/前頭眼野 (en) (6, 8, 9), 中前頭回 (46), 下前頭回/ブローカ野 (44-弁蓋部, 45-三角部, 眼窩部)
中心前回 (一次運動野, 4)
直回, 眼窩回/眼窩前頭皮質 (10,11,12,47), 前帯状皮質
前頭前皮質, 前運動野 (en) , 前頭極
中心前溝 - 上前頭溝 - 下前頭溝 - 嗅溝 - 眼窩溝 - 中心傍溝
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頭頂葉 |
中心後回, 体性感覚野 (一次体性感覚野 (1, 2, 3,43), 二次体性感覚野 (en) (5)), 楔前部 (7m) - 頭頂弁蓋 (en)
頭頂小葉 (上頭頂小葉 (7l), 下頭頂小葉 (40)), 縁上回 (40), 角回 (39)
中心後溝, 頭頂間溝, 縁溝
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後頭葉 | |
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側頭葉(外・下) | |
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辺縁皮質・島皮質 |
島皮質
帯状回: 膝下野 (en) (25), 前帯状皮質 (24,32,33), 後帯状皮質 (23,31), 脳梁膨大後部皮質 (26,29,30)
海馬傍回 (27,28,34,35,36), 海馬鉤, 海馬体,(扁桃体の一部)
※ 内側側頭葉など他の脳葉に含めて扱われることもある。
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脳葉間の脳溝など | |
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白質 | |
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その他 | |
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いくつかの領域分けは大まかなものになっている。
カッコ内の番号はブロードマンの脳地図における番号である。また、ブロードマンの脳地図における領域のいくつかは複数の脳回にまたがっている。 |
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