この形状より、この函数がコンパクトな台を持つことは明らかである。実際、実数直線上の函数がコンパクトな台を持つための必要十分条件は、それが有界な台を持つことだからである。滑らかさの証明は、記事「解析的ではない滑らかな函数(英語版)」において議論されているものと同様に行うことが出来る。この函数は、単位円板にスケールされたガウス函数 と解釈することが出来る。すなわち、 を代入することで、x = ±1 を y = ∞ と解釈することが出来る。
n 変数の隆起函数の簡単な例は、上述の一変数の隆起函数の n 個の積として得られる:
隆起函数の存在
隆起函数は「特殊化」するように構成することが出来る。より具体的に言うと、K を任意の n 次元コンパクト集合とし、U をある開集合で K を含むものとすると、K 上で 1 となり U の外側で 0 となるような隆起函数 φ が存在する。U は K の非常に小さい近傍として取ることが出来るため、K 上では 1 であり K の外側では急速に 0 となるが依然として滑らかな函数を構成することが出来る。
そのような構成法は以下のような手順で表される。U に含まれる K のあるコンパクトな近傍 V を考える。すなわち K ⊂ Vo ⊂ V ⊂ U が成立する。このとき V の特性函数 は、V 上で 1 となり V の外側で 0 となるものである。特に K 上で 1 となり U の外側で 0 となることに注意されたい。しかしこの函数は滑らかではない。鍵となるアイデアは、 とある軟化子との畳み込みを取ることによって、わずかに を滑らかなものに変える、というものである。そのようにして得られた函数は、非常に小さな台を持ち、積分が 1 であるような隆起函数となる。その軟化子は、例えば前節の隆起函数 に対して適切なスケーリングを行うことによって得られる。
^K. O. Mead and L. M. Delves, "On the convergence rate of generalized Fourier expansions," IMA J. Appl. Math., vol. 12, pp. 247–259 (1973) doi:10.1093/imamat/12.3.247.