郡家車塚古墳(ぐんげくるまづかこふん)は、大阪府高槻市岡本町にある古墳。形状は前方後円墳。史跡指定はされていない。
概要
大阪府北部、淀川北岸の低位段丘(富田台地)北端部に築造された古墳である。これまでに数次の発掘調査が実施されている。
墳形は前方後円形で、前方部を西方に向ける。墳丘は2段築成。墳丘表面では葺石・円筒埴輪列(鰭付円筒埴輪含む)が認められる。埋葬施設は後円部墳頂における割竹形木棺粘土槨(第1主体:後円部中央)・割竹形木棺直葬(第2主体:第1主体の東側)で、2基は東西に並んで北頭位とし、試掘において装身具類が検出されている。以上より、築造時期は古墳時代中期の4世紀末頃と推定される。
遺跡歴
墳丘
墳丘の規模は次の通り。
- 墳丘長:85.6メートル
- 後円部 - 2段築成。
- 前方部 - 2段築成。
出土品
古墳からの出土品のうち、埋葬施設の試掘で検出されたものは次の通り。
- 第1主体
- 第2主体
- 四獣鏡 1 - 直径12.4センチメートル。
- 漆塗竪櫛 若干
- 硬玉製勾玉 1
- 碧玉製勾玉 1
- グリーンタフ製勾玉 14
- 碧玉製管玉 4
- グリーンタフ製管玉 5
- 碧玉製棗玉 1
- 碧玉製・グリーンタフ製算盤玉 18
- ガラス小玉 26
- 碧玉製・グリーンタフ製小玉 227
また出土埴輪としては、普通円筒埴輪(II期新相)・朝顔形埴輪・鰭付円筒埴輪のほか、形象埴輪として家形埴輪・壺形埴輪がある。
脚注
参考文献
関連項目