軍道(ぐんどう)は、アメリカ施政権下の沖縄において、米国民政府が設置し、維持管理を行っていた道路。軍用道路とも呼ばれた。日本本土における国道に相当したが、軍用車両も通行できるなど軍事的観点から全線が舗装されており、管理と補修は米軍によって行われた(1号線(現国道58号)は一部米軍機の非常用滑走路の役割も備えていた)。本土復帰直前にそのほとんどが琉球政府に移管されて政府道となり、復帰と同時に国道または県道に移行した。
軍道は、米軍基地内を通る純軍道と基地外を通る一般の軍道に分かれた。さらに政府道に近いが、管理と補修を米軍が行う軍営繕道もあった。
軍道一覧
所在自治体は1972年の本土復帰時点
純軍道区間
- 3号線 米軍那覇基地第1ゲート - 第3ゲート
- 5号線 米軍嘉手納基地第2ゲート - 第3ゲート
- 12号線 読谷村喜名 - 米軍嘉手納弾薬庫 - 嘉手納基地内
- 20号線 嘉手納基地第2ゲート - 第1ゲート(嘉手納基地内)
軍道区間
- 1号線 那覇市明治橋 - 読谷村大湾
- 3号線 那覇市明治橋 - 米軍那覇基地第1ゲート(現陸上自衛隊那覇駐屯地第1ゲート付近)
- 5号線 コザ市(現沖縄市)胡屋 - 宜野湾市普天間
- 6号線 読谷村伊良皆 - 楚辺通信所
- 7号線 那覇軍港入口 - 奥武山交差点、那覇市小禄交差点 - 糸満市照屋高嶺入口交差点
- 8号線 具志川市(現うるま市)栄野比 - 安慶名交差点、同市大田 - 勝連村(現うるま市勝連)ホワイトビーチ
- 10号線 具志川市(現うるま市)平良川 - 大田
- 12号線 読谷村宇座残波岬 - 瀬名波
- 13号線 与那原町与那原交差点 - 金武村(現金武町)屋嘉、宜野座村潟原 - 名護市辺野古キャンプシュワブゲート
- 16号線 嘉手納村(現嘉手納町)嘉手納ロータリー - 具志川市(現うるま市)赤道
- 20号線 嘉手納基地第2ゲート - 胡屋十字路(ゲート通り)
- 22号線 北中城村ライカム交差点 - コザ市(現沖縄市)比屋根
- 24号線 コザ市(現沖縄市)胡屋十字路 - 石川市(現うるま市石川)東恩納
- 30号線 宜野湾市伊佐 - 北中城村渡口(普天間 - 石平は5号線と重複)
- 44号線 与那原町与那原 - 佐敷村(現南城市佐敷)馬天新里入口
- 130号線 北谷村(現北谷町)北谷 - 北中城村瑞慶覧
- 137号線 佐敷村(現南城市佐敷)津波古 - 玉城村(現南城市玉城)親慶原
- 南静園線 平良市(現宮古島市平良)大浦 - 島尻南静園
- 八重山民政官府線 石垣市新川 - 八重山民政官府(現児童公園)
軍営繕道区間
- 1号線 読谷村大湾 - 名護市名護城交差点
- 5号線 宜野湾市普天間 - 真栄原
- 6号線 恩納村仲泊 - 石川市(現うるま市石川)東恩納
- 13号線 糸満市照屋高嶺入口交差点 - 与座、金武村(現金武町)屋嘉 - 宜野座村潟原
- 15号線 東風平村(現八重瀬町)高良 - 具志頭村(現八重瀬町)仲座
- 34号線 宜野湾市大謝名 - 真栄原
- 44号線 那覇市旭橋交差点 - 与那原町与那原
- 現在・国道330号(旭橋 - 古波蔵)、国道507号(古波蔵 - 上間)、国道329号(上間 - 与那原)
- (2007年9月まで全区間国道329号だったが、那覇東バイパスが本線に変わり那覇市内でルート変更したため)
- 52号線 糸満市与座 - 東風平村(現八重瀬町)高良
関連項目
外部リンク