『警部補・佐々木丈太郎』(けいぶほ ささきじょうたろう)は、2009年から2016年までフジテレビ系で放送された刑事ドラマシリーズ。全8回。主演は寺脇康文。
西村京太郎の短編推理小説のシリーズ「佐々木刑事シリーズ」の初映像化であり、寺脇康文にとっては、初の単独主演作品である。第1作は『警視庁三ツ星刑事 佐々木丈太郎』として放送。
放送枠は「金曜プレステージ」(第1作 - 第7作)、「金曜プレミアム」(第8作)[1]。
著者を同じくする十津川警部シリーズのストーリーを原作にして放映した内容もある。
キャスト
佐々木家
- 佐々木丈太郎
- 演 - 寺脇康文(幼少期:吉川史樹[2]〈第1作・第2作〉)
- 警視庁捜査一課七係。階級は警部補。料理の腕前は「プロ顔負け」。悪を許さぬ正義感を持つ一方で人情家でもあり、「人を憎むな」という父の遺言を今でも守っている。愛車は三菱・ギャランフォルティス。
- 佐々木涼子
- 演 - 横山めぐみ[3](高校生:秋月三佳[4]〈第5作〉)
- 丈太郎の妻[1]。警視庁科学捜査研究所の研究員。元鑑識課員。聖凛女子学園の卒業生(第5作)。
- 虫オタクで気が強い。涼子は再婚で、前夫は丈太郎の相棒である安田次郎[5]。鑑識課員だったころ、事件現場にやってきた丈太郎と安田に出会い、安田の方から一目惚れしたことが縁となった。
- 第2作で妊娠し、第3作では既に出産している。第5作では丈太郎も知らなかった過去が明かされる。
- 佐々木宗太
- 演 - 大石稜久[6](第4作 - )
- 丈太郎と涼子の息子。両親が忙しいため祖母に可愛がられている。
- 佐々木春代
- 演 - 吉行和子
- 丈太郎の母[1]。丈太郎たちと同居している。年齢は「半世紀以上生きた(サバ読んでいる)」とのこと。結婚相談所勤務。涼子のことは「新婚なのに外泊ばっかりで顔を思い出せない」と述べており、息子に見合い相手を勧める(離婚を示唆する)ほど好いていない(第1作)。顔を合わせるたびに嫁姑で失言の応酬を交わす。物語の節目で息子が落ち込んでいる時は、母としてそっと励ましている。
- 佐々木宗太郎
- 演 - 田中健[7]
- 丈太郎の父。元刑事。第1作の33年前に刺殺される。鬼刑事と言われ、捜査中は常に機嫌が悪く「犯罪のない世の中」を願っていたという。息子とはロクに遊んであげたこともなく「刑事」に徹していたが、妻には優しい男と見抜かれていた。丈太郎に「人を憎むな」と遺言を残す。第3作からは写真での出演。
警視庁捜査一課七係
- 安田次郎
- 演 - 神保悟志(第1作)
- 刑事。丈太郎の相棒。丈太郎の妻・涼子は元妻である。
- 悪徳弁護士が「証人を21時に殺せ」と何者かに指示する電話を聞き、佐々木と共に捜査に乗り出す。証人を保護するが刺客に銃撃され致命傷を負ってしまい、病院に運ばれるも丈太郎に「涼子を頼む」と言葉を遺した後、息を引き取った。
- 離婚の原因は安田の浮気と涼子は述べている。しかし、実際には涼子が丈太郎を愛していたと気づき、その負い目から身を引いたというのが真相。涼子に言わせれば「安田と結婚した後は安田を愛していた」という。
- 原作では丈太郎の部下。佐々木と再会することなく命を落とし、安田殺害の動機に気づいた佐々木が「黒幕は必ず逮捕する」と決意するところで物語は終わりとなっている。
- 嶋村重之
- 演 - 今井朋彦(第1作・第2作)
- 係長。丈太郎とは同期であるが、上司と部下の関係になるので、職場で丈太郎にため口で話されることを嫌う。
- 新井
- 演 - 佐野泰臣[8](第1作・第2作)
- 刑事。お調子者で気の弱い部分がある青年。丈太郎と行動を共にすることが多く、後述の降谷拓が登場するまでは相棒のような存在だった。捜査の報告を丈太郎にするため嶋村から「報告は俺にしろ」と怒鳴られるのが定番。
- 富山
- 演 - 浅見小四郎(第1作・第2作)
- 刑事。
- 天野
- 演 - 森本亮治(第2作)
- 刑事。
- 降谷拓
- 演 - 石黒英雄[9](第3作 - )
- 経歴:警視庁池袋東警察署(第3作)
- → 警視庁大森西警察署(第4作)
- → 警視庁捜査一課七係(第5作 - )
- 新井に代わる丈太郎の相棒。当初は「人間より確実」ということでタブレットPCやボールペン型のカメラで記録をとるが、丈太郎のやり方とは合わないため煙たがられていた。降谷自身も丈太郎の話を聞いても返事をしないなど後輩刑事らしくない態度を取り、「お互いがお互いがやり方でやればいい」と干渉することを拒んでいた。このためお互いの仲は険悪だったが、捜査が進展すると共に行動するなど胸に抱いた正義感に違いはなく、丈太郎に容疑者殺害容疑がかかった後も密かに協力を続けた。一見するとクールなように見えるが、理不尽な因果に関しては怒りを露わにするなど熱血な一面を持つ。回が進むに連れて佐々木に対する態度も緩和されていき、第7作のころには自然に頭を下げて挨拶するようになった。また年上の女性が好みなのか涼子や三浦にはよく笑顔を見せている。
- 実家は御菓子司「ふるや」で、父・卓三と母・広恵が経営。下町出身だがベタベタした関係を嫌う気質であり、人情というものに理解を示さない性質だった。と、自分でそう思っている。
- 第8作では丈太郎を通して「警察官は犯罪者を取り締まるだけが仕事じゃない。小さな事件でも誠意をもって接すれば誰かの人生に影響を与え、頼ってもらえる」ことの大切に気づいた。
- 水森研造
- 演 - 中丸新将[10](第3作・第5作)
- 警視庁捜査一課長。第5作では涼子に殺人容疑が掛かったことで丈太郎から手帳を取り上げ、捜査から外してしまう。しかし丈太郎はそれでも内密に捜査を続け、すべてが終わった後は水森は「お前に似た男が勝手に名前を使っている。お前の手でそいつを逮捕しろ」と告げて手帳を返却した。そして「これからも頼むぞ」と言葉を送った。
- 高野徹
- 演 - 升毅(第6作・第8作)
- 係長。丈太郎を見込んでいるが、第6作では「事件に私情を持ち込むなら捜査から外す」と警告するなど厳しい面を持つ。
警視庁科学捜査研究所
- 三浦さくら
- 演 - 山村紅葉
- チーフ研究員。涼子の上司。
- 山根徹
- 演 - 山口竜央[11]
- 研究員。
ゲスト
- 第1作(2009年)
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- 第2作「告白」(2010年)
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- 第3作「密告」(2011年)
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- 第4作「黒い家」(2011年)
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- 浜田悠美子(浜田家の養子・看護師) - 遊井亮子[22]
- 浜田功(浜田家の養子・救急救命士) - 眞島秀和
- 浜田光義(浜田家の養子・タクシードライバー) - 森下能幸
- 浜田銀平(浜田家の養子・6年前 石段から転落死) - 山中崇
- 氷川玲香(すみれ台歯科 歯科医) - 遠野なぎこ
- 村岡祐太(ジャーナリスト) - 日向丈
- 広池康夫(広池法律事務所 弁護士) - 清水昭博
- 岩山(警視庁品川東警察署 刑事・浜田銀平の事故死を担当) - 諏訪太朗
- 山路和也(警視庁大森西警察署 刑事) - 田中要次
- 浜田絹江(徳次郎の妻) - 田島令子
- 浜田徳次郎(浜田家当主) - 高橋長英
- 弁護士 - 環みほ[23]
- 回想の犯人 - 岩田仁徳[24]
- 香取亜衣子(誠の妻・悠美子の姉・6年前死亡) - 宮前希依[25]
- 運送会社事務員 - 井手規愛
- 浜田亮介(浜田家の養子・土木会社従業員) - 岩田玲
- 浜田エリカ(浜田家の養子) - 菅野麻由
- 浜田あかね(エリカの娘) - 安藤心絆
- 泉浩二(浜田家の元養子) - 恩田括
- 宮崎智博(厚生労働省医政局監視課 救急救命士係) - 久ヶ沢徹
- 香取誠(運送会社社員・広池法律事務所 元弁護士) - 尾美としのり
- 第5作「秘密」(2013年)
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- 第6作「疑惑」(2013年)
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- 第7作「死の高層マンション」(2014年)
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- 第8作(2016年)
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スタッフ
- 脚本 - 石原武龍、末安正子
- 監督 - 鶴巻日出雄(第1作・第2作)、鈴木浩介(第3作・第4作)、伊藤寿浩(第5作・第7作 - )、村松弘之(第6作)
- サウンドデザイン - 石井和之
- 警察指導 - 石坂隆昌
- 技斗 - 竹田道弘
- 技術協力 - ビデオフォーカス
- 美術協力 - 京映アーツ
- プロデューサー - 内丸摂子(東阪企画)
- 編成企画 - 坪田譲治(フジテレビ / 第1作)、太田大(フジテレビ)
- 制作 - フジテレビ、東阪企画
放送日程
話数 |
放送日 |
サブタイトル[56] |
原作 |
脚本 |
監督 |
視聴率 [要出典]
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1 |
2009年03月20日 |
相棒を狙う卑劣なワナ!殺害予告に隠された巧妙なトリック |
「21・00時に殺せ」 |
石原武龍 末安正子 |
鶴巻日出雄 |
12.1%
|
2 |
2010年08月13日 |
〜告白〜 狙われた小学校…次々殺される育児放棄の親達! 容疑者は女教師、生徒が目撃者 崩壊した教室で何が |
「夜の牙」 |
11.8%
|
3 |
2011年06月03日 |
〜密告〜 惨殺体は刑事 姿無き愛人の完全犯罪 ネコの毛と白骨死体が語る涙の絆とは? 女達の愛憎劇、いま開幕!! |
「密告」 (「午後の脅迫者」所収) |
鈴木浩介 |
15.4%
|
4[57] |
11月25日 |
〜黒い家〜 その一族、全員他人!嘘で繋がる家族に眠る怨念の過去・善意の救命劇は地獄の幕開け… 動画サイトの映像と消えた戸籍が語る禁断の絆 |
「十津川警部の抵抗」(1995年) |
09.7%
|
5 |
2013年03月15日 |
〜秘密〜 脅迫メールの差出人は24年前の死者 名門女子高同窓会から始まる死の連鎖! 第一容疑者は最愛の妻…夫が知らなかった別の顔 元お嬢様達に何が? |
「急行べにばな殺人事件」 (「行楽特急殺人事件」所収) |
伊藤寿浩 |
13.9%
|
6 |
10月25日 |
〜疑惑〜 合掌する遺体 愛娘を殺された母親が7年越しの復讐? 残された大金とお団子の謎 情熱の刑事が暴く少女誘拐事件の真相とは |
「無縁社会からの脱出」 |
石原武龍 |
村松弘之 |
11.6%
|
7[58] |
2014年06月20日 |
〜死の高層マンション〜 格差と嫉妬の連続殺人 怪文書と女のバトル! セレブ達が隠す黒歴史 鍵はローカル鉄道に!? 熱血刑事VS女社長 |
「優しい悪魔たち」 (「一億二千万の殺意」所収) |
石原武龍 末安正子 |
伊藤寿浩 |
11.2%[59]
|
8[60] |
2016年02月26日 |
疑惑のテレビ通販!返品とクレームの嵐…生放送中の苦情電話で殺人開幕! 死者が遺す黒革の手帳に謎の暗号元人気アナとお客様係、女の闘い |
「仙台青葉の殺意」[61] |
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脚注
外部リンク
- フジテレビ
- BSフジ
- フジテレビワンツーネクスト
- チャンネルNECO