西橋 豊治(にしはし とよじ、1950年3月18日 - )は日本中央競馬会 (JRA) 栗東トレーニングセンターに所属していた元調教師、元騎手。おもな管理馬に1999年の桜花賞優勝馬プリモディーネがいる。兵庫県出身。
略歴
1950年、京都府に生まれる。父は増本勇厩舎に所属していた厩務員であり、この3年後にクラシック二冠を制するボストニアンの担当者であった。
幼少期から騎手を志し、1965年に阪神競馬場・佐藤勇厩舎に入門、騎手候補生となった。1970年に正騎手としてデビューしたが、佐藤厩舎は兄弟子の高橋成忠が不動の主戦騎手であったため、西橋までは騎乗馬が回ってこず、障害競走を中心に騎乗した。1986年に佐藤厩舎を離れてフリーとなったあと、1989年に騎手を引退した。騎手時代に重賞勝利を挙げることはできなかったが、トウメイ、オペックホースといった八大競走優勝馬にも騎乗し、オペックホースでは4歳時以外で主戦騎手を務めた。
以後菅谷禎高厩舎で調教助手を6年間務めたあと、1994年に調教師免許を取得、栗東トレーニングセンターに自身の厩舎を開業した。初出走は同年11月26日京都競馬第9競走のハードコウセンで2着。初勝利は同年12月10日阪神競馬第8競走のムービングシーンでのべ7頭目であった。
1998年、管理馬プリモディーネがファンタジーステークスを制し、重賞初勝利を挙げた。同馬は翌1999年の桜花賞にも優勝し、GI競走初制覇も果たした。その後重賞から遠ざかったが、2008年にメイショウクオリアが京都新聞杯を制し、9年ぶりの重賞勝利を挙げた。
調教師時代の年間成績はおおむね10勝前後で推移し、松本好雄と永井啓弐(永井商事なども含む)の所有馬が中心のラインナップで厩舎を経営。
プリモディーネの所有者であった伊達秀和も厩舎の有力な提携相手であった。
2021年2月28日をもって、定年のため調教師を引退。
調教師通算成績はJRA:5325戦215勝(GI1勝、GII2勝、GIII2勝)地方:44戦8勝 [1][2]
騎手成績
通算成績 |
1着 |
2着 |
3着 |
騎乗数 |
勝率 |
連対率
|
平地
|
133 |
118 |
181 |
1846 |
.072 |
.136
|
障害
|
3 |
3 |
1 |
22 |
.136 |
.273
|
計
|
136 |
121 |
182 |
1868 |
.073 |
.138
|
|
日付 |
競走名 |
馬名 |
頭数 |
人気 |
着順
|
初勝利 |
1970年5月30日 |
- |
ヒハカイ |
- |
- |
1着
|
重賞初騎乗 |
1974年3月3日 |
中京記念 |
ワイエムタカラ |
14頭 |
14 |
13着
|
GI初騎乗 |
1981年11月8日 |
菊花賞 |
ダイタクプロスパア |
21頭 |
6 |
5着
|
主な騎乗馬
調教師成績
|
日付 |
競馬場・開催 |
競走名 |
馬名 |
頭数 |
人気 |
着順
|
初出走 |
1994年11月26日 |
1回京都7日9R |
4歳上500万下 |
ハードコウセン |
10頭 |
7 |
2着
|
初勝利 |
1994年12月10日 |
7回阪神3日8R |
4歳上500万下 |
ムービングシーン |
9頭 |
3 |
1着
|
重賞初出走 |
1995年7月1日 |
3回中京5日11R |
中日スポーツ賞4歳S |
オギカムイワン |
16頭 |
13 |
11着
|
重賞初勝利 |
1998年11月7日 |
6回京都1日11R |
ファンタジーS |
プリモディーネ |
12頭 |
6 |
1着
|
GI初出走 |
1997年12月7日 |
5回中山4日11R |
朝日杯3歳S |
フィガロ |
15頭 |
2 |
3着
|
GI初勝利 |
1999年4月11日 |
2回阪神6日11R |
桜花賞 |
プリモディーネ |
18頭 |
4 |
1着
|
主な管理馬
※括弧内は当該馬の優勝重賞競走、太字はGI級競走。
- その他管理馬
主な厩舎所属者
※太字は門下生。括弧内は厩舎所属期間と所属中の職分。
- 梅田智之(1996年1月 厩務員・調教厩務員、6月-2006年 調教助手)
- 岩崎祐己(2007年-2012年 騎手)
- 花田大昂(2011年-2013年[3] 騎手)
脚注
参考文献
- 『優駿』1999年6月号(日本中央競馬会)「杉本清の競馬談義#170 - 西橋豊治調教師」
関連項目