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育児コミック(いくじコミック)とは、日本における漫画のジャンルの一つ。育児に関する題材を扱い、子供を持つ女性を主な対象として想定したもの。主として妊婦、乳幼児を抱えた母親向けの育児雑誌に連載されて、限定された読者層を対象としたコミック。「育児漫画」ともいう。
概要
田島みるく「あたし天使あなた悪魔」(1992年)、青沼貴子「ママはぽよぽよザウルスがお好き」(1993年)、高橋陽子「陽子ママの子育てアタフタ日記」(1993年)といった、1990年代前半に婦人生活社の育児雑誌「プチ・タンファン」に連載された漫画が、このジャンル誕生の先駆けとされている。また、石坂啓の「赤ちゃんが来た」[1](1993年)は朝日新聞に連載され、育児コミックというジャンルを世間に大きく広めた。たかはまこ(夫は貞本義行)の「たたかえ!お母さん」(1997年)も、このジャンルのものとしてはよく知られている。育児についての助言や情報を含んだものもあり、図書館ではそのためのコーナーを設けていることもある。愛知県高浜市のかわら美術館では、2001年 12月6日-1月20日「たかはまこ&青沼貴子、マンガ原画展、たたかえっ!!おかあさん~子育てマンガで応援します、ママと子どものタ・ノ・シ・イ毎日~」と題して、育児コミックの展覧会が開催されたこともある。
作者は女性である場合が多く、自身の育児体験を漫画化するエッセイ漫画のスタイルが一般的。しかし中には、育児体験というテーマを核に据えたホームドラマとして完成させたもの(羅川真里茂「赤ちゃんと僕」など)や、SFやファンタジーの要素を導入したもの(川村美香「だぁ!だぁ!だぁ!」、田村隆平「べるぜバブ」など)といったフィクションもみられる。
代表的な育児漫画
育児漫画家
主に育児雑誌などに作品が掲載されている漫画家。
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脚注
- ^ 正確にいえばコマ割りのある漫画ではなく、文章にイラストを添えたイラスト・エッセイの形式である。