イエス・キリストの神殿奉献 (Meister der Pollinger Tafeln, 1444年 , ドイツ )
聖燭祭 (せいしょくさい、キャンドルマス、カンデラリア、シャンドルール 、英語 : Candlemas , ラテン語 /スペイン語 : Candelaria, ドイツ語 : Lichtmess )または主の奉献の祝日 (ラテン語 : Praesentatio Domini , 英語 : Presentation of the Lord , フランス語 : La Chandeleur )は、西方教会 (カトリック教会 ・聖公会 ・プロテスタント 諸派)の祝日。イエス・キリスト が聖母マリア と夫ヨセフ によって神殿に連れて来られた際の出来事を記念して祝う。日本聖公会 では被献日 (ひけんび)と呼ぶ[ 1] 。グレゴリオ暦 で2月2日 に祝われる。正教会 での主の迎接祭 に相当する。
ルカによる福音書 2章22節 - 40節の記述によると、マリアとヨセフは律法 の定め(レビ記 12章)に従い、イエスを生後40日後にエルサレム神殿 に連れて来て、産後の汚れの潔めの式を受けるとともに、イエスを神に捧げた。この時神殿の近くに住んでいたシメオン という人物はイエスを抱き、救世主が到来したことを神に感謝した。この時にシメオンが歌ったという詞が「シメオンの賛歌」(ヌンク・ディミティス )である。
この祝日は、エルサレムでは5世紀に、ローマでは7世紀に祝われるようになった。西方典礼では10世紀以来、「マリアの清めの祝日 」(ラテン語 : Purificatio Mariae , 英語 : Purification of the Virgin )と称されてきた。1960年の典礼刷新で、東方教会の伝統に沿って再び「主の奉献」という呼称になった[ 2] 。
民間での関連行事
シャンドルールにはクレープ が伝統的に用意され食べられる。
多くの地域でこの日をクリスマスシーズンの終わりとして、装飾品を取り外し、クリスマスツリー 等を燃やす[ 3] 。民間では、ヨーロッパに古くからあった立春 の祭と習合した風習がみられる[ 4] 。また、ローマ に詣でた巡礼が法王 より聖体 を下賜される行事にならい、フランス の各家庭でクレープ が焼かれ、食される日でもある[ 5] [ 6] 。
脚注
関連項目