神戸電鉄公園都市線

神戸電鉄 公園都市線
シンボルマーク
南ウッディタウン駅を出発した 2000系電車による上り列車(2008年11月26日)
南ウッディタウン駅を出発した
2000系電車による上り列車(2008年11月26日)
基本情報
日本の旗 日本
所在地 兵庫県三田市ほか
起点 横山駅
終点 ウッディタウン中央駅
駅数 4駅
路線記号 KB
開業 1991年10月28日
最終延伸 1996年3月28日
所有者 神戸電鉄
運営者 神戸電鉄
車両基地 鈴蘭台車両基地第三車庫
使用車両 神戸電鉄#車両を参照
路線諸元
路線距離 5.5 km
軌間 1,067 mm狭軌
線路数 単線
電化方式 直流1,500 V 架空電車線方式
最大勾配 30.0 
最小曲線半径 250 m
閉塞方式 自動閉塞式
保安装置 神鉄型ATS
最高速度 80 km/h[1]
路線図
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
KHSTa
KB29 三田駅
HST
KB28 三田本町駅
STR
三田線
BHF
0.0 KB27 横山駅
ABZgl
三田線
TUNNEL1
宅原トンネル
TUNNEL1
有井トンネル
BHF
2.3 KB31 フラワータウン駅
BHF
4.5 KB32 南ウッディタウン駅
KBHFe
5.5 KB33 ウッディタウン中央駅

公園都市線(こうえんとしせん)は、兵庫県三田市横山駅からウッディタウン中央駅までを結ぶ神戸電鉄鉄道路線である。駅ナンバリングで使われる路線記号はKB

概要

神戸三田国際公園都市のうち三田市側にある北摂三田ニュータウンフラワータウンウッディタウンの中央を貫く鉄道路線。横山駅では新開地側から分岐し三田線三田駅方面と直通できるようになっており、福知山線(JR宝塚線)利用による大阪方面への利用に重点が置かれている。

ほとんどの駅および直通先の三田駅では乗降客数が増加傾向にあり、ウッディタウン中央駅においては開業時と比較して利用者数が約2倍にもなっている。

なお、正式な起点は横山駅だが、列車運行および旅客案内ではウッディタウン中央駅から横山駅へ向かう列車が下り、逆方向が上りとなっている。

公園都市からJR宝塚線への連絡輸送では、神姫バスと競合している。

構想時は北摂ニュータウン線(ほくせつニュータウンせん)、建設当初は北摂線(ほくせつせん)と呼称されていた[2]

路線データ

運行形態

すべての列車が普通列車で三田線に乗り入れて三田 - ウッディタウン中央間に運転される。ワンマン運転を行っている。深夜を除き1時間あたり4本が運行されている。三田発の最終列車の発車時刻は0時32分発で、ウッディタウン中央到着は0時44分である。

2021年3月13日改正以前までは、三田発の最終列車の発車時刻は0時53分発と遅く、ウッディタウン中央到着は1時を回っていた。

各駅ともホーム有効長は4両分確保されているが、営業列車は全て3両編成である。4両編成は団体臨時列車で入線する場合がある。

2021年3月13日改正時点では、大半の運行時間において南ウッディタウン駅と横山駅で行き違いを行うパターンダイヤとなっているが、朝夕の一部列車はフラワータウン駅で行き違いを行うダイヤになっている。

歴史

  • 1987年(昭和62年)
    • 5月28日:鉄道事業免許取得。
    • 10月28日:都市高速鉄道として都市計画決定。
    • 11月18日:工事施工認可。
    • 12月23日:公園都市線建設第一期工事(横山駅 - フラワータウン駅)起工。
  • 1988年(昭和63年)
    • 1月5日:環境影響評価公告。
    • 11月10日:フラワータウン駅ビル起工。
  • 1989年(平成元年)
  • 1990年(平成2年)5月25日:フラワータウン駅ビル竣工。
  • 1991年(平成3年)
    • 10月22日:公園都市線建設第一期工事(横山駅 - フラワータウン駅)竣工。
    • 10月28日:横山駅 - フラワータウン駅間が開業[4]。フラワータウン駅 - 三田駅間でワンマン直通運転開始。
  • 1993年(平成5年)10月29日:公園都市線建設第二期工事(フラワータウン駅 - ウッディタウン中央駅)起工。
  • 1995年(平成7年)11月26日:最高速度が80 km/hに引き上げ。
  • 1996年(平成8年)
    • 3月22日:公園都市線建設第二期工事(フラワータウン駅 - ウッディタウン中央駅)竣工。
    • 3月28日:フラワータウン駅 - ウッディタウン中央駅間が開業[4]

駅一覧

  • 駅番号は2014年4月1日に導入[5][6]
  • 全駅兵庫県三田市内に所在。横山駅分岐付近から2つ目のトンネルまでの間は駅はないが神戸市北区を通る。
  • 線内は、各駅に停車する普通のみ運転(表中省略)。
  • 線路 … ◇:単線区間(列車交換可能)、∨:ここより下は単線
駅番号 駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線 線路
KB27 横山駅 - 0.0 神戸電鉄KB 三田線三田方面直通運転)
KB31 フラワータウン駅 2.3 2.3  
KB32 南ウッディタウン駅 2.2 4.5  
KB33 ウッディタウン中央駅 1.0 5.5  

利用状況

公園都市線各駅における各年度の1日平均乗車人員は下表の通り(2001年以前のデータは、端数処理が生じている)。

年度別1日平均乗車人員(単位:人)[* 1]
年度 総計(増加率) 横山 フラワータウン 南ウッディタウン ウッディタウン中央 出典
1997年(H09) 7,350 1,979 3,779 800 792 [** 1]
1998年(H10) 7,536 (+2.5%) 1,976 3,762 866 932 [** 1]
1999年(H11) 7,558 (+0.3%) 1,943 3,713 888 1,014 [** 1]
2000年(H12) 7,950 (+5.2%) 1,948 3,744 891 1,367 [** 1]
2001年(H13) 7,905 (-0.6%) 1,793 3,752 848 1,512 [** 1]
2002年(H14) 7,753 (-1.9%) 1,908 3,646 778 1,421 [** 2]
2003年(H15) 7,647 (-1.4%) 1,900 3,546 768 1,433 [** 3]
2004年(H16) 7,492 (-2.0%) 1,862 3,417 744 1,469 [** 4]
2005年(H17) 7,348 (-1.9%) 1,793 3,312 778 1,465 [** 5]
2006年(H18) 7,229 (-1.6%) 1,790 3,252 799 1,388 [** 6]
2007年(H19) 7,164 (-0.9%) 1,806 3,260 800 1,298 [** 7]
2008年(H20) 7,138 (-0.4%) 1,813 3,221 793 1,311 [** 8]
2009年(H21) 7,011 (-1.8%) 1,787 3,107 767 1,350 [** 9]
2010年(H22) 7,096 (+1.2%) 1,837 3,091 782 1,386 [** 10]
2011年(H23) 7,299 (+2.9%) 1,923 3,099 818 1,459 [** 11]
2012年(H24) 7,393 (+1.4%) 2,005 3,049 840 1,499 [** 12]
2013年(H25) 7,654 (+3.5%) 2,123 3,089 869 1,573 [** 13]
2014年(H26) 7,544 (-1.4%) 2,121 2,978 867 1,578 [** 14]
2015年(H27) 7,706 (+2.1%) 2,214 2,998 861 1,633 [** 15]
2016年(H28) 7,900 (+2.5%) 2,269 2,963 897 1,771 [** 15]
2017年(H29) 7,942 (+0.5%) 2,320 2,864 926 1,832 [** 15]
2018年(H30) 7,913 (-0.4%) 2,356 2,786 899 1,872 [** 15]
2019年(R01) 7,825 (-1.1%) 2,397 2,693 889 1,846 [** 15]
2020年(R02) 6,618 (-15.4%) 2,167 2,152 774 1,525 [** 16]
2021年(R03) 6,703 (+1.3%) 2,212 2,177 837 1,477 [** 16]

将来

1989年の運輸政策審議会答申第10号「大阪圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画について[7]」ではウッディタウン中央駅からカルチャータウンへの延伸が答申に盛り込まれていた。しかし、その後の2004年の近畿地方交通審議会答申第8号[8]の「京阪神圏において、既存施設の改良に関し検討すべき主な事業」と「京阪神圏において、中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」に含まれていない[9]。なお、兵庫県はさらに播磨内陸鉄道という名称でさらに粟生までの延伸を構想している[10]

三田市議会議員には、カルチャータウンからさらにテクノパーク、つつじが丘方面への延伸や、横山駅 - フラワータウン駅間に北摂三田高校前駅(仮称)を設置してはと提案する議員もいる[11]

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b 寺田裕一『データブック日本の私鉄 : 全国私鉄165社局掲載』(改訂新版)ネコ・パブリッシング、2013年。ISBN 9784777013364全国書誌番号:22207422 
  2. ^ 「北摂線の計画概要」『日本地下鉄協会報』第48巻、日本地下鉄協会、1987年11月、47頁、全国書誌番号:00040587 
  3. ^ a b c 曽根 2011, p. 3.
  4. ^ a b 曽根 2011, p. 13.
  5. ^ 〜すべてのお客さまに、より分かりやすいご案内を〜 全駅に駅ナンバリングを導入します』(PDF)(プレスリリース)神戸電鉄、2014年3月3日。オリジナルの2014年3月3日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20140303164354/http://www.shintetsu.co.jp/release/2013/140303.pdf 
  6. ^ 「神戸電鉄:駅ナンバリング、全47駅に導入へ」『朝日新聞朝日新聞社、2014年3月30日、29(地方版/兵庫)。
  7. ^ 大阪圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画について(抄)(答申第10号)” (PDF). 国土交通省. 運輸政策審議会 (1989年5月31日). 2023年10月31日閲覧。
  8. ^ 第8回近畿地方交通審議会”. 近畿運輸局. 2023年10月31日閲覧。
  9. ^ 第8回近畿地方交通審議会答申(案) 別紙1,2” (PDF). 近畿運輸局. 2023年10月31日閲覧。
  10. ^ 川島令三『〈図解〉日本三大都市未完の鉄道路線 : 昭和から平成へ、東京・大阪・名古屋の未来を変える計画の真実』講談社、2008年、305頁。ISBN 9784062812382全国書誌番号:21505270 
  11. ^ 『びとう和弘 市政報告』2019年1月1日 三田市議会議員びとう和弘 (PDF)

利用状況

  1. ^ 三田市統計書”. 三田市. 2023年10月31日閲覧。

三田市統計書

参考文献

関連項目