祖父江町 (そぶえちょう)は、かつて愛知県 中島郡 にあった町 。2005年(平成17年)4月1日、隣接する平和町 とともに稲沢市 へ編入された。
西側にある岐阜県 との県境を木曽川 が流れており、岐阜県羽島市 及び海津市 (旧海津郡 海津町 )と境界を接していた。銀杏 (ギンナン)の生産量は日本一である。
名称の由来
酸化鉄 を含む赤茶色の水が流れる川があり、現在も大雨の後に名残が見られる。この赤茶色の水を「そぶ水」と呼んだことが祖父江という名称の由来とされている。
地理
祖父江町は木曽川 の傍流に取り巻かれた土地であり、西部は木曽川の本流に面している。河川に囲まれる土地柄であり、輪中 や水屋 といった特殊な地形や建物が築かれた。東部は日光川 が稲沢市との境界となっていた。また、町の中央を領内川 が流れている。天気が良いと北西に伊吹山 が見える。
町内にある国営木曽三川公園 「ワイルドネイチャープラザ 」、県営木曽川祖父江緑地 公園、市営祖父江ワイルドネイチャー緑地という三つの公園を総称してサリオパーク祖父江 という。木曽川祖父江緑地公園の近くには木曽川によって作られた河畔砂丘 である祖父江砂丘 があり、合併後も10月中旬に稲沢サンドフェスタ というイベントが行われている。
河川
歴史
愛知県の人口上位自治体(1921年末)[ 1]
#
自治体
人口
#
自治体
人口
1
名古屋市
633,274
11
渥美郡 高師村
14,405
2
豊橋市
65,033
12
丹羽郡 古知野町
13,965
3
岡崎市
41,684
13
渥美郡 田原町
13,831
4
一宮市
30,558
14
海部郡 津島町
13,772
5
東春日井郡 瀬戸町
23,092
15
中島郡 祖父江町
13,300
6
碧海郡 安城町
19,607
16
西加茂郡 挙母町
12,317
7
知多郡 半田町
17,141
17
渥美郡 福江町
12,256
8
幡豆郡 西尾町
15,511
18
宝飯郡 蒲郡町
12,120
9
知多郡 亀崎町
15,170
19
東春日井郡 小牧町
12,101
10
幡豆郡 一色町
15,114
20
碧海郡 矢作町
11,345
江戸の宝暦時代に行われた宝暦治水 、明治時代にヨハニス・デ・レーケ が行った三川分流工事などが町史に載っている。
沿革
1889年(明治22年)10月1日 - 町村制 施行により中島郡 下祖父江村、三拾町野村の区域をもって祖父江村 が成立。
1896年(明治29年)8月17日 - 町制を施行し、祖父江町 となる[ 2] 。
1906年(明治39年)5月10日 - 牧川村 ・丸甲村 ・山崎村 ・領内村 と新設合併 し、改めて祖父江町 が発足。
1916年(大正5年)1月11日 - 中島郡祖父江町立実習補習学校(後の愛知県立祖父江高等学校 )が設立される[ 2] 。
1956年(昭和31年)9月30日 - 長岡村 を編入。
1971年(昭和46年) - 町役場が新築される[ 2] 。
1979年(昭和54年) - 『祖父江町史』刊行[ 2] 。
2005年(平成17年)4月1日 - 祖父江町と平和町 が稲沢市 に編入される。同日祖父江町廃止。
行政
歴代町長
経済
銀杏の生産
伊吹おろし に対する防風林と銀杏 (ギンナン)の食用を兼ねて、祖父江町にはイチョウ が多数植えられている[ 3] 。1900年ごろからは商業的な銀杏の生産が盛んとなり、品質の高さを求めて品種改良 も行われている。銀杏は接ぎ木 で増やすため、現在も親しまれている藤九郎 などの品種は祖父江町発祥とされる。それにちなんで、遅くとも2002年(平成14年)にはそぶえイチョウ黄葉祭り が初開催されている。祖父江町には樹齢100年を越えるイチョウが多数ある[ 3] 。
特産品
教育
愛知県立杏和高等学校
祖父江町中央図書館
高校
中学校
小学校
社会教育
交通
名鉄尾西線森上駅
鉄道
道路
町内に国道は通っていなかった。
娯楽
名所・旧跡
善光寺東海別院
祭事・催事
出身著名人
脚注
^ 安城市史編集委員会『新編安城市史 3 通史編 近代』安城市、2008年、p.311。おおもとの出典は『愛知県統計書』。
^ a b c d 旧祖父江町の略年表 稲沢市
^ a b 祖父江のぎんなん 稲沢市
^ 白井康彦「伝統誇る夏のビタミン源 十六ササゲ(愛知県稲沢市)」中日新聞 2014年8月9日付朝刊、くらし面22ページ
^ 『映画年鑑 戦後編 別冊 全国映画館録 1960』日本図書センター、1999年。同文献を出典としている1960年の映画館(東海地方) 「消えた映画館の記憶」を参照した。
関連項目
外部リンク