石井 淳蔵(いしい じゅんぞう、1947年9月28日 - )は、日本の経営学者。大阪府出身。専攻は、マーケティング、流通論、特にマーケティング・マネジメント、ブランド論、流通チャネル論。学位は、商学博士(神戸大学・論文博士・1988年)。神戸大学名誉教授。流通科学大学元学長。レンゴー監査役。
概要
日本のマーケティング研究におけるパイオニアの一人。広義のマーケティング論から、ブランド、チャネル論、製品開発、営業、インターネット・マーケティング、商業集積、マーケティング・パラダイムなど幅広い研究分野を持つ。大学院では荒川祐吉に師事。経営戦略論研究の加護野忠男、組織論研究の坂下昭宣が同期にあたり、3人は神戸大学の学部生時代からの朋友である。
2000年の広告批評上で行われた糸井重里との対談「インターネット的、偶発的そして人間的」では、インターネットの未来への方向性を示し、その研究活動への先鞭を付けた。また、ビジネスの現場に則した研究成果には実務界からの評価も高く、日本全国で多数の講演活動も行っている。
近年では、慶應義塾大学の嶋口充輝らと共編著で出版した『ゼミナール・マーケティング入門』が実務界・学会双方にも評価。フィリップ・コトラーに代表される米国流マーケティングの論理展開を異にしたいわゆる日本流のマーケティングテキストを目指す。指導学生に慶應義塾大学の坂下玄哲[1]、早稲田大学の川上智子など[2]。
略歴
- 1999年4月 - 神戸大学大学院経営学研究科教授[3]。
- 2004年4月 - 神戸大学大学院経営学研究科現代経営学専攻長(専門職大学院(MBAプログラム)2006年3月まで)。
- 2008年3月 - 神戸大学退職。2008年4月 - 流通科学大学学長[3](~2016年3月31日)。
学外における役職
主な受賞歴
など。
著書
単著
- 『流通におけるパワーと対立』(千倉書房、1983年)
- 『日本企業のマーケティング行動』(日本経済新聞社、1984年)
- 『マーケティングの神話』( 日本経済新聞社、1993;岩波書店、2004)
- 『商人家族と市場社会』(有斐閣、1996)
- 『ブランド 価値の創造』(岩波新書、1998年)
- 『営業が変わる』(岩波アクティブ新書、2004年)
- 『マーケティングを学ぶ』(ちくま新書、2010年)
- 『マーケティング思考の可能性』(岩波書店、2012年)
- 『営業をマネジメントする』(岩波書店、2012年)
- 『寄り添う力』(碩学舎、2014年)
- 『中内功 : 理想に燃えた流通革命の先導者』( PHP研究所、2017年)
- 『進化するブランド : オートポイエーシスと中動態の世界』(碩学舎、2022)
他多数。
共著
他多数。
訳著
脚注
外部リンク
- 先代
- 新設
|
- 日本マーケティング学会会長
- 2012年 - 2017年
|
- 次代
- 田中洋
|