益富壽之助

益富 壽之助
生誕 (1901-06-03) 1901年6月3日
日本の旗 日本 京都府
死没 (1993-03-10) 1993年3月10日(91歳没)
居住 日本の旗 日本
研究分野 薬学鉱物学
出身校 京都薬学専門学校
主な業績 正倉院薬物を中心とする古代石薬の研究
主な受賞歴 紫綬褒章(1965年)
勲四等旭日小綬章(1993年)
プロジェクト:人物伝
テンプレートを表示

益富 壽之助(ますとみ かずのすけ、1901年6月3日 - 1993年3月10日)は、日本の薬学者鉱物学者。薬学博士(京都大学)。京都府生まれ。

経歴

1901年6月3日、益富豊松・常尾夫妻の三男として生まれる[1]

1920年京都薬学専門学校(現京都薬科大学)卒業。薬局経営とともに、京都薬科大学、立命館大学大阪大学講師を務めた。1932年、日本鉱物趣味の会(現日本地学研究会)を創設し、その代表となる。

1973年、日本地学研究会館を設立、1993年には財団法人益富地学会館となる。正倉院石薬の調査・研究でも知られる。

1974年滋賀県で発見された新鉱物益富雲母 (masutomilite) と命名された[2][3][4][5]

1993年2月、早暁に自宅で倒れ、緊急入院したが、ついに回復を見ることはできず、同年3月10日に息を引き取った。享年91[1]

受賞歴

著書

  • 益富寿之助・内山平八郎編『京都府鉱物誌』京都鉱物趣味の会、1940年。 
  • 益富寿之助『実験鑑定物象鉱物学』日本鉱物趣味の会出版部、1943年。 
  • 益富寿之助『実験鉱物学』教研社、1948年。 
  • 益富寿之助『原色岩石図鑑』保育社〈保育社の原色図鑑〉、1955年。 
  • 木下亀城青山信雄・益富寿之助『新一般地質学』日本礦物趣味の会、1961年。 
  • 益富寿之助、浜田隆士『原色化石図鑑』保育社〈保育社の原色図鑑〉、1966年。ISBN 4-586-30048-5 
  • 益富寿之助『石 : 昭和雲根志 第1編』六月社、1967年。 
  • 益富寿之助『鉱物 : やさしい鉱物学』保育社〈カラー自然ガイド〉、1974年。ISBN 4-586-40013-7 
  • 益富寿之助『原色岩石図鑑』(全改訂新版)保育社、1987年。ISBN 4-586-30013-2 

脚注

  1. ^ a b 『石に立つ矢 益富壽之助先生 追悼文集』財団法人 益富地学会館、1994年6月20日、2-5頁。 
  2. ^ Masutomilite (英語), MinDat.org, 2011年11月4日閲覧 (英語)
  3. ^ Masutomilite (英語), WebMineral.com, 2011年11月4日閲覧 (英語)
  4. ^ Kazuo HARADA; Mariko HONDA, Kozo NAGASHIMA and Satoshi KANISAWA (1976). “Masutomilite, manganese analogue of zinnwaldite, with special reference to masutomilite–lepidolite–zinnwaldite series” (PDF). Mineralogical Journal (The Mineralogical Society of Japan) 8 (2): 95-109. doi:10.2465/minerj.8.95. ISSN 0544-2540. https://doi.org/10.2465/minerj.8.95. 
  5. ^ 宮島宏. “益富雲母”. 大地ロマン. 2004年12月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月4日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク