濱下 武志(浜下 武志、はました たけし、1943年11月20日[1] - )は、日本の歴史学者。 静岡県立大学グローバル地域センター センタ―長、同センター特任教授。東京大学名誉教授。東アジア近代史・経済史を専門とする。
一橋大学経済学部助教授、フランス社会科学高等研究院主任研究員、東京大学東洋文化研究所所長、京都大学東南アジア研究センター教授、龍谷大学国際文化学部教授などを歴任した。
来歴
静岡県立静岡高等学校を経て、1972年、東京大学文学部東洋史学科卒業[2]。1974年、同大学院修士課程修了[2]。1976 - 77年まで英領時代の香港大学に研究助手として勤務[2]。1978年、同大学院大学院博士課程中途退学[2]。
1979年、一橋大学経済学部専任講師[2]、1981年、同助教授[2]。1982年、東京大学東洋文化研究所助教授[2]、1988年同教授[2]。2000年、京都大学東南アジア研究センター(のちに東南アジア研究所)教授[2]。2006年4月より龍谷大学国際文化学部教授[2]。2012年より静岡県立大学グローバル地域センターの特任教授となり、副センタ―長に就任、2017年10月にセンター長に選任される[3][4]。
関係者
田中正俊に師事した。
東京大学東洋文化研究所時代に多くの後進を育成し、門下生に、本野英一(早稲田大学)、飯島渉(青山学院大学)、吉澤誠一郎(東京大学)、川島真(東京大学)などがいる。
年譜
- 主な出典:[2]
賞歴
著作
単著
- 『中国近代経済史研究――清末海関財政と開港場市場圏』(汲古書院, 1989年)
- 『近代中国の国際的契機――朝貢貿易システムと近代アジア』(東京大学出版会, 1990年)
- 『香港――アジアのネットワーク都市』(ちくま新書 1996年)
- 『朝貢システムと近代アジア』(岩波書店 1997年)
- 『沖縄入門――アジアをつなぐ海域構想』(ちくま新書 2000年)
- 『華僑・華人と中華網 移民・交易・送金ネットワークの構造と展開』(岩波書店 2013年)
編著
- 『東アジア世界の地域ネットワーク』(山川出版社 1999年)
共編著
- (佐伯有一・久保亨・上野章)『中国経済関係雑誌記事総目録』(東京大学東洋文化研究所附属東洋学文献センター, 1983年)
- (李焯然・林正子・張士陽)『山西票號資料――書簡篇(1)』(東京大学東洋文化研究所附属東洋学文献センター, 1990年)
- (川勝平太)『アジア交易圏と日本工業化――1500-1900』(リブロポート, 1991年)
- (溝口雄三・富永健一・中嶋嶺雄)『漢字文化圏の歴史と未来』(大修館書店, 1992年)
- (溝口雄三・平石直昭・宮嶋博史)『アジアから考える(全7巻)』(東京大学出版会, 1993年-1994年)
- (松丸道雄・池田温・斯波義信・神田信夫)『世界歴史大系 中国史(全5巻)』(山川出版社, 1996年-2003年)
- (辛島昇)『地域の世界史(1)地域史とは何か』(山川出版社, 1997年)
- (斎藤次郎)『アジア大混乱』(NTT出版, 1998年)
- (尾本惠市・村井吉敬・家島彦一)『海のアジア(全6巻)』(岩波書店 , 2000年-2001年)
- (川北稔)『地域の世界史(11)支配の地域史』(山川出版社, 2000年)
- The Resurgence of East Asia: 500, 150 and 50 Year Perspectives, co-edited with Giovanni Arrighi, (Routledge, 2003)
- (川勝平太)『海と資本主義』(東洋経済新報社, 2003年)
- (崔章集)『東アジアの中の日韓交流』(慶應義塾大学出版会, 2007年)
脚注
関連項目
外部リンク