渡邉浩司

渡邉 浩司(わたなべ こうじ、1964年 - )は、フランス文学者中央大学経済学部教授[1]文学博士名古屋大学)。研究分野はフランス中世文学で、神話学的な立場からアーサー王物語の研究を行っている。課程博士論文ではアーサー王物語の実質的な創始者であるクレチアン・ド・トロワを扱った[2]。フランス・グルノーブル第三大学・イマジネール研究所(CRI)通信研究員。国際アーサー王学会会員。日本ケルト学会会員。ベルギー「ケルト学・比較研究」大学間連絡グループ会員。1997年第4回日本フランス語フランス文学会奨励賞[3]2015年第51回日本翻訳出版文化賞・2018年翻訳特別賞を受賞 [4]

略歴

  • 1993年6月 グルノーブル第三大学DEA取得。
  • 1994年3月 名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程(仏文学)満期退学。
  • 1995年4月 名古屋外国語大学専任講師。
  • 1997年4月 名古屋外国語大学助教授。
  • 1998年4月 中央大学経済学部助教授。
  • 2004年4月 - 現在 中央大学経済学部教授。

著書

単著

  • 『クレチアン・ド・トロワ研究序説-修辞学的研究から神話学的研究へ』、中央大学出版部、2002年。ISBN 4-8057-5148-7

編著

  • Tous les hommes virent le même soleil : hommage à Philippe Walter, Tokyo, CEMT Editions, 2002(担当p.133-140)。ISBN 4-9901346-0-5, 国立国会図書館書誌ID:000003588359
  • 『剣と愛と-中世ロマニアの文学』、中央大学出版部、2004年(担当p.67-92)。ISBN 4-8057-5325-0
  • 『続 剣と愛と-中世ロマニア文学』、中央大学出版部、2006年(担当p.169-217)。ISBN 4-8057-5329-3
  • 『英雄詩とは何か』、中央大学出版部、2011年(担当p.209-236)。ISBN 978-4-8057-5340-8
  • Voix des mythes, science des civilisations. Hommage à Philippe Walter, Peter Lang, 2012(担当p.43-55)ISBN 978-3-0343-1003-1
  • 『アーサー王物語研究-源流から現代まで』、中央大学出版部、2016年(担当p.145-194)。ISBN 978-4-8057-5346-0
  • 『続 英雄詩とは何か』、中央大学出版部、2017年(担当p.197-232)。
  • 『アーサー王伝説研究-中世から現代まで』[5]、中央大学出版部、2019年(担当p.43-76)。ISBN 978-4-8057-5355-2
  • Si est tens a fester. Hommage à Philippe Walter, Tokyo, CEMT Editions, 2022(担当p.187-202)。ISBN 978-4-9901346-1-7
  • 『幻想的存在の東西‐古代から現代まで』、中央大学出版部、2024年(担当p.239-275)。ISBN 978-4-8057-5363-7

共著

  • Mythologies du porc, Grenoble, Jérôme Millon, 1999(担当p.93-100) ISBN 2-84137-086-0
  • Chrétien de Troyes, An Analytic Bibliography, Supplement 1, London. Tamesis, 2002 ISBN 1-85566-083-0
  • 『フランス-経済・社会・文化の位相』、中央大学出版部、2005年(第4章担当)。ISBN 4-8057-2233-9
  • 『ケルト-口承文化の水脈』、中央大学出版部、2006年(担当p.153-176)。ISBN 4-8057-5327-7
  • 『異界の交錯(上巻)』、リトン、2006年(担当p.127-148)。ISBN 4-947668-78-4
  • 『ヒグマ学入門』、北海道大学出版会、2006年(第2部第5章担当)。ISBN 4-8329-7391-6
  • Figures du fantastique dans les contes et nouvelles, Publications Orientalistes de France, Association A la Rencontre d’Ecrivains, octobre 2006(担当p.54-65) ISBN 2-7169-0300-X
  • 『フランス中世文学を学ぶ人のために』、世界思想社、2007年(第III章第2節担当)。ISBN 978-4-7907-1229-9
  • 『現代の東西文化交流の行方第2巻-文化的葛藤を緩和する双方向思考』、大阪教育図書、2009年(第2部第4章担当)。ISBN 978-4-271-11790-2
  • 『フランス-経済・社会・文化の諸相』、中央大学出版部、2010年(第5章担当)。ISBN 978-4-8057-2244-2
  • Formes et difformités médiévales. Hommage à Claude Lecouteux, Paris, PUPS, 2010(第2部中p.233-243担当) ISBN 978-2-84050-701-7
  • 『神の文化史事典』、白水社、2013年(担当・ケルト関連97項目)。ISBN 978-4-560-08265-2
  • 『チョーサーと中世を眺めて』、麻生出版、2014年(担当p.367-383)。ISBN 978-4-905383-05-5
  • 『世界女神大事典』、原書房、2015年(担当p.334-389「ケルトの女神」)。ISBN 978-4-562-05195-3
  • Mythes, rites et émotions: les funérailles le long de la Route de la soie, Paris, Honoré Champion, 2016(担当p.51-71) ISBN 978-2-7453-3053-6
  • 『世界神話伝説大事典』、勉誠出版、2016年(フィリップ・ヴァルテール執筆項目(大項目8・小項目214)の翻訳を担当)。ISBN 978-4-585-20036-9
  • 『フランス-経済・社会・文化の実相』、中央大学出版部、2016年(第9章担当)。ISBN 978-4-8057-2260-2
  • 『現代に生きる妖怪たち』、三弥井書店、2017年(担当p.136-152)。ISBN 978-4-8382-3322-9
  • 『ケルトを知るための65章』、明石書店、2018年(コラム3と第53章担当)。ISBN 978-4-7503-4613-7

翻訳

脚注

  1. ^ 中央大学研究者データベース』。『日本著者名・人名典拠録(新訂増補第3版)』3(に~ん)、日外アソシエーツ、2012年5月、p.1954。
  2. ^ 渡邉浩司『クレチアン・ド・トロワの物語にみるイロニー : 修辞学的研究から神話学的研究へ』 名古屋大学〈博士(文学) 甲第3383号〉、1996年。doi:10.11501/3111104NAID 500000131761https://doi.org/10.11501/3111104 
  3. ^ 日本フランス語フランス文学会学会奨励賞
  4. ^ 日本翻訳家協会
  5. ^ 小栗友一による書評が、『週刊読書人』(株式会社 読書人 発行)3329号 2020.2.28 5面に掲載されている。

外部リンク