海南発電所(かいなんはつでんしょ)は、和歌山県海南市船尾字中浜260-96にあった関西電力の石油火力発電所。
概要
1970年5月に1号機が運転を開始、4号機までが建設された。石油火力発電所であるため原油高の影響を受けやすいほか、不況による電力需要の伸び悩みなどにより1996年頃を最後にフル稼働していない。
2001年には1・2・4号機が長期計画停止となった[1](その後、1・4号機については運転を再開)。2011年には福島第一原子力発電所の事故の影響等により、所有する複数の原子力発電所が運転停止となったため、供給力確保の一環として2号機の運転再開を発表し、2012年7月16日に運転を再開した[2]。設備の老朽化もあってトラブルも発生している[3][4][5]。
節電の定着や省エネの進展など、関西の電力需要が減少している至近の状況を踏まえ、効率化の一環として、既に定期検査に着手している海南発電所1、2号機は2017年4月1日から、同年6月に定期検査期限を迎える海南発電所3号機は6月9日から休止することとした。[6]
関西の電力需要が減少傾向にある中、燃料費などがかさみ高コストのため維持が難しいと判断したため、2019年4月1日に4号機を休止、発電所自体が廃止された。[7][8]
発電設備
- 総出力:210万kW[9]
- 敷地面積:約31万m2
- 1号機(廃止)
- 定格出力:45万kW
- 使用燃料:重油、原油
- 営業運転開始:1970年(昭和45年)5月
- 2号機(廃止)
- 定格出力:45万kW
- 使用燃料:重油、原油
- 営業運転開始:1970年(昭和45年)9月
- 3号機(廃止)
- 定格出力:60万kW
- 使用燃料:重油、原油
- 営業運転開始:1974年(昭和49年)4月
- 4号機(廃止)
- 定格出力:60万kW
- 使用燃料:重油、原油
- 営業運転開始:1973年(昭和48年)6月
タービン軸飛散事故
1972年(昭和47年)6月、3号機の試運転中にタービンや発電機が損壊する事故が発生。損壊した部品が飛び散り、一部は建屋壁や天井を貫通して現場から最長380メートルの距離にまで達している[10]。
アクセス
近隣の施設
出典
関連項目
外部リンク