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この項目では、長岡市併合後の栃尾地域について説明しています。併合前の新潟県栃尾市については「栃尾市」をご覧ください。 |
栃尾(とちお)は、新潟県長岡市北東に存在する地域である。2006年長岡市に編入されたかつての栃尾市に相当する。豊富な湧水や「栃尾のあぶらげ」(油揚げ)、上杉謙信ゆかりの地として知られている。
概要
刈谷田川と西谷川の合流点付近を中心に広がる。「謙信公旗揚げの地」と謳われるように[1] [注釈 1]、上杉謙信が青年期を過ごしたとされる栃尾城の城下町として発展した[2]中心街は雁木のまち並みが多く残り[3]、表町地区では1990年代末から新潟大学工学部建設学科と共同で雁木を活かしたまちづくりプロジェクトが行われている[2][4]。
地理
新潟県のほぼ中央に位置する。
人口
- 平成22年国勢調査 人口 21004 世帯数 6847 男10184 女10820[5]
- 平成27年国勢調査 人口 18761 世帯数 6461 男 9181 女9580[6]
- 令和2年国勢調査 人口 16440 世帯数 6074 男 8065 女8375[7]
人口推移を示す(各年12月1日時点、ただし2008年、2019年[8]、2020年[9]はいずれも翌年の1月1日時点)。参考として1950年国勢調査結果を載せる。
1950年(昭和25年)
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39,029人
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2008年(平成20年)
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22,513人
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2009年(平成21年)
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22,111人
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2010年(平成22年)
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21,657人
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2011年(平成23年)
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21,269人
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2012年(平成24年)
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20,888人
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2013年(平成25年)
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20,357人
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2014年(平成26年)
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19,879人
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2015年(平成27年)
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19,366人
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2016年(平成28年)
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18,921人
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2017年(平成29年)
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18,448人
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2018年(平成30年)
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17,912人
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2019年(令和1年)
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17,387人
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2020年(令和2年)
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16,893人
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出典 - 栃尾支所からのおしらせ・各年1月号ほか
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国勢調査の結果で見ると、栃尾市・栃尾地域の人口は1950年の39029人をピークにほぼ一定のペースで減少を続けており、
2015年には対ピーク比50%を割り込んだ。更に、2015年国勢調査における栃尾地域の高齢化率38.3%は長岡全市平均28.9%・県下平均29.9%に対し高い数値を示す[注釈 2]。
沿革
行政
旧・栃尾市役所がそのまま栃尾支所に転用されていたが、庁舎老朽化のため旧栃尾文化センターを改修したのち、2024年9月移転[22]、市民サービス窓口を開設している。
文教施設
2012年(平成24年)、栃尾産業交流センター「おりなす」内に子育ての駅とちお「すくすく」が開所した。
名産品
服飾製品
かつての特産品であった栃尾紬は現在一社のみが生産している[23]。
食品
油揚げ
栃尾揚げとも呼ばれる巨大な油揚げはテレビ番組を筆頭に、各メディアで頻繁に取り上げられ、知名度の点で当地域を代表する産品である。流通網拡大により都内大手スーパーでも容易に入手可能で、飲食店とりわけ居酒屋の一品として採用例も多い。
日本酒
2019年現在、造り酒屋が2軒存在する。
冷やしラーメン
通称「冷や丼」(冷やしラーメン)は他地域ほどの知名度はないが、盆地であるが故に夏季は高温多湿となる栃尾においてもまた古くから提供されてきたご当地グルメである。
丸鯛
巻鯛とも呼ばれる。越後地方では鯛をあしらった円形の菓子が各地に伝わるが、栃尾の丸鯛は大ぶりな落雁で、着色されているのが特徴。引出物として明治時代より珍重された[24][25]。
赤飯
長岡市周辺では醤油とみりんをベースに味付けしたおこわを赤飯と称し、当地域も例外ではない。醤油赤飯(表記ゆれ在り)と呼ぶ場合もある。その色合いは茶色に近く、小豆の代わりに金時豆を使うことも特徴的である[26]。
その他
栃尾てまり
山間部の農家は養蚕や機織りが盛んで、各家庭では野山で手に入る素材や糸くずを加工した手まりが玩具として作られていたという。
栃尾市指定無形文化財であった名児耶チハルの技能を継承すべく結成された[27]「栃尾てまりの会」により装飾品の手毬が手作りされている。
教育
商業
地域内に大型ショッピングモールは存在せず、中心街の雁木通りは昔ながらの商店が並ぶが閉店も目立つ。町内にはスーパーマーケット原信栃尾店、規模は大きくないが複合商業施設「トッピィ」、DIYチェーンコメリ、他にコンビニエンスストア(2019年現在セブンイレブンが2店、24時間営業ではないが他にヤマザキショップ[注釈 5]。)とドラッグストアが数店出店する。
金融機関
- 第四北越銀行 栃尾支店、栃尾中央支店
- 大光銀行 滝の下町出張所(ATMのみ)
- JA越後ながおか - 栃尾支店、下塩谷支店、東谷支店、荷頃支店
- 郵便局 - 栃尾、吉水、二日町、中野俣、東谷、入東谷、西谷、栃堀、荷頃、入塩川簡易、半蔵金簡易
交通
バス
- 長岡方面とを結ぶ路線や、地域内の路線を運行している。
道路
市内を走る国道・県道を挙げる。
- 一般国道
- 道の駅
- 道の駅R290とちお
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 祭事・催事
- 栃堀巣守神社 - 裸押合大祭 - 2月
- ほだれ大神 - ほだれ祭 - 男性器を象った御神体に跨る - 3月
- 諏訪神社 -春季大祭・大名行列 - 4月
- 常安寺 栃尾てまりまつり - 5月
- うま市 - 7月
- 石積み - 8月 盆の入り
- とちお祭 - 全日本樽みこし綱引き選手権大会、花火大会など - 8月
- トチオノアカリ - 9月
- 守門マラソン - 10月
- 栃尾地域農業まつり - 10月
- 来伝天神 - 合格祈願祭 - 11月
娯楽
- とちおファミリースキー場・とちおふるさと交流広場
- 道院自然ふれあいの森 - キャンプ場、グレステンスキー場(夏スキー)、宿泊施設、遊歩道などがある
- 栃尾フィッシングパーク
- 守門岳登山
温泉
一般客が日帰り入浴可能な施設について掲載する。
- おいらこの湯[29]
- 皆楽荘[30] - 高齢者向け公営施設ではあるが一般利用の制限はない。
出身有名人
本項においては活動時期が合併後と重なる人物のみ掲載する。
栃尾地域を舞台とした作品
テレビ番組
映画
主舞台ではないが、栃尾でロケ撮影が行われた作品の例を記す。
脚注
注釈
- ^ 栃尾城の戦いにて謙信が初陣を飾ったと言い伝えられることに因む
- ^ 長岡市で最も高齢化率が高いのは48.7%の山古志地域で、次に42.1%の小国地域。栃尾地域はこれに続く。
- ^ 創業1906年の同社は一世紀に渡り栃尾の繊維産業における重要企業のひとつに数えられた。
- ^ 併せて隣接する中央公園の再整備が実施されたが、開館日には間に合っていない。
- ^ 厳密にはコンビニではない。ヤマザキショップの項を参照。
- ^ ただし半蔵金付近が未開通のため実際は栃尾地域を通らない
出典
参考文献
- 長岡市政だより『ながおか』各号
- 『とちお』支所だより 各号
関連項目
外部リンク
- 行政
- 観光