東海運株式会社(あずまかいうん、英: Azuma Shipping Co., Ltd.)は、東京都中央区に本社を置く、総合物流会社である。
概要
太平洋セメント系企業で、アジア船向けターミナル業務が中心となっている。近年は、ロシア向けの国際輸送や静脈物流(リサイクル関連の物流)に力を注いでいる[2]。
以前は、太平洋セメントの子会社であったが、2010年に一部株式を鈴与グループの鈴与建設に譲渡し、子会社でなくなっている[3]。
沿革
- 1917年(大正6年)12月 - 東海運株式会社設立。山下汽船株式会社の東京湾における専属回漕業を開始。
- 1951年(昭和26年)8月 - 港湾運送事業法の施行により、京浜港・横須賀港・門司港・八幡港・徳山港・津久見港の6港にて事業登録。
- 1952年(昭和27年)8月 - 汽船龍洋丸を購入、小野田セメント株式会社(現・太平洋セメント株式会社)の海上輸送業務を開始。
- 1955年(昭和30年)11月 - 原田荷役株式会社を設立し、東京港の沿岸作業部門を全面委託。
- 1956年(昭和31年)12月 - 保険代理店業務等を行う目的で東興業株式会社(現・東カイウン商事株式会社 現・連結子会社)を設立。
- 1962年(昭和37年)5月 - 倉庫業認可。
- 1969年(昭和44年)2月 - 睦海運株式会社、中央運輸株式会社の2社を吸収合併。
- 1969年(昭和44年)9月 - 内航運送業(第1号業者)許可。
- 1970年(昭和45年)4月 - 通関業許可。
- 1973年(昭和48年)5月 - 内航船舶貸渡業許可。
- 1988年(昭和63年)10月 - セメント海上輸送の競争力強化のため、イースタンマリンシステム株式会社を設立。
- 1989年(平成元年)5月 - 阪神地区の港湾運送事業の基盤強化を目的に、近畿港運株式会社の株式を取得。
- 1991年(平成3年)6月 - 国際複合一貫輸送事業の東南アジアにおける中核拠点とするため、タイ国にSIAM AZUMA MULTI-TRANS CO.,LTD.を設立。
- 1993年(平成5年)2月 - 京浜地区における陸上輸送の拡大を図るため、株式会社トーユー(現・アヅマ・ロジテック株式会社 現・連結子会社)を設立。
- 1994年(平成6年)4月 - 国際事業部及び海運事業部を設置。
- 1994年(平成6年)10月 - 岩谷産業株式会社との共同出資により、横浜液化ガスターミナル株式会社を設立。
- 1998年(平成10年)4月 - ISO9002認証取得 (国際複合輸送部門)。
- 1999年(平成11年)9月 - 産業廃棄物収集運搬業許可。
- 2000年(平成12年) 11月 - セメントの海外輸送を目的に、パナマに現地法人AZM MARINE S.A.を設立。
- 2003年(平成15年)7月 - フェリー事業部、関東事業部、中部・関西事業部(現・中部事業部)、九州事業部、東京陸運事業部を設置。
- 2003年(平成15年)7月 - 中国青島に山東外運公司(現・山東青島中外運国際物流有限公司)との合弁会社青島運東儲運有限公司を設立。
- 2005年(平成17年)10月 - ISMコード (国際安全管理コード) 認証取得(外航船舶の船舶管理部門)。
- 2006年(平成18年)1月 - 営業基盤の強化を目的に、豊前開発株式会社と久保田海運有限会社を合併し、豊前久保田海運株式会社(現・連結子会社)を設立。
- 2007年(平成19年)3月 - 東京証券取引所市場第一部銘柄に指定[4]。
- 2007年(平成19年)5月 - 国際複合一貫輸送の拡充・拡大を図るため、香港の現地法人と上海の現地法人を統括管理する持株会社TANDEM HOLDING (HK) LTD.を共同出資により香港に設立。
- 2007年(平成19年)5月 - タイ国に於ける陸運事業を強化するため、SIAM AZUMA MULTI-TRANS CO.,LTD.の陸運部門を分離・独立させ、AZUMA TRANSPORT SERVICES (Thailand) CO.,LTD.を設立。
- 2008年(平成20年)2月 - 日本―ロシア間の船舶代理店部門の強化を目的に、トランスロシアエージェンシージャパン株式会社を共同出資により設立。
- 2008年(平成20年)12月 - 国内物流事業の強化・拡大を目的に、関東エアーカーゴ株式会社、関東エアーサービス株式会社及び関東トラック株式会社の株式を取得。
- 2010年(平成22年)1月 - 業務の効率化及び財務体質の改善等経営の効率化を図るため、関東エアーサービス株式会社を関東トラック株式会社が吸収合併。
- 2010年(平成22年)6月 - 日本におけるタンデム事業のより一層の拡充・拡大並びに航空貨物事業に対する需要への対応を図るため、株式会社KSAインターナショナルとの共同出資により、タンデム・ジャパン株式会社を設立。
- 2011年(平成23年)10月 - モンゴル国での事業展開の拡大を図るため、AZUMA SHIPPING MONGOLIA LLCとTANDEM GLOBAL LOGISTICS MONGOLIA LLCを設立。
- 2011年(平成23年)10月 - 中国華北地区における新たな営業拠点を確保し、また新規事業の一環として、中国国内の各種物流事業への展開を促進するため、青島に現地法人東華貨運代理(青島)有限公司を設立。
- 2012年(平成24年)1月 - 業務の効率化及び財務体質の改善等の経営の効率化を図るため、関東トラック株式会社を関東エアーカーゴ株式会社が吸収合併。
- 2012年(平成24年)4月 - 株式会社トーユーがアヅマ・ロジテック株式会社に商号を変更。
- 2012年(平成24年)7月 - 業務効率化及び財務体質の改善等の経営の効率化を図るため、当社のフェリー事業をアヅマ・ロジテック株式会社に事業譲渡。
事業概要
- 内航・外航海運
- 国内輸送
- 国際輸送
- 輸出入関連
- ロジスティクス・ソリューション
- トランクルームサービス
- 文書保管
- 不動産
主な事業拠点
国内
海外
関係会社
連結子会社
会社名 |
所在地 |
主な事業内容 |
資本金(千円)
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近畿港運株式会社
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大阪府大阪市
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物流事業
|
40,000
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イースタンマリンシステム株式会社
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大分県大分市
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海運事業
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50,000
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豊前久保田海運株式会社
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福岡県北九州市
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海運事業
|
10,000
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アヅマ・ロジテック株式会社
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東京都江東区
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物流事業
|
100,000
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関東エアーカーゴ株式会社
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埼玉県さいたま市
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物流事業
|
30,000
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タンデム・ジャパン株式会社
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神奈川県横浜市
|
物流事業
|
50,000
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東華貨運代理(青島)有限公司
|
中国・青島市
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物流事業
|
9,300(千人民元)
|
AZM MARINE S.A.
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パナマ・パナマ市
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海運事業
|
111
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持分法適用関連会社
会社名 |
住所 |
主な事業内容 |
資本金(千円)
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原田荷役株式会社
|
東京都港区
|
物流事業
|
11,000
|
横浜液化ガスターミナル株式会社
|
神奈川県横浜市
|
不動産事業
|
300,000
|
トランスロシアエージェンシージャパン株式会社
|
東京都中央区
|
物流事業
|
50,000
|
TANDEM HOLDING (HK) LTD.
|
香港
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物流事業
|
1,809(千US$)
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上海龍飛国際物流有限公司
|
中国・上海市
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物流事業
|
10,266(千人民元)
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脚注
- ^ a b c d e f g h i j “東海運株式会社 第119期 有価証券報告書”. EDINET (2020年6月26日). 2021年1月4日閲覧。
- ^ “東海運、3月1日東証2部上場――資材・建材運搬主力(ルーキー診断)”. 日経金融新聞 (日本経済新聞社): pp. 5. (2006年2月17日)
- ^ “太平洋セメント、子会社株を売却、持ち分法適用の1社も。”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): pp. 14. (2010年9月22日)
- ^ “銘柄管理情報=新規上場、指定変更、監理ポスト入り、整理ポスト入り。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊 19. (2007年2月21日)
外部リンク
座標: 北緯35度39分26.6秒 東経139度46分53.1秒 / 北緯35.657389度 東経139.781417度 / 35.657389; 139.781417