座標: 北緯34度46分 東経126度21分 / 北緯34.767度 東経126.350度 / 34.767; 126.350
木浦市(モクポし、モッポし)は、韓国全羅南道西南部の市。
李氏朝鮮時代末期に開港場となり発展した港町であり、かつて8千人以上の内地人住民を抱える日本人の街であった[2]旧市街地では日本統治時代の和風建築や近代建築が多数残っている。
木浦市は湖南線の終着点であり日本本土や中国との交易で栄え、日本統治時代には朝鮮半島有数の大都市だったが、1970年代以降は沈滞した。
戦後日本との経済的関係が途絶えてから、ソウル~釜山の軸を中心に経済成長を図る韓国政府の政策によって経済成長から取り残されて衰退の一途を辿っていた木浦市であったが、1990年代以降から旧市街地の東側を中心としてニュータウンが形成されてからこうした状況は徐々に改善されている。ただし、後述のような旧市街地とニュータウンとの格差が問題になっている。
朝鮮半島最西南端に位置する港町で、北から東にかけては務安郡、南は霊岩郡に接する。西は黄海に面し、海上に浮かぶ島嶼のほとんどは新安郡に属する(一部、木浦市や務安郡など)。有名な新安沖沈没船が引き上げられたのはこのあたりである。
1990年初頭の頃、従来の市街地の東側に下塘(ハダン)ニュータウンが建設され、同じ頃に木浦市の南側に栄山江を挟んで隣接している霊岩郡の三湖邑に大仏国家産業団地が造成されながら、同時期にそれまで仁川広域市に所在していた旧漢拏重工業(現在の現代三湖重工業)が移転した。また、2005年頃には光州広域市に所在していた全羅南道庁が、下塘ニュータウンのさらに東側の務安郡域に移転した。こうして全羅南道の道庁所在地として務安、木浦の両市郡を跨って南岳ニュータウンが形成された。
これらの新市街を中心に、木浦市は隣接する務安郡の地域に所在している全羅南道庁およびその附属機関、霊岩郡域に立地した工業地帯のベッドタウンとしても機能している。
しかしその一方、木浦駅・儒達山を中心としている従来の市街地は2008年度に旧市街地活性化条例が制定されたにもかかわらず、長い間沈滞から抜け出せない状態のままであった。
最近は狭い木浦漁業協同組合の敷地を別の場所に移転してその跡地を再開発したり[3]、廃れつつある下町を芸術の街として作り変える[4]など、旧市街を観光都市として再生しようとする動きもある。
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