扇町公園(おうぎまちこうえん)は、大阪府大阪市北区扇町にある都市公園である[1]。
概要
元は西成郡川崎村・北野村の各一部。延長開削される以前の天満堀川の堀止付近に位置し、大坂城下(大坂三郷)の天満綿屋町・夫婦町に隣接していた。天満堀川沿いの綿屋町にあった備前岡山藩の蔵屋敷が浪花百景「堀川備前陣屋」にも描かれている[2]。江戸期には刑場があり、1882年(明治15年)に堀川監獄(のち大阪監獄に改称)が設置された。
1895年(明治28年)に大阪鉄道の玉造駅 - 大阪駅間が延伸された際に天満駅が開業し、1897年(明治30年)に大阪市へ編入されると急速に市街化した。このため、大阪監獄は1920年(大正9年)に堺市へ移転され(現:大阪刑務所所在地)、跡地には移管された大阪市によって公園が整備されることとなり、3年後の1923年(大正12年)12月に扇町公園が開園した。
1950年(昭和25年)には公園内に大阪プールが設置され(現在は八幡屋公園に移転)、水泳競技を始め、多くのスポーツイベントが開催されたことでも知られる。大阪プールのスタート台(飛び込み台)がモニュメントとして公園内に残されている。
敷地は約7ha、キッズプラザ大阪(関西テレビ放送本社)に隣接し、園内には扇町プールがある。マウンテンスライダーなどの大型遊戯施設もあり、天王寺公園、中之島公園などと比べて児童の遊技場的な要素が強い。
施設
かつて存在した施設
八重垣大明神
扇町公園の南側を走る扇町通に面し、阪神高速12号守口線の扇町出入口の東隣に鎮座する祠[3]。
江戸時代に与八とお糸という恋仲の男女がおり、十三郎という男がお糸に恋心を抱いて二人の仲を恨み、二人を斬りつけた。与八は即死、お糸は重症を負い、十三郎は捕えられて処刑される[3]。後にお糸の傷は癒えたが、恋人の与八を失った悲しさから後を追って自害するが、その際に「悪霊となって呪い続ける」と言い残した。それから70年後に八重垣姫と吉五郎という男女にも同じ悲劇が起こり、八重垣姫の霊を祀ったのが「八重垣大明神」である[3]。
現在は入り口を施錠されているため、参拝することはできない[3]。
エリア放送
扇町公園は関西テレビ放送のエリア放送であるKTV扇町エリア放送の業務区域内にあった[4]。
周辺
交通
脚注
外部リンク
座標: 北緯34度42分14.3秒 東経135度30分32.5秒 / 北緯34.703972度 東経135.509028度 / 34.703972; 135.509028